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保護者のお悩みにはこう答える 保育者のための0・1・2歳児の子育て支援ハンドブック

内容紹介

子どもは大好き! 大人は苦手?!な保育者のために

 子どもがかわいい、大好きだから、毎日一緒に楽しく過ごしたい!そう思って保育者になったのに、保育現場では、大人(保護者)への支援も期待され、戸惑う方が多くいます。
 保育が好きで子どもも好きだから、相談を受けたとき、保育者として知っていることをたくさん保護者に伝えたのに、反応がいまいち……。それは、保護者の求めている対応とのミスマッチが原因かもしれません。
 核家族化が進み、夫婦のみ、またはシングルで子育てをしている家庭が増えるなか、保護者は自分の子育てがこれで合っているのか不安で、また育児のつらさや喜びをただ共感してほしくて、保育者に声をかけているのです。

保護者からのよくあるお悩み相談が61例

 寝ない、食べない、トイトレはいつから?、成長がゆっくり、赤ちゃん返り……。本書では、保育者が0・1・2歳児の保護者からよく相談される内容を、「生活」「発達」「人間関係」「親の悩み」「デジタル」「くせ」のカテゴリーに分けて、61例掲載しています。
 各お悩みには、著者のこれまでの経験をもとにした「会話例」を載せ、会話の意図や会話のポイントについてもあわせて解説。さらに、適切に相談に答えるために必要な知識や根拠、やってはいけないNG対応も紹介しています。
 一時預かりや地域子育て支援拠点などの子育て支援の場面をはじめ、保育所、認定こども園の0・1・2歳クラスの保護者からの相談にも活用できる一冊です。

編集者から読者へのメッセージ

 著者の伊能恵子先生は、こども園の園長先生であり、大学で保育者養成に携わっている方です。
 初めてお目にかかった際、保育者は保護者から悩みごとを相談されると、ついあれもこれもと保育の知識を伝えたくなるけれど、保護者は「ただ、共感して聞いてほしいだけ」のことが多いというお話を伺いました。
 そこで、そのギャップを埋めるべく、どのような会話をすれば保護者の思いを受け止め、言葉の背景を理解しながら、子育て支援ができるかという視点に基づき、本書では、具体的な会話例や押さえておきたい知識や根拠、ポイントをまとめました。
 子育てに悩む保護者からの相談を受けたとき、本書の内容がお役に立てますように。

主な目次

はじめに
Part1 「つながりたい」気持ちに応える
Part2 子育て支援 10のポイント
Part3 こんなとき、こう答えよう
~保護者からの相談は保育者の専門性を伝えるチャンス~
<生活>
おむつはそのうち自然にとれるんですよね?
まだ1歳半なのに、もうトイトレ始めなきゃいけないんですか?
など

<発達>
言葉が遅れているような……。大丈夫でしょうか?
吃音があります。どうすればいいですか?
など

<人間関係>
怒ったら嫌われますか? 怒ってもいいのでしょうか?
親を叩きます。どうすればいいですか?
など

<親の悩み>
子どもがかわいいと思えないんです
弟はかわいいのにお姉ちゃんは……。比べてしまってつらいです
など

<デジタル>
テレビを消すと泣いて暴れて……。どうすればいいですか?
スマホを離さなくて困っています
など

<くせ>
指しゃぶりや爪噛みをやめません。心に問題があるのでしょうか?
チックがあります。治りますか?
など

著者情報

伊能恵子(いのうけいこ)
社会福祉法人ダビデ会 昭島ナオミこども園園長
秋草学園短期大学 地域保育学科教授 博士(教育学)
日本子育て学会理事、日本経営品質学会常任理事。
中学・高校の教員経験を経て、大学で教鞭をとりながら保育士資格・幼稚園教諭免許状を取得。
昭島ナオミこども園は地域における子育てサークル活動の支援を40年以上続けている。さらに、近隣商店街に地域の人が集える「地域ふれあい館」を平成25年4月にオープン。利用者層別に各種プログラムを提供し、子育て支援の場および多世代間交流の場を通して地域に子育てコミュニティをつくる取り組みを行っている。この取り組みにより、令和2年度「東京都女性活躍推進大賞」受賞。