第36回 エコカーへの買い替えを考えています。
【Q】
現在のマイカーには10年乗っていますが、ふだんは買い物やドライブで運転しているだけで、ほとんど乗っておらず、走行距離は5万キロにとどまっています。車の調子がいいのでまだ乗れますが、ハイオク用でカーナビゲーションが付いていません。
ところで、来年3月までにエコカーに乗り換えれば減税されるほか、今国会の審議いかんでは自動車取得税や自動車重量税も減税されるとの報道があります。しかし、東日本大震災の復興財源の確保のため、消費税が引き上げられそうですので乗り換えようか、もう少し乗ろうか、迷っています。何かアドバイスはありませんか。
【A】
究極のエコはマイカーを手放すことですが、どうしても手放せない場合はもう少し長い目で考えましょう。
[解説]
マイカーを保有する以上、車のメカニズムや自動車保険(任意保険)などに関わる知識や運転の技術もさることながら、マイカーに関わる税制の動向も熟知しておくことが大切です。
あなたは現在お持ちのマイカーには10年乗っているものの、ふだんは買い物、ドライブなどでしか使用していないとか。また、とくにトラブルなどもないようですので、もう少し乗り続けるか、この際、思い切って廃車にし、ドライブなどを楽しむときはレンタカーを利用したり、仲間数人と1台の車をシェアしたりしてはいかがでしょうか。いざというときはタクシーもあります。
確かにマイカーは便利ですが、2年ごとの車検ごとにかかる自動車重量税や毎月の燃料費、毎年の自動車税のほか、自動車保険強制・任意の負担など維持費もバカになりません。駐車場がなければ貸し駐車場の利用料がかかりますし、事故の危険性もあります。
また、乗用車、とくに国産車は相変わらず4〜5年でフルチェンジ、また、2〜3年でマイナーチェンジしていますし、輸入車も似たり寄ったりのサイクルでモデルチェンジして販売することに躍起です。このため、車好きでスタイルや備品などを気にしたら、いくらお金があってもキリがありません。
そこへ、最近は生活環境の保全や地球環境の温暖化の抑制、健康の増進、また、交通事故の防止や化石燃料の枯渇化への対策のため、車社会のありようが問われています。このため、政府はハイブリッド車やクリーンディーゼル車、電気自動車などのエコカーへの乗り換えを来年3月末までなら自動車取得税、同4月末までなら自動車重量税をそれぞれ減税する措置を講じています。
また、内需拡大による景気浮揚のため、今国会の審議で自動車取得税の減税も取り上げられそうですが、究極のエコは車に乗らず、徒歩や自転車を利用して外出することでしょう。現に、“就活”もままならない若者ばかりか、中高年の間でも車離れが加速化しているようです。
もっとも、公共交通機関が整備されている都市部ならいざ知らず、未整備で広域の地方、とりわけ、中山間地域にお住いの人たちにとって、マイカーは毎日の生活の“足”として欠かせず、1家に2〜3台所有している家庭も少なくありません。もちろん、このような地域ではローカル鉄道や路線バスがない、また、あっても本数が少ないため、自治体が直営、またはバス会社に運行を依頼してコミュニティバスを走らせているところもありますが、そのような自治体は全体としてはまだまだ少ないように思われます。
したがって、どうしてもマイカーを手放せない場合、税制の動きは気になりますが、今後もできるだけ長く現在の車に乗り続け、車の傷み具合や部品の交換、税制の動向にも注意しながらもう少し長い目で買い替えを検討してはいかがでしょうか。その際、近年は国産車に比べ、モデルチェンジのサイクルが比較的長い輸入車のエコカーも結構安くなっているため、思い切って輸入車に乗り換えることも一考ではないでしょうか。ちなみに業界筋の話では2012〜2013年は「エコカー元年」といわれており、国産車だけでなく、輸入車も含め、さまざまなエコカーが勢揃いしそうとのことです。
なお、どうしても今年度内に乗り換えたいという場合でも新車にこだわらず、自動車ディーラー(販売店)のショールームで展示されている車や新車の試乗車、モニター車、あるいは新古車、さらには年末商戦や来年3月の決算期に販売される特別車や限定車(掘り出し物?)、果ては末期モデルの在庫処分の車を割安に購入する方法もあります。そこで、あなたもご事情をお話しされ、自動車ディーラー(販売店)の係員にいろいろ相談にのってもらってはいかがでしょうか。
現在のマイカーには10年乗っていますが、ふだんは買い物やドライブで運転しているだけで、ほとんど乗っておらず、走行距離は5万キロにとどまっています。車の調子がいいのでまだ乗れますが、ハイオク用でカーナビゲーションが付いていません。
