ページの先頭です。

ホーム >> 家庭介護サポーターズ >> 落合敏の「介護は楽しみながら」
落合敏の「介護は楽しみながら」

むくみがひどいときの食事のポイント

 ひとくちに「むくみ」と言っても、(1)全身がむくむ、(2)主に顔がむくむ、(3)主に足がむくむなど、いろいろな場合があり、その原因が重要である。いずれにしても、「むくみ」が出たら、いちおう病気と考え、医師の診断を受けることが大切。

続きを読む

 むくみがある場合の食生活は、塩分や水分は制限し、便秘をしないようにすることが基本。そのためには、カリウムを多く含むスイカをはじめ、小豆、黒豆、納豆などの豆類、かぼちゃ、ごぼう、きゅうり、冬瓜、ミョウガ、パセリ、大根、カブなどの野菜類を常食とする。
 その他、タンポポやオオバコなどの葉を陰干ししたものを、1日約10gくらいを煎じて飲むなどの民間療法もある。

 そこで、むくみ改善に有効とされている代表的食べ物、スイカ、小豆を使った一品料理を紹介しよう。

1.スイカ糖エキス
 スイカは水分とカリウムが多いこと、さらに尿をつくるアミノ酸シトルリンが含まれていることから、腎臓病や高血圧症の治療食としても期待されている。カリウムやシトルリンを濃色しておくと、保存性も高い利尿剤ができる。
 まず、スイカの皮と種を取り、果汁を袋で搾り取る。その汁を土鍋で2~3時間、絶えず混ぜながら煮詰め、水飴のようになったら火を止める(砂糖は入れない)。
 これを煮沸消毒したビンに移し入れ、冷蔵庫で保存する。ジャム代わりにパンに塗ったり、紅茶に入れたりして楽しむとよい。3~5日以内には食べきりたい。

2.小豆めし
 小豆には、カリウム、食物繊維のほか、サポニンという特殊成分もあり、腸を刺激して便通をよくするだけでなく、尿の排泄を促してむくみ改善にもよいとされている。
 小豆をよく洗ってからたっぷりの水に数時間浸しておく。よく研いだ米と水切りした小豆とを混ぜ合わせ、小豆の浸し汁と水を加え、炊く。
 米と小豆をいっしょに炊くことは、白米に不足するビタミンB1やB2、食物繊維などを小豆によってたっぷり補える。小豆の煮汁を使うのは、単に赤い色(抗酸化性分)を付けているだけではなく、煮汁に流出したカリウムやビタミン群も捨てずに利用できるからである。
 お粥にしてもよい。

 また、小豆だけをたっぷりの水でよく煮て、小豆が柔らかくなったらそのまま汁ごと食べたり、裏ごしして塩、胡椒、ミルクで味をつけ、肉料理の付け合わせにしてもよい。コキール(注)の周囲に飾るマッシュポテトの代わりに絞り出して使ってもよい。

(注)コキール:フランス語で「貝殻」という意味をもつ料理で、貝殻型の皿を用いた魚介類のオーブン料 理。コキーユともいう。
 


※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

コメントを投稿する




ページトップへ
プロフィール
落合敏
(おちあい とし)
栄養学博士。千葉大学講師、茨城キリスト教大学教授などを経て、現在NHP OCHIAI Office代表。「おもいッきりテレビ」をはじめメディアに出演多数。2000年~2004年の4年間、実母を介護した経験をもとに、介護者の視点に立ったお年寄りの食事に関する書籍や介護日誌をまとめたものを上梓。
栄養学博士 落合敏の栄養学研究所 http://www.nhp-ochiai.jp/
メニュー
バックナンバー
その他のブログ

文字の拡大
災害情報
おすすめコンテンツ
福祉資格受験サポーターズ 3福祉士・ケアマネジャー 受験対策講座・今日の一問一答 実施中
福祉専門職サポーターズ 和田行男の「婆さんとともに」
家庭介護サポーターズ 野田明宏の「俺流オトコの介護」
アクティブシニアサポーターズ 立川談慶の「談論慶発」
アクティブシニアサポーターズ 金哲彦の「50代からのジョギング入門」
誰でもできるらくらく相続シミュレーション
e-books