ほじょ犬って、なあに? 第342回 【日本のDEIは遅れている・・・】

2025/05/21

身体障がい者の生活を支える、「盲導犬」「介助犬」「聴導犬」。そんな補助犬たちにまつわる話を紹介するコーナーです。

 

プロフィール

橋爪 智子 (はしづめ ともこ)

NPO法人日本補助犬情報センター専務理事 兼 事務局長。

OL時代にAAT(Animal Assisted Therapy:動物介在療法)に関心を持ち、ボランティアをしながら国内外で勉強を始める。1998年、米国DELTA協会(現・米国Pet Partners協会)の「Pet Partners® program」修了。2002年より現職。身体障害者補助犬法には、法律の準備段階からかかわっている。


今年度1回目の記事です! 「けあサポ」もリニューアルされ、気分新たに、皆さんに少しでもお役に立てるような記事を書いていければと思っております。もちろん、リラックスしてお読みいただけるものなので、お勉強の合間に、ぜひ、お読みください♪

 

 さて、先日「XG」の初の東京ドームライブに高3娘と一緒に行ってきました!
 「XG」、ご存じですか? グループ名の由来である「Xtraordinary Girls」は「常識にとらわれない、新しい形の音楽やパフォーマンスを通じて、世界中のさまざまな境遇の人たちをエンパワーしていく」という意味が込められていて、全員日本人のガールズグループです。

 彼女たちの楽曲のメッセージ性にも注目しているのですが、「夢を叶えるまで一生懸命努力する」「連帯と自己実現」などエンパワーメントにつながるようなテーマを多く扱っています。
 私の友人も何人か参加していて、彼らとも「すごかったね~! 最高すぎた!」と感想を共有していたのですが・・・介護士をしている知人男性が、「有言実行すごい! 途中で、自分はなにをやっているんだと落ち込んでしまうくらいすごかったです・・・!」と、大人の男性ですら、彼女たちにエンパワーメントされる凄まじさ!
 彼女たちの、本気で国境や人種などさまざまなカテゴライズを超越した存在であろうとし、本気で世界中の人を音楽でエンパワーしたいという意思を感じるからこそのエナジーを感じずにはいられないライブでした。みなさんも、ご興味あれば、ぜひ“XG”検索してみてください♪きっと、エンパワーされますよ♪


東京大学のDEI推進について(総長メッセージ)

 さて、5月13日に東京大学の藤井総長が、以下のメッセージを発信されました。

 まさに、今、アメリカ大統領における極端な発言により、DEI(※)界隈では、非常に困惑しているという声を多く聞き、大変に危機感を感じていました。そんなタイミングでの、この総長メッセージ・・・さすが! だと思いました。

 

※DEI:Diversity(多様性)、Equity(公平性)、Inclusion(包括性)の頭文字をとった言葉。

 

東京大学ホームページより(本部コミュニケーション戦略課) 掲載日:2025年5月13日
https://www.u-tokyo.ac.jp/focus/ja/articles/z1304_00125.html

 

 現在、一部の国々ではDEI(注1)推進に対する逆風が強まっています。しかし、DEI推進は、現代の世界が取り組むべき普遍的課題であることは変わりません。とりわけ日本は、もともと欧米諸国に比べて取り組みが遅れており(注2)、本学も例外ではありません。他国以上に努力が必要な状況にあると考えています。

 

 東京大学も、これまで以上に襟を正して、力強くDEIの推進を行ってまいります。

 

 研究対象や研究成果の利用者の位置に置かれ続けてきた多様な関係者とともに協働して行う「研究の共同創造」の重要性、必要性が、近年、ますます認識されるようになってきています(注3)。また、多様なバックグラウンドの研究者が集うチームサイエンスを通じて、東京大学が掲げる「学問の卓越性」という目標を実現する上でも、DEIは避けることのできない目標といえます。

 

 東京大学は、多様性、公平性、包摂性が、あらゆる出自、属性の人の基本的人権を尊重する固有の価値を宿した理念であり、学術の卓越性とイノベーションの源泉であると確信しています。世界的な情勢が変動する中でも、私たちはDEIの価値を堅持し、誰もが能力を最大限に発揮できるキャンパス、そして社会の実現に向けて、引き続き力強く取り組んでまいります。

 

 あわせて、本学は、世界の大学におけるDEI推進の取り組みに支持を表明し、ともに歩んで参ります。

 

東京大学総長
藤井輝夫

 

 皆さんのまわりでは、いかがでしょうか?

