第75回 健やかに生きるための日常生活のコツ(2)
歩く姿勢に注意しましょう
歳をとりますと、踵をつかないで、スリッパをはいているときのような不安定な歩き方になってしまいます。このような歩き方では躓きやすくなり、転倒して骨折してしまうことがあります。
それを防ぐには、背筋を伸ばして、踵をきちんとつけるようにして歩くことが大切です。また微笑みで歩くというのも、若く見える秘訣です。
手の振り方も重要です。どの程度振るのかというと、あまり振りすぎないのがいいでしょう。後ろに振るときが大切なのです。クロールを泳いでいるときのように手や腕の力をわずかに抜いて振るとよいでしょう。そのように注意すれば、さわやかに歩けるようになります。
さわやかな目覚めを
朝に起きたとき「あー眠いなあ。疲れたな」という気分で布団から出るのではなく、「今日は用事があるから遅れないようにしよう」とその日一日の予定を頭に描くと、気分的に締まります。この目覚めたときの気持ちがみなさんに健康感を与えます。健康自体ではなく、健康感が増していくのです。動脈硬化や糖尿病に罹っていても、朝、目的をもって目覚めて、生きがいのある今日が始まると意識できる人は、大変さわやかな気持ちで生きることができます。
あなたはどういう寝方をしていますか? だいたいの人は誤った寝方をしています。というのは、あお向けに寝るのは間違っているのです。
わたしはうつ伏せで寝ています。すると1分で熟睡でき、睡眠時間は短くても内容はとても濃い睡眠となっています。睡眠のとり方・寝方を研究する学者は今まであまりいなかったのですが、自分で勉強をしてきました。やはり動物と同じようにうつ伏せの状態で寝るのが健康法だと思います。
このようにすると胃の調子がよくなり食欲がでます。腎臓の働きがよくなりお小水の出方もよくなります。
外国では、子どもをうつ伏せの態勢で寝かせます。すると早く肺が成長し立って歩くことができます。病人の場合、あお向けで安静にすると立ってトイレにも行けません。うつ伏せですと、機能するほうの手で立って、自分でトイレにも行くことができます。
うつ伏せで寝る場合は、おなかをシーツにつけて、顔だけ15度くらい横にします。枕は頬に置くのではなく、胸のあたりに置きます。薄い枕でできれば羽でつくられた枕がいいです。私も羽の枕を使っていて、外国に旅行するときは必ず携帯します。
あなたはどういう寝方をしていますか? だいたいの人は誤った寝方をしています。というのは、あお向けに寝るのは間違っているのです。
わたしはうつ伏せで寝ています。すると1分で熟睡でき、睡眠時間は短くても内容はとても濃い睡眠となっています。睡眠のとり方・寝方を研究する学者は今まであまりいなかったのですが、自分で勉強をしてきました。やはり動物と同じようにうつ伏せの状態で寝るのが健康法だと思います。
このようにすると胃の調子がよくなり食欲がでます。腎臓の働きがよくなりお小水の出方もよくなります。
外国では、子どもをうつ伏せの態勢で寝かせます。すると早く肺が成長し立って歩くことができます。病人の場合、あお向けで安静にすると立ってトイレにも行けません。うつ伏せですと、機能するほうの手で立って、自分でトイレにも行くことができます。
うつ伏せで寝る場合は、おなかをシーツにつけて、顔だけ15度くらい横にします。枕は頬に置くのではなく、胸のあたりに置きます。薄い枕でできれば羽でつくられた枕がいいです。私も羽の枕を使っていて、外国に旅行するときは必ず携帯します。
食べ過ぎない
日本人の多くは食べ過ぎです。健康のためには30歳時の体重とウエスト(腹囲)が、生涯変わらないことが理想です。このためには、食事のカロリーを減らす、あるいは激しい運動をするしかないのですが、激しい運動をしてカロリーを消費しようとしても、なかなか持続できません。
お腹がすいたから食べるというのですが、精神を集中せずに仕事をするから空腹を感じるのです。集中して仕事をしていたら空腹感はありません。集中すれば仕事もはかどるし、お腹がすくこともありません。
具体的にどのようにして食事の量を減らしたらよいのでしょうか。朝・昼・夜のどの食事を減らしても構いませんので、みなさんの生活のリズムや仕事などの都合で決めると続けることができるでしょう。
私の場合は普通の人の6割の食事量としています。朝・昼食を減らし、一日の3分の2のカロリーを夜に摂取するようにしています。朝に牛乳やコーヒーやオリーブ油などの液体を摂取し、固形物を夕方・夜にとります。
