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アルコール依存症と家族

【Q】
 アルコール依存症は家族の病気ともいわれるそうですが、なぜですか?

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【A】
 アルコール依存症は、「家族の病気」ともいわれます。これは、アルコール依存症が進行すると、確実に家族を巻き込んでいくという意味と、もう一つ、そもそも家族が病んでいるから、家族員であった本人が依存症になったという意味があります。後者は家族システム理論に基づく考え方で、家族やその関係性の病理が、最も弱い構成メンバー(IP:identified patient)の疾患や問題として発生するというとらえ方です。このように、個人ではなく家族を一単位として考えると、病気の発生や家族の変化、回復がとても理解しやすくなります。このモデルに則って進めていく介入方法を、システムズ・アプローチ(systems approach)といいます。
 また、アルコール依存症は世代間連鎖する病気です。アルコール依存症の親を持った息子はアルコール依存症になりやすく、娘はアルコール依存症の男性を夫にしやすいという定説があります。依存する人間関係が確実に次の世代に受け継がれていくのです。そのような意味でも、アルコール依存症は「家族の病気」といえるでしょう。

出典:松下年子・吉岡幸子・小倉邦子編『事例から学ぶ アディクション・ナーシング―依存症・虐待・摂食障害などがある人への看護ケア』中央法規出版、2009年


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