第31回 自分の血圧を自分で測る
自分の健康状態を知る一歩
日本人は世界一の長寿国ですが、では健康で長生きするにはどうしたらよいのでしょうか。バランスのとれた食事、塩分の摂りすぎに気をつける、毎年検診を受けるなど、みなさんに心がけていただきたいことはたくさんあります。しかし、なんといっても一番大切なのは、「自分の体は自分で守る」ということです。そのためには、自分の体がどんな状態にあるのかを知っていなければなりません。
まず誰でもできる方策のひとつが、自分で自分の血圧を測ることです。私はかねてよりライフ・プランニング・センターで「自己血圧測定講習会」を開き、家庭婦人を対象に自分の血圧を自分で測定するやり方を教えてきました。また、1987年にはNHKの教育番組で、母校である神戸の諏訪山小学校で小学5年生に聴診器のついた血圧計を使って血圧測定のやり方を教えました。きちんと指導すれば、聴力に問題がない限り誰でも血圧を測定することはできるのです。
まず誰でもできる方策のひとつが、自分で自分の血圧を測ることです。私はかねてよりライフ・プランニング・センターで「自己血圧測定講習会」を開き、家庭婦人を対象に自分の血圧を自分で測定するやり方を教えてきました。また、1987年にはNHKの教育番組で、母校である神戸の諏訪山小学校で小学5年生に聴診器のついた血圧計を使って血圧測定のやり方を教えました。きちんと指導すれば、聴力に問題がない限り誰でも血圧を測定することはできるのです。
医師が測る血圧が正しいとは限らない
当時は現在のような自動血圧計がなかったので、水銀血圧計と聴診器を使って測定するやり方でした。その頃は、「聴診器は医師の使うもの」と考えられていて、看護師や保健師でさえも聴診器を使って血圧を測ることは認められていなかったのです。しかし、それが高齢で難聴があるような医師の場合には困ったことになります。
血圧を測るときには、カフという圧迫帯で上腕部を強く圧迫して血流をいったん止めます。それをゆっくりと緩めていくと、上腕動脈を血液が勢いよく流れていく大きな音がします。このときが最高血圧で、その数値が最高血圧値です。そして音がだんだん小さくなって消えたときの数値が最低血圧です。
ところが、聴力が衰えているとどうしても小さい音が聞こえにくくなりますから、最低血圧を聞き取ることが難しく、高めに読み取ってしまうことになります。これでは正確な血圧を測ることはできません。ですから、医師が「あなたは最低血圧が高いので要注意ですよ」と言ったとしても、その診断が必ずしも正しいとはいえないのです。
血圧を測るときには、カフという圧迫帯で上腕部を強く圧迫して血流をいったん止めます。それをゆっくりと緩めていくと、上腕動脈を血液が勢いよく流れていく大きな音がします。このときが最高血圧で、その数値が最高血圧値です。そして音がだんだん小さくなって消えたときの数値が最低血圧です。
ところが、聴力が衰えているとどうしても小さい音が聞こえにくくなりますから、最低血圧を聞き取ることが難しく、高めに読み取ってしまうことになります。これでは正確な血圧を測ることはできません。ですから、医師が「あなたは最低血圧が高いので要注意ですよ」と言ったとしても、その診断が必ずしも正しいとはいえないのです。
孫の一言が血圧を下げる特効薬に?
医師の言うことをなんでも鵜呑みにして、自分の体をすべて医師まかせにしていては、「自分の体は自分で守る」ことは難しいでしょう。ですから、私は20年も前から、自分で自分の血圧を測ること、そして家族の血圧も測ることを指導してきたのです。
孫がおじいちゃんの血圧を測って、「おじいちゃん、血圧が高いよ。たばこの吸いすぎか、塩分の摂りすぎじゃないの?」というようなことを言ったらどうでしょうか。それまで、奥さんがいくらうるさく言ってもたばこがやめられなかった人でも、孫にこう言われたらきっと効き目があるのではないでしょうか。医者があれこれ言うよりも、ずっと効果的かもしれません。
みなさんも、自分の体を知るために、自分で、そして家族同士でお互いに血圧を測るのを毎日の習慣にしてはいかがでしょうか。
孫がおじいちゃんの血圧を測って、「おじいちゃん、血圧が高いよ。たばこの吸いすぎか、塩分の摂りすぎじゃないの?」というようなことを言ったらどうでしょうか。それまで、奥さんがいくらうるさく言ってもたばこがやめられなかった人でも、孫にこう言われたらきっと効き目があるのではないでしょうか。医者があれこれ言うよりも、ずっと効果的かもしれません。
みなさんも、自分の体を知るために、自分で、そして家族同士でお互いに血圧を測るのを毎日の習慣にしてはいかがでしょうか。
(2008年7月7日)
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