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野田明宏の「俺流オトコの介護」

母の努力

20101221.png

 引っ越し作業も大詰めを迎えている。20日の今日も、友人たちの車で荷物を搬送。そして、いよいよ明日の12月21日、母の医療用ベッド等を新居へ運び込んで大方の引っ越し作業が終わる。新居といっても木造平屋。ただ、今より俄然、快適ライフとなる。お湯が出る\(◎o◎)/!
 大方、と記したのだが? 我が家は借家。政令指定都市に位置するとはいえ、トイレは汲み取り。岡山市の下水道普及率は、政令指定都市の中でもダントツで低い。50パーセントに届いていたか? 合併&合併で人数だけは確保しての誕生だった。
 話が逸れたが、最後に屎尿処理をバキュームでギューンと吸い取ってもらって一件落着だ。
 で、引っ越し作業などをやってると、新たな発見と出会うこと頻繁。借家人とはいえ、40年以上も住んでいたのだから。いろいろな出会いがあったのだが、心にキュンときたのは写真のモノだ。
 これを見て思い出した。アルツハイマーを確定診断される前から、オレが家賃の振り込み担当にになっていたことを。
 世の中、便利になればなるほど、老人が混迷する典型だろう。
 母は、模索し頑張っていたのだ。
 3867は暗証番号。
 31500は家賃だ。
 母の努力。この紙は今、オレの財布の中にある。

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コメント


お母さん へ

泣けます
頑張ったんですね


投稿者: 熊夫 | 2010年12月24日 11:36

お母さんの頑張っておられる姿が目に浮かびじんとくるものがあります。財布の中にしまっておられる息子さん。わたしも同じ想いがあります。野田さんのお気持ちにうるっときました。


投稿者: やすくん | 2010年12月27日 09:17

熊夫さま

頑張りました。
でも、
世間が便利になればなるほど、
老人は頭が混乱します。
だから、最後はできなくなり息子に頼みました。
いつも ありがとうございます。


投稿者: 野田和子 | 2010年12月27日 14:12

やすくん さま

はじめまして。

そうなんです。
こういう事をしながら、
母は、どこか自分が変だ?
ということに気づいていたのだと想像できました。
だけど、母がこれを記してるとき、
もし、私が傍にいたら、
母をバカにしていた自分が想像できます。
バカ息子ですからね私は本当に!
そして、
老いる
ということは、生きるためにより努力が必要になることなんだと、私自身も自覚できるようになりました。


投稿者: 野田明宏 | 2010年12月27日 16:04

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プロフィール
野田明宏
(のだ あきひろ)
フリーライター。1956年生まれ。約50カ国をバックパックを背負って旅する。その後、グアテマラを中心に中央アメリカに約2年間滞在。内戦下のエルサルバドルでは、政府軍のパトロールにも同行取材等etc。2002年、母親の介護をきっかけに、老人介護を中心に執筆活動を開始。2010年現在、83歳になる母と二人暮らしで在宅介護を続ける。主な著書は『アルツハイマーの母をよろしく』『アルツハイマー在宅介護最前線』(以上、ミネルヴァ書房)など多数。『月刊ケアマネジメント』(環境新聞社)にて、「僕らはみんな生きている」連載中。
http://www.noda-akihiro.net/
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