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アトリエからはじまる「探究」
日本におけるレッジョ・インスパイアの乳幼児教育

内容紹介

レッジョ・エミリアの幼児教育の特徴の一つである「アトリエ活動」について、具体的に解説した初めての書籍です。渋谷区立渋谷保育園の「光の探究」を通して、日本の保育現場で実践するためのポイントを紹介します。

本書の特徴

  • 〇オールカラーで豊富な写真
  • 〇アトリエでの探究活動のプロセスがわかる
  • 〇担当保育者のかかわり方・振り返りを知ることができる

探究とは?

 それでは、子どもたちが「探究」するとは、どういうことでしょうか? 編者の浅井幸子先生は「子どもたちは「なぜ」「どうして」「どのようにして」とたえず問います。その世界への問いかけに、答えを与えるのではなく、子どもたちと大人たちが一緒に問いを深め、知識を共同で構築するプロセスが探究」だといいます。そのプロセスにおいて、「さまざまなアートの言葉を用いて探究・研究を行う場所」であるアトリエがどのような役割を担うのか? 本書で確かめてもらえればと思います。

編集者から読者へのメッセージ

 中央法規出版にて、レッジョ・エミリアに関する書籍の刊行は本書で3冊目になります。
 『保育の質を高めるドキュメンテーション: 園の物語りの探究』(2021年)では、写真を用いた記録「ドキュメンテーション」を通した子どもたちと保育者の姿を描き、『もざいく―描くこと、言葉、素材が紡ぐ物語り』(2023年)では、子どもたちの作品と制作のプロセスに焦点を当てて、乳幼児教育の可能性を探りました。
 本書は渋谷区立渋谷保育園という特定の園の取り組みを中心に書かれていますが、決して特別なことはありません。普通の公立園が外部のアトリエスタと協働しながら、子どもたちの新たな姿に気づくさまは、保育・乳幼児教育の可能性を拓くとともに、自らの可能性や仕事の意義に気づくプロセスでもあります。
 ぜひ手にとって、そのさまを目に焼き付けて、読者自身の保育に活かしてほしいと思います。

主な目次

はじめに 浅井幸子
序章
第1章 アトリエがはじまる:光の探究
第2章 アトリエをするために
第3章 アトリエが広がる
第4章 アトリエを考える
おわりに

著者情報

編著者

浅井幸子
東京大学大学院教育学研究科教授
津田純佳
アトリエリスタ(みりおら~れ)、京都府幼児教育スペシャルアドバイザー

執筆

有間梨絵
東京大学大学院教育学研究科附属発達保育実践政策学センター特任研究員、目白大学人間学部助教
若林陽子
東京大学大学院教育学研究科附属発達保育実践政策学センター特任研究員、岩手県立大学社会福祉学部講師
影山奈々美
東京大学大学院教育学研究科附属発達保育実践政策学センター特任研究員、東京大学大学院教育学研究科博士課程
相田紘孝
東京大学大学院教育学研究科附属発達保育実践政策学センター特任研究員、関東学院大学教育学部講師
木村楓
東京大学大学院教育学研究科附属発達保育実践政策学センター学術支援専門員、東京藝術大学音楽学部音楽環境創造科4年
カンチェーミ潤子
JC Academy代表、横浜インターナショナルスクールアーリーラーニングセンター前園長
マリーナ・カスタネッティ(Marina Castagnetti)
レッジョ・エミリア市立乳幼児教育機関、レッジョ・チルドレン 教師養成者
清重めい
東京大学大学院教育学研究科附属発達保育実践政策学センター特任助教
野澤祥子
東京大学大学院教育学研究科附属発達保育実践政策学センター准教授