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村田くみの「シングル介護のホントのところ」

介護の孤独からのがれる方法

 横浜で参加した「介護家族のための安心りらっくすツアー」は、母と娘、夫婦で参加する主旨でしたが、私の母は人見知りが激しい性格なので、結局私ひとりで参加しました。会場には総勢で20人ぐらいが集まり、2組の母娘、1組の夫婦、介護中あるいは介護を体験した者が参加しました。
 簡単な自己紹介の後、介護者は待望のフレンチレストランに向かいました。オーダーを済ませてから、あらためて自己紹介を兼ねて、介護の実情を話し合いました。

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 ここで知ったのは、本当にささいな「言葉」で傷ついていることでした。
 夫婦で参加した奥さんは、認知症の症状を見せ始めているご主人の世話に明け暮れています。息抜きのためにおしゃれをして外出しようとした時、ご近所から「ご主人を置いて…」というようなことを言われて、ストレスが増したと話していました。
 話をひととおり伺って気になった点は、まだ介護者のストレスについて、周囲は理解をしていないこともありますが、介護者自身も自分から壁をつくっていることでした。
 私もそうでしたが、介護に追われているときは孤独でした。普段遊んでいる友達とも連絡を取らなくなり、一時疎遠になってしまいました。忙しい事情もありましたが、飲み会に参加したとしても、不平不満ばかりを言いそうで、座をしらけさせてしまうのではないかと、自分から遠ざけていたのです。
 介護に従事をしていると、金銭的にも心にも余裕がなくなり、人が言った言葉に過敏に反応して腹立たしい思いをしたり、会話すること自体が面倒になる傾向があると思います。そして、すべてを自分ひとりで背負ってしまい孤立してしまうのです。
 「りらっくすツアー」では、介護のことが一瞬でも頭から離れ、体験談を聞くうちに自分自身に対しても客観的になれました。
 また「自分ひとりだけではない」と思えることで、孤独感から解放されると思います。

 私も介護をきっかけに友人ができました。「夜のミーティング」と称して、結局は居酒屋で飲んでいますが、それもストレスを貯め込まない方法と自分に言い訳しています。


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プロフィール
村田くみ
(むらた くみ)
1969年東京生まれ。会社員を経て1995年毎日新聞社入社、週刊誌「サンデー毎日」所属。主に経済、環境、介護の問題に携わる。現在、母親の介護に従事しながら、介護の体験記、介護者に役立つ情報を適宜発信中。
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