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訪問看護のための栄養アセスメント・食支援ガイド

内容紹介

「栄養について学びなおし、具体的な食支援ができます」

サルコペニアやフレイルを持ち出すまでもなく、在宅療養者の健康にとって栄養状態や食事のあり方が大きな影響を与えているのは、在宅ケア関係者ならば当然のこと。なかでも、訪問看護師にとって健康状態の観察や悪化させないケアのために栄養に関するアセスメントと食支援の技術は不可欠です。
しかし、多くの看護師にとって栄養や食については必ずしも得意でないのが現実。
そこで本書では、ツールを使った基本的な栄養アセスメントから、摂食嚥下機能障害のケア、市販食品の安全で効果的な活用法,嚥下調整食やとろみを活用した食支援の方法など具体的な観察とケアのポイントをわかりやすく解説します。
看護師にはなじみのない嚥下調整食分類やとろみの程度などは、目で見て理解できるよう動画を視聴することができます。

編集者から読者へのメッセージ

病院勤務の看護師にとって管理栄養士は身近な存在なので、栄養状態のアセスメントだけでなく、退院後の具体的な食支援は任せてしまうことが多いといわれています。しかし、在宅ケアで活躍する管理栄養士はまだまだ少数なので,在宅療養者の健康状態をアセスメントする訪問看護師にとって,栄養や食支援の知識が不可欠になります。学生時代以来離れていたそうした知識を最新のものにブラッシュアップするために,動画も使って分かりやすく解説する本書は最適です。

主な目次

1 訪問看護と食支援の関係
 1 訪問看護になぜ食支援が必要か
 2 ステージ別の栄養管理、摂食嚥下の重要性
2 栄養・食事のアセスメントと支援
 1 居宅における食支援の考え方
 2 栄養に関するアセスメントツール
 3 フィジカルアセメント
 4 日常生活と食事場面のアセスメント
 5 原疾患の療養と低栄養予防
 6 リハビリテーションと栄養
 7 家族
 8 他職種へのコーディネート
 9 臨床倫理
3 摂食嚥下機能のアセスメントと支援
 1 総論
 2 摂食嚥下アセスメントツール
 3 摂食嚥下の支援
 4 摂食嚥下の再評価
4 嚥下調整食の活用
 1 嚥下調整食の特徴
 2 食べやすい食材の選択と調理の工夫
 3 献立作成のポイント
 4 市販食品の活用のポイント
5 疾患・症状別の支援
 1 疾患
 2 症状
6 Q&A

著者情報

江頭文江=編集・執筆
地域栄養ケアPEACH厚木代表
静岡県立大学短期大学部食物栄養学科卒業。聖隷三方原病院栄養科にて、嚥下調整食の研究や摂食嚥下障害者の栄養管理を行う。退職後2000年に管理栄養士による地域栄養ケア団体「ピーチ・サポート」を設立。2003年4月に「地域栄養ケアPEACH厚木」と改称、現在に至る。訪問栄養指導や外来栄養指導、離乳食や介護予防講座等、赤ちゃんから高齢者まで幅広い年齢層に対応し、生活の視点をもった地域食支援を実践している。
日本摂食嚥下リハビリテーション学会評議員、日本在宅栄養管理学会評議員、日本褥瘡学会評議員ほか。2017年,84(えいよう)selection2017にて日本栄養士会会長賞受賞。嚥下調整食や在宅栄養ケアに関する著書多数。
管理栄養士、日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士

梶井文子=編集
東京慈恵会医科大学医学部看護学科老年看護学教授
東京大学医学部附属看護学校卒業、女子栄養大学栄養学部栄養学科卒業、東京医科歯科大学大学院医学系研究科保健衛生学専攻博士後期課程修了。東京大学医学部附属病院で勤務後、企業の健康管理室で栄養指導・カウンセリング等の保健活動や健診業務を経て、おもて参道訪問看護ステーションで訪問看護師を経験。その後、聖路加看護大学(現聖路加国際大学)で助教・准教授を経て、2015年より現職。訪問看護においては、在宅での高齢者の低栄養状態、誤嚥性肺炎のリスク早期把握と予防的なケアの実施、管理栄養士との連携の必要性を強く感じてきた。所属大学でも老年看護学の科目以外に、臨床栄養学を担当している。
看護学博士、看護師、管理栄養士、認知症ケア上級専門士(日本認知症ケア学会)