今月の月刊ケアマネジャー(8月号) 発症から終末期まで 3つのフェーズでとらえる 8大疾患の知識と支援
2026/07/22
『月刊ケアマネジャー』2026年8月号から、特集(3つのフェーズでとらえる8大疾患の知識と支援)の内容を一部ご紹介いたします。
高齢者に多い疾患には、予測できる“典型的な経過”があります。全体像と経過を知ることで、病状の進行を予測しながら先手で支援を展開し、利用者や家族を含むチームを先導することができるでしょう。本特集では、8つの疾患を取り上げ、典型的な経過と支援のポイントを解説します。
高齢期における疾患のとらえ方
高齢期における疾患を考えるうえでは、加齢に伴う変化や、生活習慣病との関連性を理解することが欠かせません。高齢者に多い疾患に共通する特徴をまずは押さえましょう。
高齢者の疾患を理解するには老化現象を整理する必要があります。老化とは、加齢に伴う生理機能の減退で、成熟期を過ぎてから、緩やかに進行します。誰にでも起こる現象ですが、そのスピードには個人差があります。
加齢による身体と心の変化
加齢に伴う身体の変化と、それに関連する高齢者に多い疾患について、図1にまとめました。
一方、身体だけでなく「心の変化」にも注意が必要です。加齢とともに認知機能が低下し、感情や意欲も変化します。高齢者は短期記憶が低下しやすく、これがいわゆる「もの忘れ」です。長期記憶では、経験した出来事に関するエピソード記憶が低下していきます。
感情や意欲では、加齢による心身機能の低下や疾患などによる健康喪失感、定年退職後などに起こる社会的喪失感、友人や家族の死による人間関係の喪失感などが積み重なり、不安が増大して抑うつ状態となります。抑うつ状態は、精神だけでなく身体機能も低下させ、この悪循環がフレイルへとつながります。

生活習慣病を理解することが基本
高齢者では、高血圧、糖尿病、脂質代謝異常といった生活習慣病から心筋梗塞や心不全、脳梗塞などの心血管系の疾患が多くみられます。喫煙習慣は心血管系の疾患だけでなく、COPDや肺がん、その他の各種がんの原因となります。大腸がんなどは食生活が誘因であることもわかってきました。
高齢者に多い疾患の大半が生活習慣病の延長線上にあります。高齢者の疾患は生活習慣病を理解することが基本であり、予防と治療は老年期になっても継続しなければならないのです。
「多病性」と「非定型性」
高齢者は、各臓器の機能が低下しているうえに、複数の慢性疾患を有しており、病態が複雑となります。個人差も大きく、症状は定型的ではありません。つまり、高齢者の疾患の2大特徴は「多病性」と「非定型性」であるといえます。
たとえば、発熱、咳、痰などの症状はまったくみられず、「だるい」という訴えのみで来院した人が、肺炎であることも珍しくありません。認知機能の低下や、精神・神経症状が出やすいなどの特徴は、病態像をわかりにくくさせます。
体液バランスが崩れやすいこと、薬の副作用が生じやすいこと、急性疾患の合併症が多いことなどが絡み合い、高齢者の病態像はさらに複雑化します。体液バランスの崩れは、脱水を招きやすく、熱中症を重症化しやすくします。
介護職や福祉職が直接的にかかわるところは、表の04~07、10~11でしょう。ケアマネジャーがこれらを把握し、マンパワーや住宅環境の状況をふまえて、療養の場をどこにして生活支援をするのが妥当なのか提案できることが大事です。高齢者の疾患の予後は、医学的要因だけではなく、社会的要因が大きく影響します。その鍵を握っているのがケアマネジャ
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執筆:
鶴岡浩樹(日本社会事業大学専門職大学院教授、つるかめ診療所副所長)
特集
Chapter1
高齢期における疾患のとらえ方
Chapter2
3つのフェーズでとらえる 8大疾患の知識と支援
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『月刊ケアマネジャー』2026年8月号

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