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長谷川和夫先生に聞こう! 認知症のエトセトラ

私のブログ 最終回です

 ブログを週1回書いてみませんか?と中央法規さんから依頼されて、「あっ、何か面白そうだな」とおひきうけしてから1年がすぎました。何とか心のなかに生まれた想いがあるときはいいのですが、まったく空っぽの頭になっているときもありました。あるいは仕事がつまっていて格闘しているときとか、何となくうつ気分にとらわれて何もしたくないときには、執筆が苦しいこともありました。
 しかし、約束したからにはと、昔の書きふるしたノート等をひっぱり出したり、無い袖なのに一所懸命ふったりして。そういうときに読者の方からコメントをいただくと元気がでますね。何回もコメントをいただいた方もいらっしゃいました。しかし、すぐ回答はできませんでした。「常にモチベーションをもつことはどうしたらいいのか?」「心の豊かさとか感性をみがくにはどうすれば?」どうしたらいいでしょう? 私もハタと困りました。 すぐ答えられません。今でも答えがでてきません。私もこれからじっくり考えつづけたいと思います。

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 東京センターで認知症介護の指導者研修に参加される方々とお会いする機会が多いのですが、皆さん、温かい感性をもっておられます。「あの長谷川先生ですか、認知症スケールをつくった? あー、よかった。先生に会えて!」と言ってくださると、そんなものかしらと思って嬉しくなります。私も単純ですね。
 短い限られた時間ですが、認知症の方を診察させていただいています。かなり高度のアルツハイマー病の方もおられますが、共通して感じることがあります。それは思い煩いというか認知機能のために、束縛されていることから解放されて何か別の世界から来た人という感じをもちます。冷たい感じより、温かい感じを一杯もっている人のように思います。これにはご家族の方の支えがあることが条件だとは思いますが、人間はやっぱりすごいな、存在感というか尊厳性を感じます。そして認知症の方との出遭いが大きな励ましと勇気を私にくださっています。
 力を使いすぎたなら休息は絶対必要です。睡眠を十分にとるなど疲れた時は5分でも10分でもいいから目を閉じて横になることです。気晴らしに音楽を聴く、歌ってみる(カラオケもよし)、ウォーキングもよし、友達とおしゃべりするのもよし、おいしいものを食べるのもよし、です。そして笑うこと。誰かといっしょに笑うことができれば最高です。
 最終回のブログなのに、あまりにも単純な内容になってしまいましたが、皆さん読んでいただいてありがとうございました。そして、ブログをつくっているとき、話し相手になってくださったセンタースタッフの渡辺さん、刺激しながら話題を提供してくださった中央法規の寺田さん、感謝しています。このお二人の素晴らしい感性をもったアシスタンスがあったから1年間何とか続きました。さようなら!


コメント


 長谷川先生のブログを知人より本日教えていただき、開いてみましたら、本日が最終回とのこと、残念です。過去のブログをしっかり読ませていただきます。
 私は昨年秋に宮崎県で認知症ケア専門士会を立上げ、3月16日に第一回認知症ケアセミナーを開催しました。認知症のケアにたずさわるには学ばなければならないことが沢山あります。人に関わる仕事ですから難しいのは当然だと思いますが認知症ケアのプロとなれるよう、感性を磨き、先生がおっしゃるように志を高くもって歩んでゆきます!
 京都国際会議の会場で先生と一緒に写った写真が大きな励ましとなっています。ありがとうございました。


投稿者: 松田ヒトミ | 2008年03月26日 23:30

 先日、日本認知症ケア学会が認定している認知症ケア専門士が、宮崎県で専門士会を立ち上げました。代表世話人の松田さんは、「認知症ケア専門士という認知症ケアの専門家がいることを、もっと多くの人に知っていただきたい」という願いからこの会を立ち上げたそうです。
 第一回の認知症ケアセミナーは、市民の方も詰め掛け、大盛況でした。
 長谷川先生の「一歩一歩すすめながら、志を高くもって歩んでいく」という、言葉がまさに当てはまる動きだと思いました。こうした一つ一つの地域の取り組みが、実を結んでいけばいいですね。


投稿者: 松嶋 薫 | 2008年03月27日 09:41

3/20は富山県小矢部市での集いにお越しいただきありがとうございました。
当日はホールの定員の2倍の市民の方々がつめかけ、認知症についての関心の高さを改めて肌で感じました。
先生の熱い思いを糧にこれからも認知症の方やそのご家族が安心して暮らせる地域づくりに頑張って生きたいと決意を新たにしました。


投稿者: 中田康則 | 2008年03月28日 20:35

3/20は富山県小矢部市での集いにお越しいただきありがとうございました。
当日はホールの定員の2倍の市民の方々がつめかけ、認知症についての関心の高さを改めて肌で感じました。
先生の熱い思いを糧にこれからも認知症の方やその後家族が安心して暮らせる地域づくりに頑張って生きたいと決意を新たにしました。


