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子育てと介護のダブルケア
事例からひもとく連携・支援の実際

内容紹介

介護と育児を同時に担う「ダブルケア」。本書はケアマネジャーや保育士などの専門職が、普段の業務の中でダブルケアラーの存在に気づき、話を聴き、関係機関につなぐといった支援のための手引書です。
多様な26ケースを収載。各事例には他分野の専門職2人と当事者(経験者)1人から「支援の視点」をコメントしてもらい、具体的なかかわりが学べるようになっています。「介護」「出産・育児」「子どもへの影響(ヤングケアラー)」「就労支援」「当事者支援」の5分野における制度や社会資源も解説した、当事者支援の決定版です。

編集者から読者へのメッセージ

最初に、編著者の渡邉浩文先生から「ダブルケア」の書籍を作りたいと相談を受けたとき、私はダブルケアという言葉を知らなくて、「ダブルって何と何ですか?」と聞き返しました。本を作りながら、編著者の皆さまにダブルケアの課題や、ダブルケアラーの大変さ・悩みを教えていただき、学びながら制作に携わりました。
編集作業では、私と同じように「ダブルケア」という言葉に初めて触れる人でも理解できるよう、基本事項の説明や当事者の声を伝えることを心掛けました。また、本書のメインの読者は介護や保育分野の専門職の方なので、自分の専門分野での支援はもちろん、他分野へのつなぎ方や連携のポイントを明示しました。
本書を手にすることで「このご家庭には赤ちゃんがいるんだな」、あるいは「お年寄りがいるんだな」で終わることなく、「もしかしたら、ダブルケアで疲れているかもしれない」と想像し、「気づき、話を聴き、専門機関につなぐ」行動してくれる専門職が1人でも増えることを願っています。

主な目次

第1章ダブルケアとは(総論)
第2章ダブルケアの実際(26事例)
第3章ダブルケアラー支援に役立つ制度や支援の知識
第1節ダブルケアラーのニーズと支援のポイント、第2節介護・認知症ケア、第3章出産・乳児期の子育て
第4節子どもへの影響(ヤングケアラー)、第5節就労支援、第6節当事者支援・ダブルケアカフェの運営

著者情報

渡邉浩文(武蔵野大学人間科学部)、森安みか(一般社団法人Geny、杉並社会福祉士会会長)、室津 瞳(NPO法人こだまの集い代表理事)、植木美子(特定非営利活動法人てとてと陽だまり理事長、一般社団法人ダブルケアサポート理事)、野嶋成美(Ka.ELLE)、=編著