先輩ケアマネジャーからのアドバイス! 最終回:S・Oさん(居宅介護支援事業所(神奈川県)・ケアマネジャー)後編

2025/10/09

難関を突破して晴れてケアマネジャーの資格を取得した後、実務研修やケアマネ業務がスタートするまでの間にどのようなことを準備しておくとよいのでしょうか。
先輩ケアマネジャーがどのようなことを実践していたのか、お話をうかがいました。


実務研修を、仲間を増やす貴重な機会に

実務研修中の心構えを教えてください。

 ケアマネジャーとしての心構えや業務の流れなど、これからケアマネ業務をしていくにあたっての基礎となる部分の習得に力を入れるのがよいと思います。就職してからはケアマネジャーとしての最低限の知識は身についている前提で業務が始まります。この貴重な機会を無駄にしないよう、わからないことは積極的に質問し、知識を確実に自分のものにしていくことが大切です。
 また、ケアマネジャーの仲間を増やすという点でも実務研修は重要です。ケアマネジャーとして働き始めると、他事業所のケアマネジャーと話す機会はあまり多くはありません。さまざまな情報を交換できるようなコミュニティをつくる場としても最適だと思います。

 

ケアマネジャーとしての実務がスタートするまでにどんなことをすべきでしょうか?

 実務研修で学んだことを振り返りながら、ケアマネジャーの一連の業務をあらためて学び直しておくとよいのではないでしょうか。
 また、ケアマネジャーにとってパソコンスキルは必須です。文章を書く機会も多いので、タイピングの練習をしておくと役立つと思います。


新任ケアマネジャーの皆さんへ

 ケアマネジャーは、利用者の生活全般を支援する専門職です。そのため、責任や負担も大きい仕事ですので、帳票管理なども含め、一つひとつの業務を丁寧に行うことが求められます。
 一方で、利用者や家族との関係をつくるなかで、感謝の言葉をいただく機会も多く、やりがいのある仕事でもあります。
 ケアマネジャーとして長く働き続けることが、利用者や地域に貢献することにつながり、その過程で自分が果たすべき役割も見えてくると思います。末永くともに頑張っていきましょう!

 私の場合、座学とグループワークが中心でした。特にグループワークは、ケアマネジャーとして実際に勤務していくうえで必要な技術を身につけるための貴重な機会です。ケアマネジャーになった自分の姿をイメージしながら臨むと、より学びが深まるのではないかと思います。
  一方で、ケアプランの書き方といった具体的な内容を学ぶ時間は、あまり多くはなかったように感じます。こうした部分は、各自で学びを進めておく必要もあるでしょう。


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