朝青龍の強さ
芸人をやっていて一番大事なことは、芸の上手さはある面当たり前のことだとしますと、一言で言うならば「存在感」じゃないかなあという気がします。
「もうそこにいるだけで威圧感やら、説得力がある」というたたずまいにシビれます。
そんな落語家は、現在、師匠談志しかおりません(復帰が望まれますが……)。
お客さんも、そんな空気に触れたいのでしょう。
もっと言うなら、日頃のうっとうしい「常識」やら「節度」やら、「無意識のうちに強制されている呪縛」からの解放を求めて、異空間と非日常を味わいに来るのが「芸能」の世界ですから、きっと「世にはばかるような憎まれっ子」を、心の底で求めているのでしょうな。
さて現在、そんな空気を出しているお相撲さんがいます。
誰であろう、「朝青龍」です。
関係者に聞きますと、朝青龍は対戦相手が決まると、その対戦相手は「自分の親を殺した仇」と思い込むイメージトレーニングに入るそうです。
だからあの、下品とか品格のないと言われる仕草に繋がってしまうのでしょうが、こんな取り組み方をされたら、そりゃ日本人力士はかないっこありませんな。
仕切りの時点で、もう勝負はついています。
好き嫌いは別れますが、実際優勝しちゃうんですから、文句は言えませんな。
私、談慶も、朝青龍の向こうを張って、イメージトレーニングを開発してみました。
無論、私は力士ではありません。
私のは、「出会う人みんな一万円札の福沢諭吉」と思い込むという方法です。
これ、いいですよ。
あの殺伐とした満員電車が、「札束」に思えてしまうのです。
ギャラは安くても大きなパーティの司会なんざやれば、まさに「億万長者」の気分です。
さらには、そんな「福沢諭吉」が大挙して自分の財布に入ってくることをイメージしてみましょう。
もはや「人ごみ」とは言えなくなります。「人宝」です。
ここまでくれば上級者です。
ガッポリ行きましょうぜ。
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