【令和8年度介護報酬改定】賃上げと食費基準額の見直しを解説

2026/03/27

令和8年度の介護報酬改定のポイントを紹介します。

【令和8年度介護報酬改定】賃上げと食費基準額の見直し

 2026年3月13日(金)、令和8年度介護報酬改定に関する告示および関連通知が公布・発出されました。
 通常、介護報酬改定は3年に1度行われますが、今回は処遇改善や物価高騰への対応等を目的として、令和9年度の次期改定を待たずに「期中改定」が実施されます。

 

 今回の改定の柱は、大きく分けて「介護職員等処遇改善加算の拡充」と「食費の「基準費用額」と「負担限度額」の見直し」の2点です。

 「いつから」「何が」「どう」変わるのか、ポイントを解説します。

 

介護職員等処遇改善加算の拡充

 介護現場で働く方々の賃上げを目的とした「介護職員等処遇改善加算」の拡充が行われます。対象者の枠が広がり、加算率も引き上げられる改正が、令和8年6月1日より施行されます。

 

1. 対象職種を「介護従事者」全体へ拡大し、幅広く賃上げ

 これまでの処遇改善加算は主に「介護職員」が対象でしたが、今回から対象が「介護従事者」へと拡大されました。

 これにより、介護職員だけでなく、事業所で働く幅広い従事者を対象に、月額1.0万円(3.3%)の賃上げを実現するための措置が講じられます。

 また、これまで処遇改善加算の対象外となっていた「訪問看護」「訪問リハビリテーション」「居宅介護支援」等についても、処遇改善加算が新設されます。

  
 

2.生産性向上に取り組む事業所への「上乗せ措置」

 ケアプランデータ連携システムの利用や、生産性向上推進体制加算の取得、社会福祉連携推進法人への所属など、生産性向上や協働化に取り組む事業者の介護職員に対しては、さらに月額0.7万円(2.4%)の上乗せ措置が実施されます。

 これにより、定期昇給0.2万円を含めると最大で月1.9万円(6.3%)の賃上げが実施されることになります。


食費の「基準費用額」と「負担限度額」の見直し

 近年の食材料費の上昇などを踏まえ、介護保険施設等における食費の見直しが、令和8年8月1日より施行されます。

 

・基準費用額(食費)の引き上げ
1日当たり100円引き上げられ、現行の「1,445円」⇒「1,545円」となります。

 

・負担限度額見直し
施設入所者の食費・居住費の負担を軽減する「補足給付」についても、在宅で生活する方との公平性などを勘案し、以下の通り負担限度額が引き上げられます。

 出典:厚生労働省「令和8年度介護報酬改定について」P.5


まとめ

 今回の令和8年度介護報酬改定は、深刻な人材不足に対応するための「処遇改善の拡充」と、物価高騰を踏まえた「食費の見直し」を中心とした、期中改定となります。
 令和8年6月および8月の施行に向けて、各事業所では新たな算定要件の確認や計画書の作成、労使間での賃金改善方法の協議など、計画的な準備を進めていくことが重要です。より詳細な資料・情報は厚生労働省ホームページをご確認ください。

令和8年度介護報酬改定について(厚生労働省ホームページ)