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福祉の哲学を考える~3.地域福祉への転換が望まれるが……?

 福祉は行政上の施策として存在するものであり、法に従って厳粛に執行すればよい、と捉えてしまうと、福祉の意味をなさないことも生じてきます。行政関係者が関与しているにも関わらず、自殺に至った例なども多く見られます。福祉は、専門家であるなしに関わらず、個々の支援者自身がしっかりとした考え方をもって臨むことが大切なのでしょう。そこに哲学が問われます。
 そこで今週は、阿部志郎著『社会福祉の思想と実践』(中央法規出版)をもとに、福祉について考え方の基点をいくつかみてみたいと思います。

【Q】
 地域福祉への転換が望まれるが……?

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【A】
 社会連帯を考えるとき、その基本単位である地域社会の有り様に目を向けざるをえません。ときとして地域社会は、新たな福祉施設の立地を、利害を絡めて拒否したりもする社会ではあります。それでも基本単位としての共同体において連帯を求めていくことをしないと、排除の視点ばかりが強くなり、人里離れた辺鄙な土地に追いやって目にすることを避ける社会になってしまいます。
 「全ての住民が相互に協働の関係におかれる社会」としての共同体において、単に最大多数の最大幸福を求めるのではなく、「マジョリティの幸福とマイノリティの福祉との共存を図る。マイノリティの福祉なくしてマジョリティの幸福もありえない」とし、「弱さを守る本質的意思が作用するところに、社会福祉の思想的基盤が見出される。一人の人間が他者を愛することの難しさと同じく、マジョリティが自己利益の擁護でなく、マイノリティを守る本質的意思を貫くことは容易ではない。集団エゴイズムの持つ罪を克服する意思と努力を伴うからである」と阿部氏は述べています。

出典:阿部志郎著『社会福祉の思想と実践』中央法規出版


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