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長谷川和夫先生に聞こう! 認知症のエトセトラ

「医師とうまくコミュニケーションをとるには」

 受診時に、医師とうまくコミュニケーションがとるには、どのようにしたらいいですか? とよく質問をうけます。そこで今回は、私が医師として診察している立場から気がついたことを述べてみましょう。

 病気の診察は、医師と患者さんとの協同作業ともいえます。何といっても信頼関係が大切です。患者さんは、何となく医師に畏怖感をもって萎縮してしまいますが、はじめに「こんにちは」と言葉を交わし自己紹介をして、来診の目的をお話ししてみて下さい。

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 次に、医師は患者さんの訴えや症状を聞きます。これらを正しく理解することは、病気の診断をするうえでとても重要だからです。患者さんはできるだけ要領よく、自分の苦痛や支障がどの様なものか、具体的に話してください。
 具体的にとは、(1)いつから、(2)どの様にして始まったか、(3)ずーっと持続しているか、(4)どんな対応をしたか、(5)以前にも経験したか、(6)現在、服薬している薬はあるか(あるなら病名と薬名)等です。
 しかし、上記のことを要領よく話すことは、なかなか難しいことです。あらかじめメモにして整理しておくとよいと思います。
 
 めまいがひどくて病院に行った時の事例をあげてみましょう。患者さんの説明でよくあるのは、「めまいがひどくて困っています」という言い方です。しかし、これだけでは具体性に欠けます。たとえば、次のような説明の仕方をしましょう。
 「今朝のことですが、朝食後に立ちあがった時に、ふらっとして倒れそうになりました。しばらく休んだら収まってきましたが、以前にも同じことがあったので、今日は病院に来てみました。」とか、「1週間前から突然、自分の周りがぐるぐると回転している感じで気持ち悪く、はきそうになりました。」などです。前者は起立性低血圧、後者はメニエール病の疑いがあります。特に、薬については、飲み合わせの問題もありますから、他の病院で投薬されている時は、病気の名前や服用中の薬をメモにして医師に渡すようにしましょう。

 認知症の家族を医師に診察してもらう時には、介助者の方がご本人に代わって上記の説明をしてください。その際、日ごろの様子などで、本人の前で言いにくいことがある場合は、メモを書いて渡すのがよいでしょう。

 冒頭でも述べましたが、医師と患者は信頼関係を築くことがもっとも大切です。一緒に病気に向かい合うパートナーとして付き合えたらいいですね。


コメント


医師という専門職に関わらず専門職にも様々なタイプの方がいらっしゃる様です。言いにくいタイプの方には、伝えたい事の半分位しか言えずに煮え切れないまま問題を持ち帰ってしまう方もいれば、専門職の思惑が先走り過ぎて気付いた時に聞き返しても有耶無耶にされてしまい不満を飲みこんでしまう方、「あの××は頼りない」と小言を漏らす方もおられる様です。自分が何に困っているのか伝えても「で、何なの?」と跳ね返さ聞きにくい雰囲気が出来てしまいセカンド・オピニオンを求めたり、当事者からの説明もなく他の部署に回されて不愉快な思いをしておられる方からの小言も聞いております。
時間を意識しなければいけない状況は、よく分るのですが、話をよく聞いて頂ける様な環境作りにも配慮して頂ければ、他の専門職への皺寄せがこなくてすむのですが…
専門職も長谷川先生の様な方ばかりではございませんので、専門職にも信頼される様な関係作りを心がけて頂きたいです。普段からコミニュケーションをとれていれば(お互いの性格が分っていれば)すれ違いは起きないのですが、私も、相手が誤解していると気付けば、すぐにそれを解きほぐす為に時間を作ってでも対話する様にしております。言動は良薬にもなりますが刃物にもなりますので、御互いに柔軟な相互理解による信頼関係作りに努めたいです。それを呼び掛けていかなくてはなりませんね。


投稿者: 玉本あゆみ | 2010年01月21日 08:18

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プロフィール
長谷川和夫
(はせがわ かずお)
認知症介護研究・研修東京センター名誉センター長、聖マリアンナ医科大学名誉教授。専門は老年精神医学・認知症。1974年に「桜、猫、電車……」の長谷川式認知症スケール(HDS-R)を開発者して以来、常に認知症医療界の第一人者として時代を牽引してきた。最近では、「痴呆」から「認知症」への名称変更の立役者でもある。『認知症の知りたいことガイドブック』(中央法規出版)、『認知症を正しく理解するために』(マイライフ社)、『認知症診療のこれまでとこれから』(永井書店)など著書多数。
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