動画でわかる! TEACCHプログラムに基づく 「自立課題」の作り方と実践のポイント 第8回

2025/07/03

魚の骨は残しましょう!(マグネット課題)

※画像をクリックすると解説動画が見られます

 

「自立課題」は、TEACCHプログラムの実践手法の一つで、特別支援学校や福祉施設において自閉症や知的障害のある方々の日課・プログラムの軸となるものです。本連載では、身近で手軽な素材を使った自立課題を紹介します。

 

【執筆】
林大輔
社会福祉法人大府福祉会 たくと大府 施設長
社会福祉士、公認心理師
TEACCHプログラム研究会愛知支部代表
自閉症・行動障害をもつ方々を支援する現場の最前線で日々実践に携わる。これまでに製作した自立課題の数は400点以上。

 


こんな人に

〇魚の骨を気にせず食べてしまう人に
〇魚が好きで種類にも興味がある人に

 

ここに注目

〇魚の身をはがすと下地から骨が見えるというアイデアを採用しました。
〇魚もいろいろな種類があるので複数用意しました。

 

やり方

マグネットボードにあらかじめ魚が貼ってあります。魚の身だけはがして取り、ケースに入れていきます。

 

ゴール

魚の身をすべてはがしてケースに入れることができたらゴールです。

 

視覚的構造化を盛り込む作り方

視覚的指示

骨はボードに貼ってあるので、身だけ取るのだろうとわかります。

 

視覚的明瞭化

身は色の濃いものを選んでいるので目立っています。

 

視覚的組織化

マグネットで身と骨がぴったりひっついている状態になっています。

 

作り方のポイント

骨と身のイラストを大きさを調整しながらプリントします。骨が身からはみ出ないよう、サイズに気をつけましょう。

 

次回予告

次回は、「にわとりとひよこに羽根をつけよう!(ファイリング課題)」を紹介します。

 

もっと自立課題を知りたい方は

中央法規出版からは以下の書籍を刊行しています。

 

TEACCHプログラムに基づく 自閉症児・者のための自立課題アイデア集
身近な材料を活かす95例

2019年3月発行
諏訪利明=監修/林 大輔=著
詳細

TEACCHプログラムに基づく 自閉症・知的障害児・者のための自立課題アイデア集 第2集
目的別に選べる102例

2023年4月発行
諏訪利明=監修/林 大輔=著
詳細