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ソーシャルワーク実践における意思決定支援
―ミクロ・メゾ・マクロシステムの連鎖的変化に向けたエンパワメント

ソーシャルワーカーに求められる意思決定支援のあり方がわかる!

意思決定支援の実践事例を掲載!

 本書では、ソーシャルワーク実践の理解を深めるため「意思決定支援」に注目した実践事例を掲載しています。「高齢・障害・児童」といった従来の枠組みにとらわれずに、複雑化・多様化する生活課題に対応する事例を取り上げているため、包括的な課題に対する意思決定支援について理解することができます。

事例の構成

 事例中は6つの項目で展開していますが、特に「ソーシャルワーク実践のプロセス」の項目では、ソーシャルワーク実践の概要とともに、それぞれの段階でソーシャルワーカーがどのように思考したのか、また介入の根拠等の思考過程を言語化しています。ここに注目することでより実践の理解につながります。

<本書の特長>

  • ・多様な社会課題に対応する意思決定支援の必要性を理解できる。
  • ミクロ・メゾ・マクロという相互に作用しながら課題対応に向けてかかわる意思決定支援を事例をとおして学ぶことができる。

編集者から読者へのメッセージ

 意思決定支援という言葉は理解していても、実際にどう支援するとよいのか? と考えているソーシャルワーカーもいるのではないでしょうか。
 本書は、第1章、第2章で現代の状況や意思決定支援が求められる背景、意思決定支援の概念などを説明しています。そして、第3章で実際の支援を学ぶことができる事例を展開しています。最後の第4章では、今後意思決定支援をどう展開していくとよいのか、専門職として考えるべきことなどを述べています。
 このように、意思決定支援に注目した多様な課題が網羅された実践事例のほか、意思決定支援の理解やあり方についても伝えていることが本書の魅力です。ぜひ実践する際の一助として、本書をご活用いただければと思います。

主な目次

第1章 すべての人々がWell-beingを実現できる社会に向けたソーシャルワーク
 第1節 現代日本におけるWell-being
 第2節 誰もがWell-beingを実現できる社会に向けたソーシャルワーク

第2章 ソーシャルワーク実践の基盤としての意思決定支援
 第1節 ソーシャルワーク実践と意思決定支援
 第2節 意思決定支援の概念的整理
 第3節 ミクロ・メゾ・マクロシステムにおける意思決定支援の循環性

第3章 ソーシャルワークにおける意思決定支援の実践
 第1節 重症心身障害者の思いや願いを実現する地域生活支援
 第2節 身寄りのない高齢者に対する医療にかかる横断的・包括的な意思決定支援
 第3節 本人らしい生き方、生活の実現を成年後見制度活用とともに支える体制整備
 第4節 地域社会で孤立するひきこもり母子世帯の緊急対応と本人・家族の意思決定支援
 第5節 ピアサポート団体におけるケアラー・ヤングケアラーの支援
 第6節 地域包括支援センターを中核拠点とした高齢期の意思決定支援の基盤整備
 第7節 感染症のパンデミックによる生活困窮、孤立化等の地域課題への対応実践

第4章 ソーシャルワーク実践における意思決定支援の展開に向けて
 第1節 ソーシャルワーク実践における意思決定支援の展開に向けた課題と展望
 第2節 メゾ・マクロシステムにおける意思決定支援の展開
 第3節 ソーシャルワーカーの養成と専門職団体の役割

著者情報

公益社団法人日本社会福祉士会=編集