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南雲明彦の「発達障害と生きるということ ~当事者からのメッセージ~」

節目に思うこと

 一昨日、成人の日を迎えました。そして、今週末には、センター試験が控えています。

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 新成人の方は、期待と不安を抱えながらも、喜ばしい通過儀礼だと思いますし、受験生は試験に向けて、追い込みをかけていることだと思います。ちなみに、このセンター試験について補足しておきますが、今年度から発達障害の人たちへの配慮が認められるようになりました。主な配慮についてNHKの早川信夫解説委員のブログから引用します(http://www.nhk.or.jp/school-blog/500/62353.html)。

1.試験時間の延長。解答に時間がかかることに配慮して、通常の受験生より1.3倍長い験時間に延長されます。
2.拡大文字の問題用紙。文字を読むのに支障がある場合は、普通の問題用紙より、1.4倍に拡大された問題用紙が配られます。
3.別室での受験。出願の時点で、あらかじめ希望を出せば、一般の受験生とは別室で試験を受けることができます。
4.マークシート方式(解答欄を塗りつぶす)ではなく解答欄の数字にチェックを入れるだけでよい「チェック方式」に変えたりできます。

 これらは、事前に申請して、大学入試センターに認められた場合に限られます。必要な書類としては、(1)申請書、(2)医師の診断書、(3)高校の定期試験での特別な措置を示すもの、(4)ふだんの学校生活でとられていた措置を示すもの、これら4点です。(3)と(4)では、過去に受けてきた教育上の配慮や指導内容などを詳しく記述してもらうことになっています。ちなみにこの(3)と(4)は、高校で配慮を受けていなければ提出できないことになります。ここは、しっかりと念頭においておかないと、(1)と(2)だけでは、自分に合った配慮が受けられなくなってしまう可能性があるので要注意です。そのために、この試験のことをたくさんの人たちに知って頂く必要がありますし、何より、本人の特性をしっかり理解、支援して頂いていなければ、この配慮があまり意味をなさなくなってしまいます。

 また、その配慮を受ける本人は、他の人とは違う条件で受験することになるので、不安が増す可能性があります。でも、同じ試験問題を行うことに変わりはないんですよね。その配慮を受けることを悲観的に考えてしまっていると、「障害があるとか、可哀想だからとか思われているから、こういう風に扱われるんだ」と考えてしまいがちだからです。しかし、障害をもっていることは、決してマイナスではないんだと思います。自身の捉え方によっては、プラスにすることもできます。プラスが難しいようであれば、せめて、ゼロにしてあげてほしいんです。ここで大事なことは、どのように試験を受けるかではなくて、自分に合った形で力を発揮することなのですから。その選択権が生まれたことは、貴重な一歩だと思います。

 成人式もセンター試験も一つの節目です。節といえば、竹には節があります。竹の子の時から既に、節の数は決まっているそうです。私の実家にも、竹林がありますが、天に向かって、真っ直ぐに伸びている姿に希望を感じたものです。人は、竹のようなスピードで、自分の個性を伸ばしていけるわけではないと思います。この個性とは、もちろん、人それぞれ、備わっているものだとは思います。そして、それは自分の一番好きなことであり、人から良い評価を受けるものだと感じています。もし、人にも節目の数が決まっているとすれば、その節目をしっかりと見極め、好きなものを磨き、土台となるものを築いていくことで、未来へと自分の個性を伸ばしていけるのだと思います。

 ちなみに私は、成人式は精神的に不安的な時期であったので参加しておらず、センター試験も受けていません。でも、そこで悲観する必要はないと感じています。人には人の節目があるからです。私であれば、ディスレクシアだと自覚したことと、自伝を出版できたことかもしれません。その積み重ねによって、未来へと進んでいけるのであれば、それはそれでいいのではないのかなって思います。


※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

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プロフィール
南雲 明彦
(なぐも あきひこ)
アットマーク明蓬館高校
共育コーディネーター
1984年生まれ。21歳の時に自身が発達障害の一つである「ディスレクシア(読み書き困難)」であることを知る。その後、「ディスレクシア」の存在が世の中に知られていないことから、啓発、支援活動に尽力中。
著書に『僕は、字が読めない。~読字障害(ディスレクシア)と戦いつづけた南雲明彦の24年~』(小菅宏著/集英社)、『私たち、発達障害と生きてます~出会い、そして再生へ~』(共著/ぶどう社)がある。
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