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福祉マイスターへの道 毎日更新

利用者宅を訪問しても顔を出してもらえません。

【Q】
 ADLの低下や認知症などで、地域との交流が乏しいひとり暮らしの方を訪問するのですが、顔も出してもらえません。どうすればよいでしょう?

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【A】
 初対面のひとり暮らしの方への訪問は、訪問者も緊張しますが、訪問を受ける側も警戒心を強め、緊張するのではないでしょうか。まして、日頃近所との交流が乏しく、家に閉じこもりがちな人ならなおさらです。ですから、初回の訪問で訪問を拒否されたり、顔を出してもらえないのは、むしろ当然のことなので、過度に落ち込んだり悲観することはありません。
 援助者としての仕事は、むしろここからです。このような地域で孤立した人たちとコンタクトをとり、その人たちのニーズを把握し、必要ならばサービスに結びつけ、本人の了解を得た上で地域の人たちにも伝え、地域で見守り生活を支えるネットワーク形成へとつなげていくことは大切なことです。
 こうしたアウトリーチ機能を果たすための準備として、まず情報収集があります。民生委員や訪問を要請した住民にも聴き、可能な限り利用者の情報を集めることが第1段階です。
 次の段階として、集めた情報のなかから、その人の生活パターンや身体機能、興味関心や訪問者の様子などを読みとり、どのようなとき、どのような人で、どのような場面で、どのような要件でなら訪問を受け入れてくれるのかなど、いくつかの仮説を出してみます。すでに、親族や公共サービスの人などが出入りしているようならば、その人に連絡を取り、了解を得た上で、その訪問時に合わせて伺うのも一つの方法です。数度の訪問で諦めることなく、コンタクトがとれるまで時間をかけてかかわってみてください。
そして、その経過は、訪問を要請した住民や民生委員にも伝え、一緒に考え、取り組む協力関係をつくることが大切です。このように、アウトリーチの手法として、個人に働きかけるだけでなく、その人が住む地域や住民にも働きかけることを考慮していきましょう。

出典:神山裕美・木戸宣子『対人援助・生活相談サポートブック』中央法規出版、2008年


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