またまた訃報
2009年11月26日 09:00
秋はかくも、人を寂しくさせる季節なのでしょうか?
10月の下旬、深まりゆく秋の中、落語界にとって大きな方々が相次いでお二方、お亡くなりになりました。
ご存知、「笑点」の司会を長年に渡って務めてきた三遊亭円楽師匠と、もうお一人が一門の先輩、立川文都師匠です。
円楽師匠は、学生の頃でしょうか、長野の実家近くの公民館に、講演においでになったことがあります。
図々しくも楽屋にご挨拶に行くと、にこやかに迎えてくださり、「流水不知濁(りゅうすいにごりをしらず)」と墨痕鮮やかにサインして頂きました。
当時オチ研(落語研究会)に所属し、円楽師匠の「薮入り」という落語が好きで、熱心に覚えていましたっけ。
あ、そのとき、千社札ももらいましたなあ。
そしてもう一人、兄弟子の文都師匠。
文都師匠はなんと、49歳という若さでのご逝去でした。
年が私と近いこともあり、たくさんの思い出を残してくれました……。
前座の頃はかなりの小言をもらいましたが、真打ちになるとこちらからのツッコミをも、「談慶、お前出世したなあ」と笑って受け入れてくれるようなそんな方でした。
「たくさん笑わせてくれた反動」なのでしょうか、いまだに思い出すたび悲しくなります。
まだ、そばにいるような気がしてなりません。
もっと語り合いたかったし、もっと触れ合いたかった。
後悔の二文字が、より悲しみを募らせます。
思うに、こうしてブログを書いているのも、また読者の皆様方に読んでいただけるのも、すべて「一期一会」なのでしょうね。
どうか皆様方の周囲の方で、闘病などされている方がいらっしゃいましたら、お見舞い、もしくはせめてお手紙だけでも出されてはいかがでしょうか?
伏してお願い申し上げます。
明日ありと 思う心の仇桜 夜半に嵐の吹かぬものかは
(親鸞)
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