【完全ガイド】センサリープレイとは?子どもの「学びの核」を育む感覚遊びと実践のポイント(後編)

2025/12/24

前編では、センサリープレイが子どもにもたらす効果について解説しました。後編では、保育園や家にセンサリープレイを導入する際のポイントを考えてみましょう。


1 センサリープレイを保育園や家庭で取り組む際のポイント

 センサリープレイを安全かつ効果的に行うための3つのステップと、継続の重要性について解説します。

ステップ1:環境づくり
 子どもが安心して遊びに没頭できる環境を整えます。
テーマ設定:単に素材を触るだけでなく、季節(桜、海、雪など)や生き物(はち、動物など)をテーマにすることで、遊びに没入し、想像力を引き出します。
素材・ツール集め:高価なものは不要で、100円ショップのアイテムや自然物(どんぐり、貝殻など)で十分です。スコップやトングなどのツールは、指先の器用さや両手の協応動作といった発達を助けます。
感覚ベースの作成:活動の中心となる感触素材(例:お米、片栗粉、寒天、水)を準備します。低年齢児には口に入れても問題のない食材を選ぶなど、安全性を意識します。
空間の工夫(没入感):テーマに関係ないものを視界に入れない、壁や背景をシンプルにする、テーマに合わせたBGMを取り入れるなど、空間全体をデザインします。


ステップ2:導入と実践(声かけ)
 遊びの質を高める大人のかかわり方が重要です。
導入(テーマの共有):「今日はどんな世界で遊ぶのか?」を共有することで、子どもは安心して活動に入り込めます。
実践での見守り:遊びが始まったら、大人は静かに見守ります。子どもはすぐには手を伸ばさなくても、それは心の準備の時間であり、「触らなくても大丈夫」という安心感が大切です。
言葉かけの工夫:子どもに「正しい答え」を教えるのではなく、「どんな触り心地がする?」「どうしてそう思ったの?」といった問いかけで、子どもの感覚や発見を深めます。子どもが集中しているときは、あえて黙って見守ることも大切です。
安全と安心の両立:誤飲やトラブルにつながる行動は止める一方で、「大丈夫だよ、洗えばすぐにとれるよ」といった共感の声かけで安心感を与え、挑戦を後押しします。


ステップ3:継続性
 センサリープレイは継続してこそ真価を発揮します。
大人も一緒に楽しむ:大人が笑顔で感覚を楽しむ姿は、子どもがより自由に世界を広げることにつながります。
遊びを広げる工夫:同じ素材でも色を変える、ツールを増やす/変える、光を取り入れるといったシンプルな工夫で、遊びは無限に広がります。
感覚ベースを変える:同じテーマ(例:恐竜)でも、ベースを「色水」から「小麦粉」や「寒天」に変えるだけで、まったく新しい発見と探究が生まれます。


2 おすすめセンサリープレイ5選(年齢別)

テーマ 年齢の目安 感覚ベースとポイント

0〜1歳 同じ色(例:青)でも、布、カップ、スポンジなど異なる素材を集め、触り心地(やわらかい、かたい、つるつる)の違いを探究します。
イースター
0〜1歳 卵型カップに豆や鈴を入れ、振って音を楽しむ、持ち上げて重さを比べる遊びを通して、聴覚や重さの違いへの気づきを促します。
はち
2〜3歳 黄色く着色した片栗粉と水(はちみつをイメージ)を使い、ドロドロの感触を楽しみます。ダイラタンシー効果(強く握ると固まり、離すとドロドロに戻る)を体験し、自然現象の不思議さを体感します。
動物
2〜3歳 色をつけたマカロニを草に見立て、動物フィギュアとごっこ遊びをします。つまむ、握る動作で手指の巧緻性が育まれ、物語づくりを通して想像力が広がります。

〜5歳 海に浮かんだゴミに見立てた素材(ペットボトルキャップ、お菓子の袋など)をトングで拾い、分別するごっこ遊び。環境問題への関心を育むきっかけとなります。

 センサリープレイは、特別な教材や広い環境がなくても、日常にある光、水、色、音などを少し工夫するだけで始められます。まずは子どもが「やってみたい!」と感じるテーマで、一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。

前編はこちら


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