投稿者: 中田康則 | 2008年03月28日 20:36

認知症に関する相談を受ける側の仕事にたずさわっております。今現実に起こっている行動に困っている家族の方、仕事との両立に悩んでいる家族の方、自分の時間が持てないと一人で介護を担っている家族の方など様々な話を伺います。年数回開催している家族の集いなどで感じたことは、長年の介護者の方でも認知症について知りたいことがいっぱいあること。感情を吐き出せる場と経験者のうまく乗り切ったちょっとしたアドバイスをいただくことも大切だと感じました。7月5日は北杜市に来ていただけ、お話が聞けるということで楽しみにしています。よろしくお願いします。


投稿者: 保坂由里子 | 2008年05月18日 09:53

今年ももう少しですね。
8月27日の日本経済産業新聞にこういう記事が載りました。
「脳の活性酸素水素水で減・・」動脈硬化、アルツハイマーの予防に水素水が期待される。・・と、認知症の原因に脳の活性酸素が悪影響していることが一因といわれていますが。

この記事をヒントに私の知人が85才の認知症の母親に水枕の中に水素水を入れて寝かせた処2~3日で意識がハッキリしてきてビックリしたそうです。

水素は一番小さな物質ですので水枕から簡単に抜け脳に入り悪影響を及ぼしている活性酸素を消去したんではないかと思います。

認知症に朗報ではないでしょうか?


投稿者: 匿名 太郎 | 2008年12月21日 11:17

私は、価値観が多様化し変形している現代社会には、理想とも思えるトム・キッド・ウッド氏のパーソンセンタードケアに深く共感し、認知症ケアに取り入れてから、4年が過ぎ様としております。そのPCCを推奨され、HDSを開発されて長谷川先生に、是非、お目にかかりたく、先生が顧問をされていた「認知症の人と家族の会」に入会し、先生の講演会に何度か足を運ばせて頂く度に、先生のお優しいお人柄やエネルギッシュさを体感し、認知症の方に対する接し方やお考えに、心から安堵出来る共感を得る事が出来、先生のお人柄に、益々魅せられ、大ファンになりました!以来、私自身も、自分に備わった先天的な感性を生かしながら、アセスメントからカウンセリングによる認知症の方々の不安や苦しみ、問題行動の裏にある心理を理解し沈静状態に治まるまで、心理学を始め、色々なスキルを習得し、不可能かもしれない事に挑戦していこうと決めました。なぜなら、私は非常に素直で正直な感性をもった認知症の方々が愛しく、ケアに戸惑い、時には立ち止まっては、涙を流しながら苦しみを訴えられる御家族に対しても、私に出来る範疇でお力になりたいと心から思い、その方々の笑顔を拝見できる事が私の支えにもなるからです。長谷川先生に、お目にかかれて良かったと、心から感謝しております!どうか、今後も、可能な限り御活躍頂きたく存じます。


投稿者: 玉本あゆみ | 2009年11月18日 18:38

来年の4月から、仕事を兼務しながら通信大学で心理学を学びます。その時の状況にもよりますが、卒後、大学院まですすみ臨床心理士の資格を取得し、認知症の人と御家族を始めとする専門職の方々のサポーターになりたいと決心しました。何事も好きな事は苦になりませんし楽しいです!
長谷川先生、どうか100歳を過ぎても健康でいて下さい!! 私は、長谷川先生から学んだ事がたくさんあります。これからも、学ばせて頂きたい事があり、臨床心理士になった私の姿を御覧になっていただきたいからです。ブログの再開は予定はないのでしょうか?
また、Web上での新企画を心から期待しております。
宜しくお願い致します。


投稿者: 玉本 あゆみ | 2009年12月15日 23:34

私は、長谷川先生の表現や、専門職の方や一般の方々に、まるで隣に座っている人に気さくに話しかけておられる様な柔らかさと御配慮に尊敬しております。それだけ、人を大切にしておられるからだと拝察致しました。私も、色々な壁にぶつかる事がございますが、皆さんの御力をお借りしながら乗り越えていきます。最後に、これは虐待を受けていた利用者様の個人情報が絡むので、どの様にお聞きして良いのか悩んでいたのですが、講演会などで長谷川先生に次回御目にかかった時「ターミナルケア」について、是非、御相談させて頂きたい事があります。宜しくお願い申し上げます。


投稿者: 玉本 あゆみ | 2009年12月28日 08:30

春の訪れを感じる心地よい3月に、エリザベス氏の講演と100人会議出席の為、2回上京します。
楽しみにしております!(^^ゞ


投稿者: 玉本あゆみ | 2010年01月28日 09:56

「常にモチベーションをもつことはどうしたらいいのか?」「心の豊かさとか感性をみがくにはどうすれば?

