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村田くみの「シングル介護のホントのところ」

救急車の“たらい回し”に遭わないために

 母の介護の発端は、急性心不全で倒れたことでした。救急車を呼んでも受け入れ先の病院が見つからず、1時間以上車内で搬送先を探すことになりました。
 救急隊員が母の症状を病院側に説明すると、先方はまず「脳から来ている症状なのか」、脳梗塞、脳出血などの症状かどうかを確認しているようでした。
 そうではないことがわかると、すぐに電話は切られてしまいました。なぜ受け入れてもらえなかったのかというと、どの病院も当直に「循環器の担当がいなかったから」というのが理由でした。
 なぜ、救急患者の「たらい回し」がなくならないのでしょうか。

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 一つには医師不足が指摘されています。
 それには2004年に行われた「医療制度改革」が原因です。新臨床研修医制度は、新人医師(インターン)が、それまで出身大学の医学部で研修をしていたことを改めて、任意の医療機関で研修をできるようにしたのです。
 これにより、特に産婦人科、小児科、脳外科などいわゆる“3K”と呼ばれる診療科を選択するインターンが減少して、医師不足に拍車をかけています。
 幸い母は、やっと受け入れてくれた病院で、なんとか一命をとりとめましたが、悲しいニュースは後を絶ちません。

 今、日本の政治は転換期を迎えていますが、新政権には命にかかわるこれらの問題を、最優先で取り組んでもらいたいものです。
 一方、私の父は自宅で容態が悪くなり、「どうやって病院まで行くか」、病院側に相談した際、「救急車を使って病院まで来てください」と言われて、そういう利用の仕方もアリなんだと初めて知りました。
 多くのお年寄りは定期的に自宅近くのお医者さんにかかると思います。「万が一」の時のために、日ごろから先生と相談して、救急病院を探しておくことも、たらい回しに遭わない方法の一つかもしれません。


コメント


私は若いのに高血圧で、今年の冬、160-110、下がどんどん高くなり、どうしてよいのかわかりませんでした。こんな大都会なのにいざ自分に何かあったら・・と考えると悲観的になりますが・・運だとか、タイミングが良かったから・・と世間の方は言うけれど・・いざを考えるから余計に血圧が高くなる。:元気な方は簡単に言うからうつになるんですよね。万が一のために、思い切って循環器内科を変えました。同じ代金を払うのなら自分に納得する説明及び薬剤師を・・倒れないうちに・・たらい回しの3系に二つも通い・・宿命なのでしょうか。考えなく・・一日を大切にしたい。万が一を考えることは悪くない、同感です。


投稿者: ヤジクン | 2009年09月10日 15:40

ヤジクン様
書き込みありがとうございました。日常、クリニックにかかっている人は多いと思うんですが、容態が急変した時のことを考えて、大学病院や救急病院を探しておくということは、この時の教訓です。だいたい、クリニックは大きな病院と連携しているので、常日頃から先生と相談しておいたほうがいいと思います。そういうことも含めて、先生とのコミュニケーション(いわゆる相性ですか)って大切なんですよね。


投稿者: 村田くみ | 2009年09月14日 13:16

ガンバレ



投稿者: Anonymous | 2010年09月30日 14:21

※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

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プロフィール
村田くみ
(むらた くみ)
1969年東京生まれ。会社員を経て1995年毎日新聞社入社、週刊誌「サンデー毎日」所属。主に経済、環境、介護の問題に携わる。現在、母親の介護に従事しながら、介護の体験記、介護者に役立つ情報を適宜発信中。
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