今月のおはよう21 今日から使える! 排泄ケアが変わる おむつ&スキンケアの基礎知識
2025/12/16
『おはよう21』2026年2月号から、特集(排泄ケアが変わる おむつ&スキンケアの基礎知識)の内容を一部ご紹介いたします。
ふだん何気なく使用している 「おむつ」。
おむつやパッドの種類は多岐にわたり、それぞれに特徴があることはご存じでしょうか。
さらに、モレやズレを防ぐためのフィッティング技術や、おむつによる皮膚トラブル、予防のためのスキンケアなど、介護職が知っておくべきおむつの知識はたくさんあります。
本特集では、そんな知っているようで案外知らないおむつの基礎知識をまとめます。
おむつの選び方と基礎知識
介護職がソーシャルコンチネンスの視点に立つと、おむつの位置づけは大きく変わります。
おむつには皮膚トラブルや活動制限などのリスクもあります。
しかし、そのリスクを把握したうえで、適切に選定・使用することで外出や社会参加が可能になるのであれば、それは立派な自立支援なのです。
尿失禁・便失禁は治療優先
ソーシャルコンチネンスには、重要な原則があります。
それは、「尿失禁・便失禁は治療優先」という原則です。
排泄障害の原因を探り、治療可能なものは治療する──この基本的なプロセスを経ずに、安易におむつを導入してはいけません。
少し古いデータですが、2003年の調査によると、排尿に問題があっても医療機関を受診しているのは18・0%に過ぎません。1)
そのなかには、適切な治療を受ければ改善できる可能性があるにもかかわらず、おむつに頼ってしまっているケースもあります。
また、トイレ動作の練習や住環境の調整によって、トイレでの排泄が可能になる場合もあります。
治療と適切な評価を行い、それでも必要な場合に、ソーシャルコンチネンスの視点でおむつを活用するのです。
1)本間之夫,柿崎秀宏,後藤百万,他;排尿に関する疫学的研究委員会.排尿に関する疫学的研究.日排尿機能会誌 14:266-277,2003
活動を起点にしたおむつ選定
ソーシャルコンチネンスの視点でおむつを活用する際にまず重要なのは、「どのような活動をしたいか」を起点におむつを選定することです。
買い物に行きたい、旅行に行きたい、孫の運動会を見に行きたい──その活動を実現するために、どのような機能のおむつが適切かを考えます。
その際、尿量やサイズだけを見るのではなく、その人自身を見ることがとても大事です。
そのためには、排泄パターンの確認が必要です。
排尿の回数や量、時間帯による変動を把握することで、必要な吸収量が見えてきます。
さらに、身体機能と活動レベルを評価します。
立位や歩行が可能か、寝返りはできるか、手指の動きはどうか、自分で皮膚の清潔を保てるかなど、ADLの状況によって適切な形状は異なります。
ほかにも活動時間の長さ、移動手段、外出先のトイレ環境、着脱の簡便さ、衣服への影響など、多くの要素を考慮します。
また、日中と夜間、自宅と外出時など、生活場面に応じて使い分けることも重要です。
このように、生活全体をとらえながら選定することで、本人の活動範囲が広がり、QOLが向上するのです。
多職種連携が大事
適切なおむつ選定には、多職種連携が欠かせません。
医師による診断、薬剤師による服薬相談、看護師による皮膚状態の観察、セラピストによる運動機能評価、ケアマネジャーやソーシャルワーカーによるおむつの給付制度の活用など、それぞれの専門性を活かした連携が重要です。
しかし、最も重要なのは、利用者の日々の変化や困りごとを最も身近で把握している介護職の役割です。
排泄のタイミング、おむつの状態、皮膚の変化、本人の訴えなど、日常的なケアで得られる情報が、適切なおむつ選定の鍵となります。
おむつの専門家は一つの職種ではありません。
それぞれの領域の知識をもち寄ることで、その人に最適なおむつを選定していきます。
おむつの基礎知識を押さえよう
おむつを適切に選択するために、おむつの基本的な構造や種類を知っておくと役立ちます。
ぜひ押さえておきましょう。
おむつの基本的な構造
おむつは、見た目以上に精巧な構造をもつ製品です。
最も外側には、防水性のあるバックシートがあり、尿の漏れを防ぎます。
その内側には吸水ポリマーを含む吸収材があり、尿を素早く吸収してゲル状に固定します。
肌に直接触れる表面シートは、尿を速やかに吸収体へ通過させながら、逆戻りを防ぐ構造になっています(図1)。

この3つの構造が基本で、通気性や非通気性の素材、吸収スピードの違い、肌触りの違いなど、製品によってさまざまな工夫が加えられています。
これらの構造を理解することで、利用者の状態に合わせた適切な製品選びが可能になります。
続きは本誌でご覧いただけます。
執筆
八木大志(おむつ宅配便代表 理学療法士)
矢野雷太(広島記念病院 消化器外科医長)
浦田克美(東葛クリニック病院 皮膚・排泄ケア特定認定看護師 特定看護師)
以上は、『おはよう21』2026年2月号の特集の内容の一部です。このほかにも本誌では、下記のトピックを取り上げ解説しております。ぜひお手に取ってご覧ください。
特集
排泄ケアが変わる おむつ&スキンケアの基礎知識
おむつの見方が変わる!? ソーシャルコンチネンスとO-MU-TSU WORLD EXPO
おむつの選び方と基礎知識
おむつをもっと有効活用する排便ケア
介護職は知っておきたい おむつ内の皮膚トラブル(IAD)と予防ケア
『おはよう21 2026年2月号』

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