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村田くみの「シングル介護のホントのところ」

親の介護と職場対策

 介護のための休暇制度などが導入されていても、取得しづらい状況があると先週の回で書きました。
 ちょうど今、国交省で「ゴールデンウィークを地域ごとに分散して取得する」という試案が出ています。それなら、有給休暇をもっと使えばいいじゃないかと思ってしまいましたが、みんなで一斉に休まなければ休みを取得しづらい、そんな状況が日本の社会にはまだ根強くあるのが問題だと思っています。

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 私の場合、介護を理由に休んだのは連続して2週間ぐらいで済みました。母が倒れて危篤だった期間です。
 その間は、会社に毎日でなくても連絡を入れていましたが、上司からも「お母さんのそばにいてあげなさい」と言われたことがとてもうれしかったです。その分、復帰したらお返ししなければと体にムチを打って、一生懸命仕事をしたものです。
 ただ、それが2週間連続ではなく、1週間に1日、2日程度の休暇が、長期間にわたって取得しなければならない状態だったら・・・、果たして職場の理解を得られたかどうかは疑問です。こんな記事を見つけました。

「仙台市職員労働組合がパワーハラスメント(職権による人権侵害)についてアンケートをしたところ、『パワハラを受けた』とする職員が回答者の1割強にのぼった。『親の介護をするなら辞めろ』と言われた例もあり、周囲で見聞きした職員も含めると3割に」(09年4月20日付の読売新聞)

 嫌味を言われると感情的になって辞めたくなりますが、私はそういう状況になっても、辞めてはいけないと思っています。
 職場やフリーの立場でも相談できる労働組合に相談してみて、上司にこの立場を理解してもらうためにも、話し合うことが大切だと思います。・・・と、介護者には越えなければハードルがたくさんあるので、まさに“障害物競走”の感じなのですが、今の時代、職を手放すとそちらのほうが上司の小言を聞くよりも大変なので、職場対策を入念にしたほうが、いいと思うのです。


 次回は3月16日(火)更新予定です。お楽しみに!


コメント


はじめまして。
私も村田さんと同じく母の介護をしているアラフォーシングルひとみです。

私ははじめのうちは職場も理解があったのですが
そのうち休みが増えはじめると職場から少しづつ嫌味を言われ始め結果的にいずらくなり退社しました。

辞める前は個室に呼ばれて今考えると完全にパワハラだと思う事も多く言われました。

先日男女共同参画のイベントでお母様の介護休暇を取れず(その方もシングルの方でした。)に
つらい思いをされた方のお話を聞く(思い切りお世話できずになくなられて後悔されている様でした。)機会がありました。育児休暇は最近男性も取られる方が出てきたり比較的とりやすくなってきたと思うんですが介護休暇に関して本当に理解があまりない気がします。


投稿者: ひとみ | 2010年03月22日 17:50

ひとみさん

書き込みありがとうございました。

個室に呼ばれて退職を強要されるのは
間違いなくパワハラだと思います。

そういう場合、労働組合、労組がない職場では
個人が加入できる労組があるので、
仕事が続けられるように仲介してもらえるのですが、
そもそも介護で疲れているので
そこまでして会社と闘うのは
介護者にはとても負担。
さらに疲れてしまいます。

休暇が取りやすい社会、ライフワークバランスが実現される
社会にしてもらいたいですね。


投稿者: 村田くみ | 2010年03月24日 14:44

※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

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プロフィール
村田くみ
(むらた くみ)
1969年東京生まれ。会社員を経て1995年毎日新聞社入社、週刊誌「サンデー毎日」所属。主に経済、環境、介護の問題に携わる。現在、母親の介護に従事しながら、介護の体験記、介護者に役立つ情報を適宜発信中。
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