今月の月刊ケアマネジャー(7月号) 基礎を押さえて、実務に活かす 図解! 社会保障制度

2026/06/18

『月刊ケアマネジャー』2026年7月号から、特集(図解! 社会保障制度)の内容を一部ご紹介いたします。

 

利用者のニーズが多様化・複雑化するなか、ケアマネジャーは介護保険制度の知識だけでなく、社会保障制度全般の知識が求められます。本特集では、さまざまなニーズに対応し、支援を組み立てるために必要な社会保障の知識や情報をコンパクトに解説。図解を多用して、ケアマネジャーとして押さえておきたいポイントをわかりやすくまとめます。


社会保障の意義と根底にある考え方

 ケアマネジャーが日々の実務で扱う「介護保険制度」は、社会保障制度という大きな枠組みのなかの1つに過ぎません。利用者が直面する生活の困窮、家族の病気、将来への不安。これらは介護保険だけで解決できるものではなく、社会保障制度全体のしくみを理解して初めて、最適な「つなぎ先」が見えてきます。

 

すべての支援の法的根拠となる「生存権」

 社会保障制度の根底には、日本国憲法第25条が定める「生存権」という考え方があります。同条第1項では「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と定められており、これがあらゆる福祉サービスの源泉になっています。
 ケアマネジャーとして利用者の権利を擁護(アドボカシー)する際、この「生存権」を知っていることは大きな武器になります。社会保障は国からの「恩恵」や「お情け」ではなく、条件を満たす誰もが堂々と受け取ることができる「権利」なのです。たとえどのような信条や背景をもった利用者であっても、法的な条件さえ満たせば、制度を利用して自分らしい生き方を追求する権利があります。

 

社会保障の意義と目的

 社会保障を簡単に定義すれば、「皆が安心して健康で文化的な生活を送れるよう、国や地方公共団体が実施する公的な給付」といえるでしょう。民間企業が販売する保険商品との最大の違いは、公的な主体が実施する点にあります。
 図解に示したように、社会保障にはたくさんの制度が含まれています。ここで、主要な4つの制度の意義と目的を確認しましょう。

 


①社会保険

 医療保険、年金保険、介護保険、雇用保険、労働者災害補償保険(労災保険)の5つがあり、日本の社会保障の中心です。強制加入を原則とし、保険料を主な財源とします。強制性をもって、国民全体(および一定の外国人)の「健康で文化的な生活」を保障します。

 

②社会手当

 児童手当や児童扶養手当などのように、特定の条件を満たす人に現金を給付します。事前の保険料負担は必要ありません。

 

③社会福祉

 障害者や高齢者、児童などに生活上必要なサービス(子どもの保育や障害のある人の介護など)を提供します。

 

④公的扶助

 生活保護が代表的です。ほかの制度を使ってもなお生活が苦しい人への「最後のセーフティネット」とされています。


監修:

山下慎一(福岡大学法学部 教授)


特集

Introduction
さまざまなライフイベントとかかわる社会保障制度

Part1
改めて学びたい 社会保障制度の基礎知識

Part2
スポット解説! ケアマネとして知っておきたい制度・サービス


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