甘いものや麺類など穀類はなるべく少なめにします。脳や筋肉の働きのために必要なタンパク質(脂のない肉や魚)、そして葉酸を多く含むブロッコリーなどの緑の野菜にオリーブオイルをかけて食べます。オリーブオイルは動脈硬化の進行を抑えるといわれており40年くらい食べていますが、そのおかげで肌のきれいさを保つことができています。
お腹がすいたから食べるというのですが、精神を集中せずに仕事をするから空腹を感じるのです。集中して仕事をしていたら空腹感はありません。集中すれば仕事もはかどるし、お腹がすくこともありません。
具体的にどのようにして食事の量を減らしたらよいのでしょうか。朝・昼・夜のどの食事を減らしても構いませんので、みなさんの生活のリズムや仕事などの都合で決めると続けることができるでしょう。
私の場合は普通の人の6割の食事量としています。朝・昼食を減らし、一日の3分の2のカロリーを夜に摂取するようにしています。朝に牛乳やコーヒーやオリーブ油などの液体を摂取し、固形物を夕方・夜にとります。
甘いものや麺類など穀類はなるべく少なめにします。脳や筋肉の働きのために必要なタンパク質(脂のない肉や魚)、そして葉酸を多く含むブロッコリーなどの緑の野菜にオリーブオイルをかけて食べます。オリーブオイルは動脈硬化の進行を抑えるといわれており40年くらい食べていますが、そのおかげで肌のきれいさを保つことができています。
運動でエネルギー消費を
できれば運動をしたほうがよいでしょう。私は多忙なので、ジムに行って運動をしてエネルギーを消費するような時間がありません。したがって日頃エスカレーターに乗らないようにして、階段を歩くようにしています。このときエスカレーターにのっている若者を階段で追い抜いて、若者より先に上につくことができると、やったなという達成感があります。そのような気持ちの達成感はモチベーションとして必要です。
江戸時代などの昔は、交通の便がないうえに、機械がなく自らの身体で重い物を運び、身体的に重労働でしたので、一日4000キロカロリーくらい食べたものです。現代は、自動車に乗るだけですから運動する機会がなくなっています。そのため、あまりカロリーを取らず、食事も腹8分や7分くらいにしたほうがよいのです。
江戸時代などの昔は、交通の便がないうえに、機械がなく自らの身体で重い物を運び、身体的に重労働でしたので、一日4000キロカロリーくらい食べたものです。現代は、自動車に乗るだけですから運動する機会がなくなっています。そのため、あまりカロリーを取らず、食事も腹8分や7分くらいにしたほうがよいのです。
生き方の習慣を賢く選択しましょう
このように食べること、呼吸すること、動くこと、休むこと、仕事をすること、集中することについて、つねに考え、正しい情報をもって、賢く選択することが大切です。
また歳を取ったから今までと同じということではなく、歳を取ってからでも、今までと違うアプローチをするということは大切です。歳を取っても、今まで経験のないことをはじめましょう。
そして、耐えることも大切です。耐えることによって、非常に感性の豊かな人間になり、人々のためのサポーターになることができるのです。
また歳を取ったから今までと同じということではなく、歳を取ってからでも、今までと違うアプローチをするということは大切です。歳を取っても、今まで経験のないことをはじめましょう。
そして、耐えることも大切です。耐えることによって、非常に感性の豊かな人間になり、人々のためのサポーターになることができるのです。
(2011年2月10日)
■セミナーのお知らせ
【テーマ】新時代のナースに求められるフィジカルアセスメント――ナースのための看護セミナーin静岡
【プログラム】
「講演1 新時代のナースに求められるフィジカルアセスメント」日野原重明
「講演2 高齢者の脆弱化についてのアセスメント」道場信孝((財)ライフ・プランニング・センター教育研究部最高顧問)
「講演3 バイタルサインの異常からアセスメントできること」徳田安春(筑波大学附属病院水戸医療教育センター教授)
【開催日時】2011年3月12日(土)13:00〜16:30
【会場】アクトシティ浜松 展示イベントホール
静岡県浜松市中区板屋町111-1
【定員】500名
【対象】看護師,保健師,看護職者,看護教育者など
【参加費】5,000円
【主催・後援】主催:(財)ライフ・プランニング・センター,後援:(社)静岡県看護協会
【申し込み・問い合わせ先】(平日9〜17時)
TEL(03)3265−1907
財団法人ライフ・プランニング・センター 健康教育サービスセンター
http://www.lpc.or.jp/index.htm
【プログラム】
「講演1 新時代のナースに求められるフィジカルアセスメント」日野原重明