ところで、来年3月までにエコカーに乗り換えれば減税されるほか、今国会の審議いかんでは自動車取得税や自動車重量税も減税されるとの報道があります。しかし、東日本大震災の復興財源の確保のため、消費税が引き上げられそうですので乗り換えようか、もう少し乗ろうか、迷っています。何かアドバイスはありませんか。
西東京市・サラリーマン(50歳)
【A】
究極のエコはマイカーを手放すことですが、どうしても手放せない場合はもう少し長い目で考えましょう。
[解説]
マイカーを保有する以上、車のメカニズムや自動車保険(任意保険)などに関わる知識や運転の技術もさることながら、マイカーに関わる税制の動向も熟知しておくことが大切です。
あなたは現在お持ちのマイカーには10年乗っているものの、ふだんは買い物、ドライブなどでしか使用していないとか。また、とくにトラブルなどもないようですので、もう少し乗り続けるか、この際、思い切って廃車にし、ドライブなどを楽しむときはレンタカーを利用したり、仲間数人と1台の車をシェアしたりしてはいかがでしょうか。いざというときはタクシーもあります。
確かにマイカーは便利ですが、2年ごとの車検ごとにかかる自動車重量税や毎月の燃料費、毎年の自動車税のほか、自動車保険強制・任意の負担など維持費もバカになりません。駐車場がなければ貸し駐車場の利用料がかかりますし、事故の危険性もあります。
また、乗用車、とくに国産車は相変わらず4〜5年でフルチェンジ、また、2〜3年でマイナーチェンジしていますし、輸入車も似たり寄ったりのサイクルでモデルチェンジして販売することに躍起です。このため、車好きでスタイルや備品などを気にしたら、いくらお金があってもキリがありません。
そこへ、最近は生活環境の保全や地球環境の温暖化の抑制、健康の増進、また、交通事故の防止や化石燃料の枯渇化への対策のため、車社会のありようが問われています。このため、政府はハイブリッド車やクリーンディーゼル車、電気自動車などのエコカーへの乗り換えを来年3月末までなら自動車取得税、同4月末までなら自動車重量税をそれぞれ減税する措置を講じています。
また、内需拡大による景気浮揚のため、今国会の審議で自動車取得税の減税も取り上げられそうですが、究極のエコは車に乗らず、徒歩や自転車を利用して外出することでしょう。現に、“就活”もままならない若者ばかりか、中高年の間でも車離れが加速化しているようです。
もっとも、公共交通機関が整備されている都市部ならいざ知らず、未整備で広域の地方、とりわけ、中山間地域にお住いの人たちにとって、マイカーは毎日の生活の“足”として欠かせず、1家に2〜3台所有している家庭も少なくありません。もちろん、このような地域ではローカル鉄道や路線バスがない、また、あっても本数が少ないため、自治体が直営、またはバス会社に運行を依頼してコミュニティバスを走らせているところもありますが、そのような自治体は全体としてはまだまだ少ないように思われます。
したがって、どうしてもマイカーを手放せない場合、税制の動きは気になりますが、今後もできるだけ長く現在の車に乗り続け、車の傷み具合や部品の交換、税制の動向にも注意しながらもう少し長い目で買い替えを検討してはいかがでしょうか。その際、近年は国産車に比べ、モデルチェンジのサイクルが比較的長い輸入車のエコカーも結構安くなっているため、思い切って輸入車に乗り換えることも一考ではないでしょうか。ちなみに業界筋の話では2012〜2013年は「エコカー元年」といわれており、国産車だけでなく、輸入車も含め、さまざまなエコカーが勢揃いしそうとのことです。
なお、どうしても今年度内に乗り換えたいという場合でも新車にこだわらず、自動車ディーラー(販売店)のショールームで展示されている車や新車の試乗車、モニター車、あるいは新古車、さらには年末商戦や来年3月の決算期に販売される特別車や限定車(掘り出し物?)、果ては末期モデルの在庫処分の車を割安に購入する方法もあります。そこで、あなたもご事情をお話しされ、自動車ディーラー(販売店)の係員にいろいろ相談にのってもらってはいかがでしょうか。
福祉デザイン研究所所長・川村匡由
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4月から毎週ご紹介してきた「シニアライフなんでも無料相談」は今回をもって休載とさせていただきます。短い期間でしたが、ご愛読していただいて深く感謝します。回答にご協力をいただいた多くのみなさんにも厚く御礼を申し上げます。よい年をお迎え下さい。
なお、福祉デザイン研究所の地域サロン「ぷらっと」(JR中央線武蔵境駅北口より徒歩5分)では毎月1回、「なんでも無料相談会」を実施していますので、お近くにお住まいの方はご利用下さい。
福祉デザイン研究所所長・川村匡由