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岩本ゆりの「病気との付き合い方~医療コーディネーターからの手紙~」

Letter20「高額療養費を知っていますか? その2」

 前回は、どのような場面で高額療養費が必要となるのか、その実際をお示ししました。今回は、高額療養費の詳細をお伝えしたいと思います。

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 前回のYさんのように、1割負担で毎月11万円支払わなければいけない場合、Yさんが70歳未満で他にいくつかある条件にあてはまっていれば、支払い上限額は1カ月約8万円となります。つまり、高額療養費制度を利用すれば、月にいくら医療費がかかっても、実際の支払いは最高8万円ですむということになります。驚くような素晴らしい制度だと思いませんか?

 でも、このように高額療養費はとてもお得な制度ですが、残念ながら病院や行政から利用を呼びかける通知があるわけではありません。この言葉を知らないばかりに、病院から請求された額を「高い!」と思ってもそのまま払い続けている方も実は多くいらっしゃいます。自分自身で自主的に申請しない限り、適応されない制度なのです。そのため、知っていると知らないとでは大きく差が出ます。申請は簡単です。まずはかかっている病院に尋ねてみて下さい。

 医療費と一口で言っても、患者さんの収入や年齢、病状など条件によって使える制度や得する制度が変わってきます。負担を少しでも減らしたと思った時は、まずは病院の職員に尋ねてみることをお勧めします。大きな規模の病院であれば、MSW(医療ソーシャルワーカー)という専門家が、医療に関する費用負担について相談に乗ってくれます。医師とのコミュニケーションもそうですが、病院では黙っていては情報が手に入りません。積極的に関わることが重要です。

 また、この高額療養費について政府は今月8日、70歳未満の年間所得約300万円以下世帯(住民税非課税世帯は除く)の負担上限額を現行の月額約8万円から月額約4万円に引き下げる方向で検討に入ったというニュースが流れました。

 是非皆さん、この“高額療養費”という言葉を頭の片隅において、いざという時に思い出して頂けたらと思います


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プロフィール
岩本ゆり
(いわもと ゆり)
看護師・医療コーディネーター、NPO法人楽患ねっと副理事長。楽患ナース株式会社取締役。1995年東京医科大学病院産科病棟、1999年東京大学病院婦人科病棟、特別室・緩和ケア病室を経て、2002年NPO法人楽患ねっと開設、2003年医療コーディネーター開業、現在に至る。
2008年フジサンケイ・大和証券グループ Woman Power Project 第7回ビジネスプランコンテスト優秀賞2003年日本看護協会広報委員就任。
主な著書は『あなたの家にかえろう』(共著、2006年)、『患者と作る医学の教科書』(共著、日総研出版2009年)など。

私は看護師として、患者さんが落ち込んだ時も、前向きな時も、患者さんの人生の傍らに寄り添い、その力となる存在であり続けたいと思います。読者の方々のご相談もお待ちしています。
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