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岩本ゆりの「病気との付き合い方~医療コーディネーターからの手紙~」

Letter13「納得できる医療を受けるにはどうしたら良いですか? その4・有効編つづき」

 前回に続いて、50代の男性のがん患者さんの体験談です。

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 「主治医の理解を得て、私と医療コーディネーターは、がんの専門病院へセカンドオピニオンに訪れました。

 セカンドオピニオンの結果は、病名・治療内容に関しては、ほぼ主治医と同じでした。また、現状や余命について今の主治医は聞いてもはっきり答えてくれないので、ここぞとばかり聞いてみました。
 余命は私自身が知りたいことだったのですが、医師の答えは非常に厳しいものでした。今更ながら主治医が余命について言及しなかった意味や、言葉の使い方に私への思いやりがあったことに気付きました。

 セカンドオピニオン後、私と医療コーディネーターで、これからの治療選びと病院選びをどうするか話し合いました。セカンドオピニオン先のがん専門病院からは、かなりがんが進行しているために転院することは無理であると断られました。
 また、私が抱いていた主治医への不信感はセカンドオピニオンによって払拭されました。これらを踏まえて、私が医師に求める以下の2点である

1.本当のことを話してくれる医者であること
2.最新の治療や代替医療など、試してみたい治療について理解があること

 をもう一度今の主治医にあてはめて考えてみました。その結果、私は今の主治医に腹を割って、この2つの希望を叶えてくれるのかどうか、尋ねてみることにしました。

 次の受診日、私は主治医と話し合いました。まずセカンドオピニオンの結果を伝え、余命について聞いていたことも伝えました。そして、余命が短いのであれば、代替療法や最新の治療法など、出来ることを何でもやってみたいこと、他の病院にかかりながら、この病院にもかかり続けることは出来るのかと問いました。
 すると主治医は、「余命は人によって大きく変わってくるものであるため、気にしない方が良い」と言ってくれました。そして、他の病院にかかっていても、どんな治療をしているのかきちんと伝えてもらえれば構わないと答えてくれました。

 私はこの時初めて主治医と本音で話し合いができたと感じました。そして、主治医を信頼して一緒にやっていこう、と思うことができました。こうして私は納得して今の主治医の元で抗がん剤治療を受けることに至ったのです」
(体験談終わり)

 この方は、セカンドオピニオンを経て、自分で納得できる治療法を受けることができるようになりました。誰もが、このように自分で納得できる治療を受けたいものです。いったい、この失敗例と有効例の違いは何なのでしょう? そのポイントを次回で解説します。


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プロフィール
岩本ゆり
(いわもと ゆり)
看護師・医療コーディネーター、NPO法人楽患ねっと副理事長。楽患ナース株式会社取締役。1995年東京医科大学病院産科病棟、1999年東京大学病院婦人科病棟、特別室・緩和ケア病室を経て、2002年NPO法人楽患ねっと開設、2003年医療コーディネーター開業、現在に至る。
2008年フジサンケイ・大和証券グループ Woman Power Project 第7回ビジネスプランコンテスト優秀賞2003年日本看護協会広報委員就任。
主な著書は『あなたの家にかえろう』(共著、2006年)、『患者と作る医学の教科書』(共著、日総研出版2009年)など。

私は看護師として、患者さんが落ち込んだ時も、前向きな時も、患者さんの人生の傍らに寄り添い、その力となる存在であり続けたいと思います。読者の方々のご相談もお待ちしています。
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