私なりの最終的な答えを残させて頂き、コメントの投稿も最終回と致します。
『芸術・信仰・自然・困っている人・悩み苦しみから抜け出て悟りを開いた先人…人に触れる事』だと思います。そして、素直に全てを受け入れて自分の言葉に変換し書き残す。その時間の確保だと実感致しました。
論語で言えば「天命を知る」と言われる50歳を迎えられた徳仁皇太子は記者会見で、天皇陛下が50歳になられた時に孔子の言葉を引用し質問に答えられた事も含めて、次のように述べておられました。
≪ 『夫子の道は忠恕(ちゅうじょ)のみ』(忠怒)とは、自分自身の誠実さとそこから来る他人への思いやりのことであり、この精神は一人一人はもとより、日本国にとっても「忠恕」の生き方が非常に大切なのではないか。「忠恕」と「天命を知る」という教えに基づいて、他人への思いやりの心を持ちながら、世の中のため、あるいは人のために私としてできることをやっていきたい ≫ 私も、私なりに天命を受けたような責任感をもっております。大した事は出来ませんが、思いやりの心を大事にしながら病んだ方達の「心」に寄り添い、幸福だったと思って実感できるような最期の時を迎えて頂けるよう努めて参ります。

この論語について、高野大造さんのコメントを拝見しました。
(忠恕とは…)
一般には「まことと思いやり」或いは「真心」仁の一つのあり方。徳はすべて仁ベース。「仁あっての義」「仁あっての礼」「仁あっての知」「仁あっての信」である。そのすべての土台(ベース)である仁にも深さの階悌があって、掘った仁(土台)の深さに見合うだけの高さの柱と屋根しか乗せられない、つまり仁の深さ、それが只今現在のあなたの正体である!
★第一段階『孝悌(こうてい)』親に孝行目上に悌順「目上を敬う仁」。
★第二段階『恭敬(きょうけい)』恭しくて敬しみ深い「友人・同僚を思いやる仁」。
★第三段階『忠恵(ちゅうけい)』忠(まめ)やかで恵み深い「目下を生かす仁」。
★第四段階『寛恕(かんじょ)』寛大で恕(ゆる)し受け入れる「広く人を許す仁」。
仁にはもう一段階深いものがあり、つまり「忠恕」。まことの魂・思いやりの魂・真心の魂のような仁、即ち「究極の仁」とでも云うべき「救世の仁」が込められているようです。人類を照らし、世を照らし、時代を照らす仁。民族を超越し、国家を超越し、歴史を超越する仁。喩えてみれば、釈迦の「慈悲」・イエスの「愛」に相当するのが、孔子の「忠恕」と考えて良いのではないかと。
出典:高野大造「論語に学ぶ会」

本当の救世主とは、私利私欲など利益を下心にもった人を指すのではないはずです。
イエスの「愛」を学んでいきます。
このブログを全て拝見し、長谷川先生がどの様な方なのか、新しい発見もありました。コメントを書かせて頂く事ができた事に深く感謝しております。先生の最後のブログの内容とは関係ないコメントになったかもしれませんが、この論語を感謝の意を込めて残したいと思いました。
これからも先生のような方にも色々な事を御教授頂き、認知症の方から頂く「愛」にも支えられながら難を切り抜けていきたいと思います。
連続のブログ、お疲れ様でございました!


投稿者: 玉本あゆみ | 2010年02月23日 11:31

東北福祉大学心理学部心理学科通信大学に合格する事が出来ました。一歩前に進ませて頂けけた事に感謝しております。
長谷川先生や、クリスティーン・ブライデンさんのケア・パートナーでもあるエリザベス・マッキンレーさんには共通のオーラがありますね。冷静さと引き寄せられる温かい真心、相手の視線に合わせた話し方、知識だけで御活躍されておられるのではないお人柄は、誰にでも備わるものではございません。学ばせて頂きたい事がたくさんあります!!神様が与えて下さった掛け替えのない贈り物にも感謝しております。


投稿者: 玉本あゆみ | 2010年05月26日 18:51

約10年前に母が認知賞と診断され、それ以来介護に携わっています。介護と言う言葉はあまり好きではありませんが一般化しているので使わせていただきます。
いろんな所でいろんな相談にのってくださる施設や受け入れてくださる施設がありますが、介護経験が無いのに「経験豊富なケアマネジャーが、介護に関するあらゆる相談をお受けしています」などとうたい文句にしている所がありますが、介護経験が無い方がどのようにして相談にのってくださったりアドバイスされるのでしょうね。
不思議です


投稿者: 介護者 | 2010年11月25日 21:32

※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

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プロフィール
長谷川和夫
(はせがわ かずお)
認知症介護研究・研修東京センター名誉センター長、聖マリアンナ医科大学名誉教授。専門は老年精神医学・認知症。1974年に「桜、猫、電車……」の長谷川式認知症スケール(HDS-R)を開発者して以来、常に認知症医療界の第一人者として時代を牽引してきた。最近では、「痴呆」から「認知症」への名称変更の立役者でもある。『認知症の知りたいことガイドブック』(中央法規出版)、『認知症を正しく理解するために』(マイライフ社)、『認知症診療のこれまでとこれから』(永井書店)など著書多数。
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