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長谷川和夫先生に聞こう! 認知症のエトセトラ

新安倍内閣への私の願い

 8月27日、新しく改造された安倍内閣がスタートしました。認知症の医療とケアにかかわりをもつ私としては、ことに厚生行政に期待しています。認知症の方と共に暮らしているご家族の皆様も、同じ想いをもっておられることでしょう。
 さて、私は最近ある診療所で、短時間ですが、認知症の高齢者の診察をさせていただいています。かつて大学病院の部長職をしていたときの立場とは違って、町かどのかかりつけ医として診察しています。立場上の違いもありますが、臨床の難しさを感じると同時に、新鮮な驚きを体験しています。

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 たとえば、当時はアルツハイマー型認知症の適用薬はなく、診断をしても医師として何も対応はできませんでした。しかし現在は、限られた効果とはいえ、適用薬(アリセプト)があることは、つくづくありがたいと思っています。
 また、自分が高齢になり患者さんと年が近くなったことで、患者さんに対して「同じ時代を生きてきた仲間」という意識が芽生えました。若いときとは違って、親しい気持ちでしっかり向き合ってお話がうかがえるようになったと思います。
 診察方法については、患者さんとご家族を一緒に診察することをすすめています。なぜなら、患者さんとご家族を1つのユニットとして接することで、両者のかかわりあいとか絆といった言語化できないものを理解できるからです。また、患者さんやご家族と向き合いていねいに話を聞くことで、ご家族の癒しにつながり、よい結果が起こることもあります。
 ただ、これには診察に十分時間をかける必要があります。これができるのも、かかりつけ医ならではだと思います。大学病院ではとても無理でしょう。その意味からも、かかりつけ医の認知症診療を活性化することが、これから重要になるはずです。そこで、先年、医療の診療報酬改正でカットされた「認知症の生活指導料」の復活を切望します。新しい内閣で、この点について議論がなされ、実現されることに期待します。


コメント


明日(‘10年1/15) は教会に行き、牧師様や信者の方達と御目にかかり、授業2日目を迎えます。という訳で、1日1つずつコメントを書くという、自分で決めたルール違反をして明日の分を書かせて頂きます。安部元首相で思い出したのですが、安部首相は周囲の雑音に惑わされ過ぎた様に思います。
私は2001年~5年間在任期間を務め、明朗かつ庶民的で社交家でYes or Noかハッキリした「ライオン丸・小泉さん」の方が好きです。
小泉さんについて調べると、彼の好きな言葉は「無信不立(信無くば立たず)」という論語だそうで、意味は3つの内に捨てるとしたら?という問いに、1「軍備を捨てる」2「食糧を捨てる」
その訳は「食糧が無ければ人は死ぬが、昔から誰にも死はある。人民は信頼なければ安定しない(民無信不立)」とありました。尊敬する人物は、高杉新作を世に出した、長州藩・吉田松陰、第二次世界大戦でヒットラーをやっつけた「英国のサー・ウインストン・チャーチル元首相」だそうです。英国の元首相がどんな人か調べたくて、彼が生みだした名言を読みました。私のお気に入りは…①危険が迫った時、逃げだす様ではだめだ。かえって危険が2倍になる。しかし、決断として立ち向かえば、危険は半分に減る。何事に出会っても決して逃げだすな。決して! ②成功とは失敗を重ねても、やる気を失わないでいられる才能である。
③楽天家は困難の中にチャンスを見出す。悲観論者はチャンスの中に困難を見る。 ④未来の事は分らない。しかし、我々には過去が希望を与えてくれるはずである。
「米百俵の精神」…しんどいですが、好きな精神です。小泉さんも「論語のみ論語知らず」の国民に疲れっちゃたのかもしれませんね…。

東北福祉大学の学長が、「今の日本の経済事情は悪くなっていく一方で、誰が政権を握ろうと変わらない。一人ひとりが努力し行動を起こすしかない。私達は、人の為に何かをする事に喜びを感じてくれる様な人材育成をしています」とおっしゃておられ、私も深く共感しました。

長谷川先生に、お聞きしたい事があります。
今は、認知症に対する価値観が近代化し研究や開発・お薬や色々なアクティビティプログラムの御陰で、認知症ケアも楽になり進行抑制も可能な時代となりましたが、昔、今昔物語の時代は「否定的・非人間的」、杉田玄白は「恥」、明治以降は「厄介者」という価値観が根付いた様ですが(認知症ケア標準テキスト引用)、杉田玄白の時代は、認知症の人にどの様な扱いをしていたのでしょうか?今は近代化しすぎた結果、雑音が増えてしまいストレス社会なので、昔の方がBPSDの現れ方も酷くはなかったのでは?と思ったりもしたのですが、刀を振りましていた時代の方が酷かったのでしょうか?認知症の人への対応の歴史(変化)を教えて下さい。アウシュビッツ収容所みたいな所に入れられて、刀切りしていたのなら許せません…全く!機会があれば、教えて下さい。宜しくお願い致します。


投稿者: 玉本あゆみ | 2010年01月15日 20:20

最近、在宅ケアの実情を活字等で間接的にしり、施設と在宅では認知症御本人・御家族・専門職の一つのユニットが作りだす中身の違いや距離感の違いの大きさを知りました。在宅でケアしておられる御家族への認知症の理解を深める事を含めた援助が行き届いていない現実も垣間見る事ができました。まだまだ、私の視野が狭いのかもしれませんが、それだけ指導者が少ないとも言えるでしょう。長谷川先生!まだまだ、引退なんて御考えにならないで下さいね!!宜しくお願い致します!!


投稿者: 玉本あゆみ | 2010年01月15日 20:33

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プロフィール
長谷川和夫
(はせがわ かずお)
認知症介護研究・研修東京センター名誉センター長、聖マリアンナ医科大学名誉教授。専門は老年精神医学・認知症。1974年に「桜、猫、電車……」の長谷川式認知症スケール(HDS-R)を開発者して以来、常に認知症医療界の第一人者として時代を牽引してきた。最近では、「痴呆」から「認知症」への名称変更の立役者でもある。『認知症の知りたいことガイドブック』(中央法規出版)、『認知症を正しく理解するために』(マイライフ社)、『認知症診療のこれまでとこれから』(永井書店)など著書多数。
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