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とんちンカン~福祉・介護・看護・医療の発想デザイン

お母さん

 「お母さん」という言葉は 美しい
 「お母さん」という言葉は 優しい
 「お母さん」という響きは 嬉しい

 視覚障害のある母に育てられたため
 私のライフワークは「福祉デザイン」
 母に喜んでもらうことが私の励みだ

 もう親孝行は十分にしたと豪語した
 トンチンカンで恥ずかしい私

 還暦を迎えるころ 気づいたことは
 私の親孝行は大海の一滴にもすぎず
 海という言葉に「母」が宿ることの
 深遠な意味を自省を込め味わうこと

 いまは社会福祉学の博士号を持つが
 もし 新たに博士号を目指すならば
 日本で初の「親孝行学博士」であり
 とんちンカンで素晴らしい私

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◎5月9日は私の母の85歳の誕生日。夏に生まれたから「夏子」と命名されたという。
 私の生い立ちは30年前に書いた『福祉のまちづくり』(水曜社、1978年)の序章「わたしと障害者」で初めて披露した。悲しく辛い過去や母の愛など振り返り、涙があふれて筆が進まなかったことを思い出す。
 私のライフワークである「福祉のまちづくり+バリア・フリー・デザイン=福祉デザイン」の原点は、病弱で視覚障害の母に育てられたことにある。目が不自由なことはどういうことか、貧しさはどういうことか、そして老いることはどういうことか、こうした「福祉の原点」を身をもって子どもに教え続けているのが、私の母である。
 「母」の字は女に二点を加えたものだというが、その二つの点が私には慈愛の滴にも見え、そして「海」に広がる感じだ。
 私は固辞していたが、「長崎・福祉のまちづくり」(NHK教育テレビ「あすの福祉」、1991年5月2日、30分の生番組)に出演したのは、息子がどんな仕事をしてきたのかを母にいまなら見てもらうことができるし、私が母のために設計したバリア・フリー・デザインのモデル住宅で快適に過ごす母を映像に残すことができる、と閃いたからである。
 今日のブログ「とんちンカン」も、母になんとか見てもらい、そして聴いてもらうためである。私が学生や人々に奨励している「感謝のデザイン」の実践でもある。
 アメリカで始まった「母の日」(第2日曜日)は今年101年になるが、母が健在の者は赤、亡き者は白のカーネーションを胸に飾る。今年も赤のカーネーションであることに感謝したい。

「お母さん、お誕生日、おめでとうございます。
同時に私を産み育ててくださり、ありがとうございます。
今度、私が生まれてくるときは、もちろん
夏子お母さんの子どもとしてですよ。
               あなたの息子より。」
 



コメント


母の日ですね。
私の母は物事にくよくよしません。
癌になって3年、完治していませんが、割り切って毎日笑顔で暮らしています。そういう母を、見習いたいと思います。
私が、はつらつと仕事をし、感謝の気持ちを忘れず、仲の良い家庭を築いている姿を見せることが、母をそして父に安心してもらうこと、私のできる親孝行だと思っています。
当たり前の事ですが、気配りのいることですよね。
長生きをしてください。お母さん、ありがとう!


投稿者: ダリア | 2008年05月09日 10:05

ブログを夏子さんの前で読ませていただきました。
涙を流しておられました。
ただただありがとうと言うしかないとおっしゃっていました。


投稿者: 担当  | 2008年05月09日 11:23

お母様の誕生日おめでとうございます。
今日のブログを拝見させていただいて,先生のご講義を思い出しました。
先生のお母様に対する感謝と深い愛情が伝わってきて,感動いたしました。
ありがとうございました。


投稿者: 和佐 | 2008年05月09日 14:04

母親は、大海のように
母親は、大地のように
親孝行は、大海の一滴にもすぎず
親孝行は、大地の一木にもすぎず
社会孝行は、大海の滴々を融合する
社会孝行は、大地の木々を合体する


投稿者: 中国大連大学 王 国忠 | 2008年05月10日 07:43

先生のお話から私も仲間の詩を紹介します。
彼女は30歳代後半に精一杯生きて逝きました。

「お母さん」 山田幸子

お母さん お母さん
いつも私が呼ぶたびに
何も言わずに来て下さるお母さん
お母さん あなたは倖せでしょうか?
こんな私を娘に持って
あなたは倖せですか? お母さん

お母さん お母さん
いつの間にそんなに老いてしまったの?
何も言わない横顔に残るそのしわは
私が一つ大人になるたびに
あなたの若さを奪った
証拠なのでしょうか?

お母さんいつかゆぶねの中で
合わせたその手は同じでしたね
だけとお母さん
何故にあなたのその手は
ゴツゴツとそんなに荒れた手なの?
それはみんな苦労と涙の
あらわれでしょうか?

お母さん もし出来る事ならば
私のこの若さを この手を
この命さえも みんなあなたにあげたい
お母さん お母さん
いつ呼んでも来て下さる お母さん
苦労かけます お母さん

お母さん お母さん
ああ お母さん
私の大切なお母さんなのに
こんな娘でごめんなさい
          {生きると共に生きてより}


投稿者: 森章二 | 2008年05月10日 18:18

私は母と言う字は、女偏に涙に見えます。
嬉しいとき、悔しいときに流す涙。
尊敬できる親に育ててもらえた事は、とても幸せな事ですね。 そして、子供にこんなに思われる親もとても幸せですね。今日は母の日ですね。
母が幸せを感じてくれるといいと思います。
私も良い娘、良い母親になれるよう、努力しなくては思います。前回と違い今回は読みやすかったです。


投稿者: 西川 | 2008年05月11日 08:58

母の日の今日、このブログを拝見することができ良かったです。


投稿者: SY | 2008年05月11日 15:05

お母様のお誕生日、おめでとうございます。
ご健在でいらっしゃることが、何よりの喜びですね。
私は、母が生きた年月を越える年になり、想い出の中の母は老いることもなく、、、 それはそれで、感慨深いものがあります。

先生が還暦を迎えられるとのこと。
おめでとうございます。
そこで、長崎総合科学大学日比野ゼミで学んだみなさんへ。 
「先生の還暦を祝う会」を有志にて企画させていただきました。
今夏8月2日(土)で準備をすすめています。
追って、ご案内させていただきますが、スケジュールに入れておいてください。
多くのみなさんのご参加をお待ちしています。 
12年ぶりの再会を楽しみにしていてくださいね、先生。 


投稿者: 剛 | 2008年05月15日 23:52

※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

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プロフィール
日比野正己
(ひびの まさみ)
長崎純心大学大学院教授&現代福祉学科教授。福祉のまちづくり+バリア・フリー・デザイン=福祉デザインを提唱する日本初の博士(社会福祉学)。独自のHM(叡智・笑む)法によってバリアをフリーにデザインするプロの技を建築・福祉などの分野で楽しく深く教授すること30年以上。著作多数。
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