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抗てんかん薬の2種類以上併用

【Q】
 抗てんかん薬を2種類以上併用する場合、どのような組み合わせで用いるのがよいのでしょうか。

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【A】

 抗てんかん薬は、発作の抑制が不十分であっても、2種類以上併用するのではなく、血中濃度を測定しながら最初に試みた薬物の増量を続けることが望ましいとされています。しかし、最初の薬物が耐用限界量に至り、それでも発作の抑制が不十分で血中濃度の保持が危ぶまれた場合は、単剤治療が困難となりますから、新たな薬物投与が開始されます。ただしこの際、一定期間は最初に投与された薬物がそのまま同じ量で続けられます。なぜならば、新たに投与した薬物の血中濃度が上昇するまでその機能を補う必要ありますし、薬物併用による抑制効果をみる必要もあるからです。単剤ではそれといった効果が得られなかった薬剤でも、併用によって効果を発揮するケースが稀ではありません。
 抗てんかん薬の組み合わせですが、部分発作の第一選択薬としてカルバマゼピン、フェニトインが、第二選択薬としてバルプロ酸ナトリウムがあげられます。その理由は、両者が単純部分発作、複雑部分発作の二次性全般化発作の初期治療薬として最も適しているからです。
 一次性全般性強直間代発作に対しては、第一選択薬としてフェニトイン、バルプロ酸ナトリウム、第二選択薬としてカルバマゼピンが投与されます。フェニトイン、バルプロ酸ナトリウム、カルバマゼピンはどれも効果が高いのですが、カルバマゼピンは、服薬後欠神発作が増悪することがあるために第二選択薬となります。ゾニサミドも有用性が高いといわれていますが、フェニトイン、カルバマゼピン、バルプロ酸ナトリウムなどと併用した場合、併用の抗てんかん薬を減量、中止した後にゾニサミドの血中濃度が急速に上昇するので注意が必要です。

出典:辻脇邦彦・南風原泰・吉浜文洋編『看護者のための精神科薬物療法Q&A』中央法規出版、2011。


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