【初心者向け】後悔しない「終活」の始め方とメリットを徹底解説!

2026/01/05

終活とは、「人生の終わり」を前向きに捉え、残された時間を自分らしく充実して過ごすための活動です。

 

「死」を連想するためネガティブな印象を持つ方もいますが、元気なうちに自分の希望を整理し、家族に伝えることは、もしものときの家族の負担を大きく軽減し、自分自身の人生をより前向きに生きることにつながります。

 

本記事では、高齢者の終活に詳しい行政書士・看護師・ケアマネジャーの的場隆之氏の著書を参考に、なぜ今終活が必要とされているのか、そして後悔しない終活のための具体的な始め方とメリットを解説します。

 

監修者・著者プロフィール

 

的場隆之(まとば・たかゆき)氏

 

行政書士まとば事務所代表。一般社団法人いきいきライフ協会ふくおか代表理事。身元保証研究会会員。看護師、介護支援専門員(ケアマネジャー)の資格を持つ。約20年間看護師・ケアマネジャーとして病院や介護施設に勤務し、多くの看取りに携わる。この経験から「個人の尊厳を守りたい」という思いで行政書士に転身。現在は、医療や介護サービス利用時の意思決定支援、遺言・相続手続き、入院時の身元保証など、終活業務に特化した高齢者支援に精力的に取り組んでいる。

 

終活とは?なぜ今「終活」が必要なのか

 終活とは「残された人生を活き活きと楽しく憂いの無いように過ごすための活動」です。そんな終活は、2009年頃から使われるようになり、2012年には流行語となりました。
 多くの人が終活と聞くと「延命治療」や「遺言書作成」を思い浮かべますが、その本質は「残された人生を活き活きと楽しく、憂いの無いように過ごすための活動」にあります。

 

核家族化・単独世帯の増加が終活の背景にある

 終活が注目される背景には、日本の社会構造の変化があります。家族構成は大家族から核家族へ、そして「お一人様世帯」へと変わっています。2020年(令和2年)には、単独世帯(一人暮らし)が約2,115万世帯となり、1980年(昭和55年)の約3倍に増加しています。特に65歳以上の高齢者の一人暮らしは、2024年時点で約903万世帯(4人に1人)にのぼります。
 私たちは今「一人で最期を迎える時代」にいると言っても過言ではありません。老後の生活に不安を抱える人が増え、「元気なうちに準備しておこう」と、未来への投資として終活を始める人が増えています。

 

 

「終活」を行う3つの大きなメリット

 終活は「死」の準備ではなく、「自分らしい人生」を最後まで送るための準備であり、多くのメリットがあります。

 

1. 自分の意思が家族に伝わり、負担を軽減できる

認知症や病気、突然の事故で自分の意思を伝えられなくなった場合、家族は重い判断を迫られます。

 

・延命治療をするかしないか
・どこで最期を迎えるか
・遺言書がない場合の遺産分割で争う

 

 事前に自分の意思や希望を整理し、家族や関係者に伝えておくことで、家族が判断に困らず、精神的な負担を軽減できます。

 

2. 人生を振り返ることで、老後を前向きに生きられる

終活は、自分の人生を振り返る「人生の棚卸し」の機会にもなります。終活を始めることで、残りの老後生活を前向きに生きることができます。

 

3. 医療や相続でのトラブル・後悔を防ぐ

終活を行わなければ、あなたの望む人生を全うできず、悔いを残すことになりかねません。

 

・遺言書がないことで、遺族間で紛争(争い)になることを防ぎます。
・医療機関での延命治療の判断ができなくなる事態を避けます。

 

デジタル遺産(ネット銀行や仮想通貨など)の存在を明確にし、相続漏れや個人情報の悪用を防ぎます。

 

 

後悔しない終活のための具体的な準備

 終活を始める年齢に決まりはありませんが、一般的には60〜70代が多いようです。元気なうちに、以下の3つの柱から準備を始めましょう。

 

1. 自分の意思や希望を整理する

終活の根底には、憲法で保障された「自己決定権」(自分らしく生きる権利)があります。

 

・終末期の医療・ケア:回復の見込みがないときに、延命治療を望むか、苦痛緩和(緩和ケア)に重点を置くかなど、治療方針に関する自分の意思を整理します。
・リビング・ウイル(生前遺言書):病気や事故で意思を伝えられなくなった場合に備え、自身の治療方針やケア方針について書き残す事前指示書です。
・エンディングノート:自分の思いや希望、財産情報、友人・知人の連絡先など、死後家族に伝えたい情報を自由に書き残しておきます(法的効力はありません 。

 

2. 財産や持ち物を整理する

相続や遺品整理が原因で、家族が争わないようにするための整理です。

 

・遺言書の作成:自分の財産を「誰に、どのくらい相続させるか」という意思を書面に残す行為です 。公正証書遺言など、法的確実性の高い方法を選ぶと安心です。
・財産目録の作成:預貯金や不動産などのプラスの財産と、借金などのマイナスの財産を一覧にします。
・デジタル終活:ネット銀行の口座やサブスクリプション契約、SNSアカウントなど、自分しか知らないデジタル情報を整理します。

 

3. 最期を迎える場所を決める

人生の終末期をどこで過ごすか(終の棲家)は、本人の意向が最も重視されます。

 

・自宅での看取り:多くの方が理想としていますが、急変時の対応や家族の介護力、医療・介護体制の整備が必要です。
・介護施設・病院:介護医療院は長期療養が可能で、医師・看護師が24時間常駐し、看取りにも対応しています。
・地域包括ケアシステム:高齢者が住み慣れた地域で最期まで自分らしく生活できるよう、医療・介護・生活支援を一体的に提供するしくみです。

  

もっと詳しく知りたい方へ

本記事は、的場隆之氏の著書『図解でわかる高齢者と終活』を参考に作成しました。
終活の基礎用語から、生前整理、終末期の医療、看取り、遺言と相続まで、図解で分かりやすく解説されています。

 

まえがきを公開中

Amazon