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岡田慎一郎の「古武術介護のトリセツ」 2009年02月

体感身長・体感体重に惑わされないために

 ある施設研修での出来事です。「全介護状態で身長は180cmぐらい、体重も80kgぐらいある方」の車椅子からベッドへの移乗介助について質問されました。
 その後、実際に質問のあった利用者さんの居室にうかがって、介助のアドバイスをさせていただきました。介助を行ってみて、180cm、80kgというのはオーバーじゃないかなと思い、実際の身長、体重を調べてもらったところ、なんと167cm、54kgしかなかったのです。



介護技術の実践 腕を組んでの長座からの立ち上がり(3)応用編

 前回は長座からの立ち上がり介助を、被介助者に腕を組んでもらい腋の下から介助者が腕を差し入れる方法で行いました。普通ならば手で被介助者の腕を握るところを、手をかぶせるだけにして、手がすっぽ抜けない方向性である斜め後ろに倒れることで、力まかせにならない立ち上がり介助を実現させました。
 今回はこの長座からの立ち上がりを他の技術に応用してみましょう。
 まず、腕を組んで後ろに引くというこの動き、どこかで見たことがないでしょうか?
 そう、車椅子などに移乗した時に、前にズレてしまった時に後方に引く動きそのものです。
 ただ、どうしても腕の力に頼りがちになってしまいがちです(写真1)。

okada20090216-1.jpg
(写真1)



介護技術の実践 腕を組んでの長座からの立ち上がり(2)

 前回は、被介助者に腕を組んでもらい腋の下から介助者が腕を差し入れ、普通ならば手で握るところを、手をかぶせるだけにするということまで行いました。
 ただ、この組み方ですと、普通に立ち上がらせようと真っ直ぐの方向に引き上げようとすると、写真1のように手がすっぽ抜けてしまいます。これでは、立ち上がらせることは無理だと、諦めてしまうような状況です。

okada20090209-1.jpg
(写真1)



介護技術の実践 腕を組んでの長座からの立ち上がり(1)

 以前、長座からの立ち上がり介助を紹介しました。うまくいった方からは力感なく、介助する側、受ける側双方ともに楽になったという嬉しい報告を受けましたが、その一方で、胴体に腕を回すのが難しい、また股関節が硬くしゃがむのに苦労したという方も多かったようです。
 何とか上手くなって負担のない介助を行いたいという要望から、今回は切り口を変え、以前の方法より比較的行いやすいものを紹介したいと思います。
 それは、被介助者に腕を組んでもらい、介助者が腋の下から腕を差し入れ、手をかけるという形を応用したものです。通常の方法は写真1のように手を握る形です。

okada20090202-1.jpg
(写真1)



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プロフィール
岡田慎一郎
(おかだ しんいちろう)
介護支援専門員、介護福祉士。1972年生まれ、茨城県出身。身体障害者施設、高齢者施設の介護職員を経て、朝日カルチャーセンター等の講師を務める。武術家甲野善紀氏との出会いにより編み出した、古武術の身体操法に基づく介護技術(古武術介護)で注目を集める。著書に、『親子で身体いきいき古武術あそび』(日本放送出版協会)、『古武術介護入門』(医学書院)、雑誌掲載など多数。(タイトル写真提供:人間考学研究所)
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