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コーソクくん、福祉サービスを歩く withステッキ

<連載5> 初めての車いす外出 その3

 たぶん、車いすでの自力外出をした人はそう多くないと思います。だってそうでしょ。まず、自分用の車いすを持っている人はわずか。ほとんどの人は入院した時、病院の車いすを借りて院内をうろうろする程度。たまに介護者に押されて病院の周囲を散歩するくらいでしょう。

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 でも、皆さん、介護者のサポートなしには外出しようと思わない。外はやはり恐い。何かの場合に一人では対応できない。近くに人がいればHELPをお願いするのだけど。ボクが住む団地の周囲はバリアフリーになっています。とはいえ実際に車いすで出かけてみると、コワイ・コワイ。障害者のことを知らない人が設計したのだろうと感じる場面によく出くわします。平らに見える道路も、車椅子で動くとやたらでこぼこしていることがわかる。超長いスロープも疲れるだけ。


 そもそも道路は実は平らではなく、中央が盛り上がった蒲鉾型に作られています。これは雨水排水のためです。このくらいの傾斜は乗り越えることができます。問題は交差点や商店への出入り。とくに交差点のゆるーいスロープが難物。手で掴んで回転させるハンドリム(タイヤの外側に取り付けてある金属の輪)やブレーキの使い方をマスターしておかないと、勝手に転がって行ってしまうのです。

 ボクがたまに街で見かける車いすの大方は、自力で外出することを重視して作られていないようです。ボクは、外出するならスウェーデン生まれのパンテーラ型が軽快にスイスイ転がせそうでいいなと思っているのですが、まだ試していません。

 車いすって、もっと乗る人の生活や嗜好にピタッとくるものがいろいろあるはず。欧米では座るだけでなく立ち上がりも可能な車椅子に乗ってコンサートに行き、演奏終了後、立ち上がってブラボー!と叫んで拍手している音楽ファンもいるんだって。また昇降式で座面が床まで下がる車椅子もあるそう。これなら堀りコタツでの家族団欒もできそう。

 車いすにヒトを合わせるのでなく、ヒトが車いすを選び、調整できるといいですね。

 次回の更新予定は8月23日(木)です。


写真

小規模多機能型居宅介護事業所「えがお」(三郷市)では、「福祉のニッカ」の協力で夏のイベントとして福祉用具を展示していました。座ってみると機種によって乗り心地がこんなにも違うのかとビックリ

コメント


先日お話しさせて頂いた田中です。
(写真の車椅子に乗っているのが私です)

ブログへの掲載有難うございます。
先日お話しさせて頂いた内容やブログを読ませて頂いて私の方が勉強させて頂きました。

私は主に高齢者に対しての福祉用具を学んでいましたが介護も福祉も分野関係なく紹介出来れば良かったなぁと気付かされました。

毎年行われている国際福祉機器展が今年も開催されますが、そこまで足を運ぶのも大変ですよね。

地域の方が地域で暮らしやすい環境を地域で考える一歩として福祉用具の展示を行ってみましたが、次回は福祉分野も考慮して車椅子の展示が出来ればと思います。
地域の中で規模は小さいながらも身近に出来ることがあると思えたので今後も色々と考えてみます。
貴重な意見を頂き誠に有難うございました☆


投稿者: 小規模多機能えがお 田中絵理 | 2012年08月12日 19:03

※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

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プロフィール
コーソクくん
(脳梗塞& 高次脳機能障害)
1951年生まれ。大学卒業後、フリーのライターとしてAV機器評論を行う。著書は約30冊。2008年に脳梗塞を発症し、半身マヒに。2009年、急性硬膜下血腫で手術。埼玉県三郷市にて高次脳機能障害と共存しながら新たな暮らし方を模索中。

*コーソクくんの旧連載(『ボクは高次脳機能障害』)をご覧になりたい方はこちら

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