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岩本ゆりの「病気との付き合い方~医療コーディネーターからの手紙~」

Letter50「患者が悩む意思決定トップ5 もっといい治療はないか? その1」

 医療コーディネーター実践を通してまとめた「患者が悩む意思決定トップ5」。

 『もっといい治療はないか?』
 『私が受けたい治療に家族が反対している』
 『医者に、どの治療法がよいか、と聞かれたが決められない』
 『そもそも西洋医学だけでよいのか、と思っている』
 『突然のことでパニックになり、どうしたらよいかわからない』

 今回は、『もっといい治療はないか?』について実際の相談事例を元に解説していきたいと思います。

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 「よい病院を紹介して下さい」

 これは、医療コーディネーターへの相談の第一声です。ほとんどの人が口を揃えておっしゃる言葉です。その後に続く言葉はさまざまですが、非常に多いのは「もっといい治療法を探しています」「先生はもう治療法がないと言っているのですが、とても信じられません。」「先生に他の治療法を試したいと言いたいのですが言えません」などとなります。

 患者さんが医療に抱く期待は非常に大きく、病院を変えれば、医師を変えれば、自分の病気はよくなるはずだと考えている人は大勢います。テレビの影響もあり、「スーパードクターにかかれば治らない病気はないはず」「現代医学で治せない病気はない、治療できない病気はないはず」とおっしゃる方もいます。

 先日ご相談を受けた方は脳出血後のAさんの娘さんでした。Aさんが脳出血の後遺症で食べ物や飲み物を飲み込むことが難しくなってしまい、そのため、食事をすると誤嚥性肺炎(飲み込んだ物が間違って気管に入ることが原因で起こる肺炎)を繰り返し、現在もその治療のために入院中でした。

 娘さんの相談は、Aさんがきちんと飲み込みができるようになり、肺炎を起こさないようになるためにリハビリをしてもらいたい、ということでした。入院している病院の主治医からは、リハビリをしても飲み込みがよくなることは望めないと言われたそうです。そこで、リハビリを専門に行っている病院へ転院したい、後遺症を治してくれる良い病院を紹介して欲しい、という相談でした。


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プロフィール
岩本ゆり
(いわもと ゆり)
看護師・医療コーディネーター、NPO法人楽患ねっと副理事長。楽患ナース株式会社取締役。1995年東京医科大学病院産科病棟、1999年東京大学病院婦人科病棟、特別室・緩和ケア病室を経て、2002年NPO法人楽患ねっと開設、2003年医療コーディネーター開業、現在に至る。
2008年フジサンケイ・大和証券グループ Woman Power Project 第7回ビジネスプランコンテスト優秀賞2003年日本看護協会広報委員就任。
主な著書は『あなたの家にかえろう』(共著、2006年)、『患者と作る医学の教科書』(共著、日総研出版2009年)など。

私は看護師として、患者さんが落ち込んだ時も、前向きな時も、患者さんの人生の傍らに寄り添い、その力となる存在であり続けたいと思います。読者の方々のご相談もお待ちしています。
医療コーディネーターへのご相談は以下のサイトからどうぞ。
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