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福祉マイスターへの道 毎日更新

親子関係が強すぎて、本人の意向が見えてきません

【Q】
 親子関係の強さゆえ、利用者の気持ちが把握できないことがあります。時には、利用者の権利が尊重されていないように見えることも。このままでよいのかと考えてしまいます。

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【A】
 家族には長年の歴史があるため、他者が介入するときは慎重さが必要です(ただし、利用者の生命に危険があるときなどは、この限りではありません)。家族支援は、これまでの家族の関係性や取り組みを認め、受容することから始まります。そして、家族間の相互関係や力動関係に焦点を当ててアセスメントを行います。
 具体的な進め方としては、例えば、まず親子双方の考えを聴くところから始める方法があります。もし、親子いずれかが不満を持っている場合は、気持ちや意思表示が不明確な方に焦点を当てながら、本人の意見を引き出し、かかわりを続けていきます。そしてその過程で、利用者の主体性を引き出し、自立を支援するアプローチを行います。
 一方、親子とも現在の関係に満足している場合は、個別に親と子を見ながらも、相互の関係に焦点を当ててかかわることになります。その際は、利用者の考え方や価値観を尊重しながら支援を行うナラティブアプローチによって、援助者の考え方より利用者の考え方を優先します。すると、当初は奇妙に思えたことも、その家族にとっては不自然ではないことが理解できるかもしれません。

出典:神山裕美・木戸宣子『対人援助・生活相談サポートブック』中央法規出版、2008年


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