 

 カナダ在住の車椅子ユーザーの友人に、カナダ国内のDEIについて聞いてみました。

 すると・・・「アメリカやカナダのDEIに関しては、すでにベースができているので、拡大は期待できないにしても、マイナスになることはないから、さほど心配はしていない。でも、日本はまだ、始まってもいないのだから、今、アメリカの真似をする日本企業が出てくるのは非常に怖いと危惧している、、、」とのことでした。

 

 まさに、藤井総長も書かれている通り、“日本は、もともと欧米諸国に比べて取り組みが遅れており”という現状把握ができているかどうか? というのが、非常に重要だと考えます。

 その上で、ぜひとも、「現代の世界が取り組むべき普遍的課題である」という共通認識のもと、日本におけるDEI推進の取り組みが、止まることなく引き続き推進されることを祈るばかりです。

 

 そのために、当会としてやらなければならいことに、引き続き注力してまいります。

 

 まずは、難しく考えず、補助犬関係のイベントやシンポジウムにご参加いただき、彼らの日常の様子や発するメッセージから、日本のDEIについて前向きに考えていただける機会になれば、光栄です♪


5月22日は補助犬法成立記念日!!

 毎年恒例の、補助犬議連主催シンポジウムとスカイツリーイベントを開催します!

 是非、皆様のお越しをお待ちしております♪

 

★5月22日(木) 11時~15時  会場:衆議院第一議員会館多目的ホール
ほじょ犬の日啓発シンポジウム 「駅の無人化と移動の権利~障害の人権モデルから考える~」

https://www.jsdrc.jp/event/20250522_giren_sympo2025/

 

 

★5月25日(日) 11時~16時 会場:スカイツリータウン ハナミ坂ひろば
ほじょ犬ってなぁに? 東京ソラマチ ほじょ犬啓発イベント

https://www.jsdrc.jp/event/20250525_tokyo_event/

 

 

 当会では、補助犬や障害に関わる様々なお問い合わせを受け付けております。ご相談はこちらまで↓ 補助犬ユーザーの受け入れや、障害のある方々の接遇に関して

補助犬相談窓口
 < 日本補助犬情報センター  e-mail: info@jsdrc.jp >

 

【障害者支援】全国の補助犬ユーザーと補助犬たちが安心して活躍できる社会を目指して!

(こちらの、Syncableの特設サイトからクレジットカードでの寄付が行えます♪)

 

 

https://syncable.biz/associate/ganba0hojoken/vision

 

#補助犬 #ほじょ犬 #盲導犬 #介助犬 #聴導犬 #がんばれ補助犬 #当たり前 #補助犬同伴拒否0

 

 是非、皆さんの様々なお声を、お寄せください。当会では、一緒に社会を更に更にステキに変えて行って下さるサポーターの皆さんを募集しております。お気軽にご連絡ください♪


ご寄付のお願い「日本補助犬情報センター」より

 当会のビジョンは、全国民が正しく補助犬法を理解することで、すべての人が安心して活躍できる社会を実現することです。補助犬ユーザーの社会参加推進活動、普及活動、最新情報収集、資料等作成配布、講演会・イベント等、当会の活動はすべて無償で行われております。
 皆様のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 

ご寄付の受付はこちらから

日本補助犬情報センターFacebook!(「いいね!」してください♪)

政府インターネットTVによる補助犬特集