第23回 患者中心の病気の予防と医療(1)
習慣が人をつくる、心も体も
ウィリアム・オスラー(1849〜1919)は、約100年前に医学生への講演『医学の座右銘』(1903)のなかで、「“健全な体”に役立つ習慣は、“健全な心”を育み、そこに生きる喜びと働く喜びが融けあい、ハーモニーする」と述べています。
オスラーは、よい習慣がいかに健康づくりに影響するかということをよく知っていました。ほかにも「人生は習慣である」とも言っています。つまり、無意識のうちによい習慣を身につけるようにすることを勧めているのです。それから私は次の言葉をつくりました。
「習慣が人をつくる、心も体も」
長年の悪い生活習慣によって糖尿病や高血圧になるので、それらの病気を私は「生活習慣病」と名づけました。
オスラーは、よい習慣がいかに健康づくりに影響するかということをよく知っていました。ほかにも「人生は習慣である」とも言っています。つまり、無意識のうちによい習慣を身につけるようにすることを勧めているのです。それから私は次の言葉をつくりました。
「習慣が人をつくる、心も体も」
長年の悪い生活習慣によって糖尿病や高血圧になるので、それらの病気を私は「生活習慣病」と名づけました。
「平均寿命」と「健康寿命」
日本人の寿命は世界一長いといわれています。男女平均すると82歳です。
しかし、そのうち最後の6年ぐらいは病んで、あるいは寝たきりになって死んでいく時期があるので、WHOは平均寿命で長さを競うのではなく、健康な期間をカウントする健康年齢を長くするようにお互いに切磋琢磨しましょうということから、「健康寿命」という言葉を発表しました。
ちなみに2002年にWHOが発表したものによりますと、日本は75.0歳で第1位、医学の進んでいる米国は69.3歳で、平均寿命と同じようにここでも日米間には約5歳近い差があります。なぜ、この差があるのでしょうか。
米国の医学はあれだけ進歩しているのに、平均寿命や健康寿命が日本ほど長くないというのは、今でこそ厳しくなりましたが、これまでは門戸を広く開けてどこの国からも移民を受け入れてきたことが考えられます。教育がなくても、お金がなくても、子どもをたくさん連れてきてもいいといっていたのです。
一方、日本では、外国の人はビザがないと入れないというようにしていますので、外国からの移民はほとんどいません。その上、日本人の95%以上は高校へ進学するという高等教育が普及している国ですから、健康情報も容易に行き渡ります。ですから、日本人の平均寿命が長いのは当然なのです。
ただし、寿命が長いということだけを誇るべきではありません。アメリカの白人に限った統計では、平均寿命も85歳以上で、しかもその人たちはアクティブに活動しているというのです。もちろん100歳以上の人たちも10万人以上いて、日本のように寝たきり老人が目立っていないというのです。私たちは統計の数値が何を意味するかということをもっと勉強しなければなりません。
しかし、そのうち最後の6年ぐらいは病んで、あるいは寝たきりになって死んでいく時期があるので、WHOは平均寿命で長さを競うのではなく、健康な期間をカウントする健康年齢を長くするようにお互いに切磋琢磨しましょうということから、「健康寿命」という言葉を発表しました。
ちなみに2002年にWHOが発表したものによりますと、日本は75.0歳で第1位、医学の進んでいる米国は69.3歳で、平均寿命と同じようにここでも日米間には約5歳近い差があります。なぜ、この差があるのでしょうか。
米国の医学はあれだけ進歩しているのに、平均寿命や健康寿命が日本ほど長くないというのは、今でこそ厳しくなりましたが、これまでは門戸を広く開けてどこの国からも移民を受け入れてきたことが考えられます。教育がなくても、お金がなくても、子どもをたくさん連れてきてもいいといっていたのです。
一方、日本では、外国の人はビザがないと入れないというようにしていますので、外国からの移民はほとんどいません。その上、日本人の95%以上は高校へ進学するという高等教育が普及している国ですから、健康情報も容易に行き渡ります。ですから、日本人の平均寿命が長いのは当然なのです。
ただし、寿命が長いということだけを誇るべきではありません。アメリカの白人に限った統計では、平均寿命も85歳以上で、しかもその人たちはアクティブに活動しているというのです。もちろん100歳以上の人たちも10万人以上いて、日本のように寝たきり老人が目立っていないというのです。私たちは統計の数値が何を意味するかということをもっと勉強しなければなりません。
(2008年3月3日)
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