「講演2 高齢者の脆弱化についてのアセスメント」道場信孝((財)ライフ・プランニング・センター教育研究部最高顧問)
「講演3 バイタルサインの異常からアセスメントできること」徳田安春(筑波大学附属病院水戸医療教育センター教授)
【開催日時】2011年3月12日(土)13:00〜16:30
【会場】アクトシティ浜松 展示イベントホール
静岡県浜松市中区板屋町111-1
【定員】500名
【対象】看護師,保健師,看護職者,看護教育者など
【参加費】5,000円
【主催・後援】主催:(財)ライフ・プランニング・センター,後援:(社)静岡県看護協会
【申し込み・問い合わせ先】(平日9〜17時)
TEL(03)3265−1907
財団法人ライフ・プランニング・センター 健康教育サービスセンター
http://www.lpc.or.jp/index.htm
■セミナーのお知らせ
【テーマ】医療と福祉の現場ではたらくボランティアのためのヘルスボランティア講座
【開催期間】2011年3月16日(水)・3月23日(水)
【会場】〒102-0093 千代田区平河町2−7−5砂防会館5階
(財)ライフ・プランニング・センター 健康教育サービスセンター
地下鉄・永田町駅下車徒歩5分
【定員】30名
【対象】一般(施設・地域でボランティアをされている方や、このテーマに関心のある方)
【参加費】5,000円(LPC会員3,000円)
【プログラム】
3月16日(水)
10:00〜12:30/13:15〜14:15 「傾聴とボランティア活動」(講師:水野修次郎・日本カウンセリング学会認定カウンセラー・認定スーパーバイザー,麗澤大学教授)
14:30〜15:30 「輝いて生きる・・・ボランティア活動がもたらす力」(講師:日野原重明・医学博士,(財)ライフ・プランニング・センター理事長)
3月23日(水)
10:00〜12:30/13:15〜14:15 「私は変わる、社会は変わる――ボランタリーライフの社会」(講師:興梠寛・昭和女子大学人間社会学部教授,日本ボランティア学習協会代表理事,世田谷ボランティア協会理事長)
14:30〜15:30 「ボランティア活動の基本の理解とLPCのボランティア活動」(講師:志村靖雄・(財)ライフ・プランニング・センターボランティアコーディネーター)
【申込みおよび問合せ先(平日9:00〜17:30)】
(財)ライフ・プランニング・センター
TEL(03)3265−1907 FAX(03)3265−1909
〒102-0093 東京都千代田区平河町2−7−5 砂防会館5階
メールアドレス: lpc_seminar@lpc.or.jp
【開催期間】2011年3月16日(水)・3月23日(水)
【会場】〒102-0093 千代田区平河町2−7−5砂防会館5階
(財)ライフ・プランニング・センター 健康教育サービスセンター
地下鉄・永田町駅下車徒歩5分
【定員】30名
【対象】一般(施設・地域でボランティアをされている方や、このテーマに関心のある方)
【参加費】5,000円(LPC会員3,000円)
【プログラム】
3月16日(水)
10:00〜12:30/13:15〜14:15 「傾聴とボランティア活動」(講師:水野修次郎・日本カウンセリング学会認定カウンセラー・認定スーパーバイザー,麗澤大学教授)
14:30〜15:30 「輝いて生きる・・・ボランティア活動がもたらす力」(講師:日野原重明・医学博士,(財)ライフ・プランニング・センター理事長)
3月23日(水)
10:00〜12:30/13:15〜14:15 「私は変わる、社会は変わる――ボランタリーライフの社会」(講師:興梠寛・昭和女子大学人間社会学部教授,日本ボランティア学習協会代表理事,世田谷ボランティア協会理事長)
14:30〜15:30 「ボランティア活動の基本の理解とLPCのボランティア活動」(講師:志村靖雄・(財)ライフ・プランニング・センターボランティアコーディネーター)
【申込みおよび問合せ先(平日9:00〜17:30)】
(財)ライフ・プランニング・センター
TEL(03)3265−1907 FAX(03)3265−1909
〒102-0093 東京都千代田区平河町2−7−5 砂防会館5階
メールアドレス: lpc_seminar@lpc.or.jp
■セミナーのお知らせ
【テーマ】日野原重明先生のご指導によるホームヘルパー2級養成研修講座――東京都認定訪問介護員養成研修講座2級課程
【開催期間】
(1)講義:4月26日(火)〜7月21日(木)週2回火・木
(2)実習:8月1日(月)〜9月30日(金)に期間中5日間
(3)修了式:10月6日(木)
【会場】〒102-0093 千代田区平河町2−7−5砂防会館5階
(財)ライフ・プランニング・センター 健康教育サービスセンター
地下鉄・永田町駅下車徒歩5分
【定員】20名
【参加費】LPC会員:92,400円,一般:96,400円
【対象】通学可能な方
【修了証明書】全課程を修了したかたには、訪問介護員2級修了証明証を交付します。
【教科書】(財)長寿社会開発センター発行 訪問介護員(ホームヘルパー)養成研修テキスト2級課程を使用 6,800円
【申込みおよび問合せ先(平日9:00〜17:30)】
(財)ライフ・プランニング・センター
TEL(03)3265−1907 FAX(03)3265−1909
〒102-0093 東京都千代田区平河町2−7−5 砂防会館5階
メールアドレス: lpc_seminar@lpc.or.jp
【開催期間】
(1)講義:4月26日(火)〜7月21日(木)週2回火・木
(2)実習:8月1日(月)〜9月30日(金)に期間中5日間
(3)修了式:10月6日(木)
【会場】〒102-0093 千代田区平河町2−7−5砂防会館5階
(財)ライフ・プランニング・センター 健康教育サービスセンター
地下鉄・永田町駅下車徒歩5分
【定員】20名
【参加費】LPC会員:92,400円,一般:96,400円
【対象】通学可能な方
【修了証明書】全課程を修了したかたには、訪問介護員2級修了証明証を交付します。
【教科書】(財)長寿社会開発センター発行 訪問介護員(ホームヘルパー)養成研修テキスト2級課程を使用 6,800円
【申込みおよび問合せ先(平日9:00〜17:30)】
(財)ライフ・プランニング・センター
TEL(03)3265−1907 FAX(03)3265−1909
〒102-0093 東京都千代田区平河町2−7−5 砂防会館5階
メールアドレス: lpc_seminar@lpc.or.jp
■セミナーのお知らせ
【テーマ】財団設立記念講演会 想いをつなぐ生きかた
【プログラム】
講演「再び歩みはじめる時期」垣添忠生先生((財)日本対がん協会会長)
講演「道しるべとなる生きかた」 日野原重明先生((財)ライフ・プランニング・センター理事長・聖路加国際病院理事長)
音楽と歌「いのちの再生」「葉っぱのフレディ」出演の子どもたちによるパフォーマンス
【開催日時】2011年5月21日(土) 13:30 〜16:30
【会場】笹川記念会館ホール
港区三田3-12-12(地下鉄泉岳寺駅より徒歩7分)
【定員】800名
【参加費】1000円
【申し込み・問い合わせ先】(平日9〜17時)
〒102-0093 東京都千代田区平河町2−7−5 砂防会館5階
(財)ライフ・プランニング・センター 「記念講演会」B係
電話(03)3265−1907(平日9:00〜17:00)
http://www.lpc.or.jp/index.htm
【プログラム】
講演「再び歩みはじめる時期」垣添忠生先生((財)日本対がん協会会長)
講演「道しるべとなる生きかた」 日野原重明先生((財)ライフ・プランニング・センター理事長・聖路加国際病院理事長)
音楽と歌「いのちの再生」「葉っぱのフレディ」出演の子どもたちによるパフォーマンス
【開催日時】2011年5月21日(土) 13:30 〜16:30
【会場】笹川記念会館ホール
港区三田3-12-12(地下鉄泉岳寺駅より徒歩7分)
【定員】800名
【参加費】1000円
【申し込み・問い合わせ先】(平日9〜17時)
〒102-0093 東京都千代田区平河町2−7−5 砂防会館5階
(財)ライフ・プランニング・センター 「記念講演会」B係
電話(03)3265−1907(平日9:00〜17:00)
http://www.lpc.or.jp/index.htm
- この連載に関するお問い合わせ先
-
◆「新老人の会」に関するお問い合わせ先◆
財団法人ライフ・プランニング・センター「新老人の会」事業部
〒102-0093 東京都千代田区平河町2-7-5 砂防会館5F
TEL:03-3265-1907
FAX:03-3265-1909
ホームページ:http://www.lpc.or.jp/senior_soc/ -
◆日野原重明先生が顧問をつとめている「NPO法人医療教育情報センター」に関するお問い合わせ先◆
医療教育情報センター事務所
〒151-0053 東京都渋谷区代々木2-27-16 ハイシティ代々木303
TEL:03-5333-0083
FAX:03-5333-0084
ホームページ:http://www.c-mei.jp/