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今月のケアマネジャー

ケアマネジャー

介護専門職の総合情報誌『ケアマネジャー』最新号の内容をご紹介します。

これって法令違反? ケアマネ業務の疑問に答えるQ&A
[特集記事から]

『ケアマネジャー』2019年1月号から、特集(これって法令違反? ケアマネ業務の疑問に答えるQ&A)の内容を一部ご紹介いたします。



Chapter1 ケアマネ業務と法令の関係性

 介護保険制度により業務を行い、そして介護報酬を得ようとする場合、そこには遵守すべき最低限のルールが存在します。居宅介護支援の事業に関して言えば、人員や設備、運営に対しては「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(厚生省令第38号)」や「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準について(老企第22号)」があります。また、居宅介護支援費及び居宅サービス費の算定に対しては「指

定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準(厚生省告示第20号)」や「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(訪問通所サービス及び居宅療養管理指導に係る部分)及び指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準の制定に伴う実施上の留意事項について(老企第36号)」が定められています。これらの基準や通知はいわば、居宅介護支援を行うにあたり居宅介護支援事業者や介護支援専門員が遵守しなければならない共通のルールです。

 つまりは、「法令遵守」が求められるということです。このように言ってしまうと法令のみを遵守すれば事足りるような印象を受けるかもしれませんが、介護保険法や基準(政令・省令)だけでなく、通知やQ&A、都道府県や市区町村が定める条例なども遵守していく必要があります。


 それから、居宅サービス計画書の作成に対しては「介護サービス計画書の様式及び課題分析標準項目の提示について(老企第29号)」が定められていますのでこの通知内容を知らないと適切な居宅サービス計画を作成することができません。実はこの通知だけでは不十分な点があり、平成12年3月8日開催の「全国介護保険担当者会議資料(第2分冊)の『給付管理業務について』」や平成16年2月19日開催の「全国高齢者保健福祉・介護保険関係主管課長会議資料の『介護サービス計画書様式の一部改正についてのQ&A』」などにも目を通しておく必要があります。

 本特集では、図で示したケアマネジャーが行う業務の流れ(ケアマネジメントプロセス)に沿い、プロセス別に多くの介護支援専門員が直面するいくつかの疑問を取り上げ、法令遵守の観点から適正と考えられる業務の在り方

を解説していきます。


Chapter2 プロセス別 ケアマネ業務Q&A

ケアマネジャーが行う業務に関する疑問について、法令や通知等をもとにプロセス別に解説します。

PHASE1 契約

Q:「契約書」、「重要事項説明書」、「個人情報使用の同意書」に、説明の順番はある?

A:契約書は、利用者と居宅介護支援事業者の責任関係を明確化するもので、書面への署名または記名押印をもって各々の責任が生じることになります。

 重要事項説明書は、居宅介護支援とはどのような事業なのか、具体的には何を行うのか、料金体系と利用者負担はいくらかなどが記載されています。この書類への署名または記名押印が意味するのは「説明を受けました」との事実確認材料にすぎず、署名等により直ちに各々の責任が生じるものではありません。そうすると、重要事項説明は契約の前に行うべきものであることがわかります。

 それでは、個人情報使用の同意書はどのタイミングかと言えば、契約が成立して初めて利用者となると考えると、契約後に作成すべき書類と言えるでしょう。


POINT:それぞれの書類には意味があり、説明するのも理にかなった順番がある

Q:利用者が入院する際には、医療機関にケアマネジャーの氏名及び連絡先を伝えるよう説明しておかなければならないとされたのはなぜ?

A:医療機関が、利用者がどのような居宅サービス計画に沿ってサービスを利用していたのかを把握することで、速やかに退院支援に着手できたり、必要なリハビリテーションの組み立てに役立てたりすることが考えられます。つまり、医療機関がケアマネジャーの氏名等を把握する先には、居宅サービス計画等の内容把握があると言えます。そう考えると、利用者へ「入院時には居宅サービス計画を持参して欲しい」とお伝えするのも有効でしょう。

なお2018年の介護保険制度の改正では、あらかじめ利用者に対して、「利用者は複数の指定居宅サービス事業者等を紹介するよう求めることができること」「利用者は居宅サービス計画に位置付けた指定居宅サービス事業者等の選定理由の説明を求めることができること」についても、文書を交付して説明することが義務付けられ、これらを説明していないと運営基準減算が適用されますので、重要事項説明書に盛り込むなど、必ず文書で説明して下さい。

POINT:医療機関がケアマネジャーの氏名等を把握する目的には、入院中あるいは退院後の利用者支援がある

PHASE2 アセスメント

Q:同一居宅介護支援事業所内でケアマネジャーの担当が変わる場合、アセスメントからの一連のケアマネジメントが必要?

A:2010年7月30日発出の介護保険最新情報Vol.155「『介護保険制度に係る書類・事務手続きの見直し』に関するご意見への対応について」を見ると、「担当介護支援専門員の変更」に関して、以下の通り例示されています。

介護保険最新情報

契約している居宅介護支援事業所における担当介護支援専門員の変更(但し、新しい担当者が利用者はじめ各サービス担当者と面識を有していること)のような場合には、「軽微な変更」に該当する場合があるものと考えられる。[略]


 つまり、現在担当のケアマネジャーと同行訪問するなど、新しく担当する者が利用者や各サービス担当者と面識を有している場合は軽微な変更が可能なため、居宅サービス計画の変更時は、アセスメントからの一連のケアマネジメントは不要です。見え消し(修正箇所を線で消し、新たな情報を書き加える方法)により新しく担当する者のケアマネジャーの氏名を記載の上、居宅サービス計画の変更箇所を周知します。

POINT:新しく担当するケアマネジャーが、利用者や各サービス担当者と面識を有しているかが判断の分かれ目

成澤正則:介護支援センター「よつばの里」管理者/主任介護支援専門員/山形県介護支援専門員養成研修講師

以上は、『ケアマネジャー』2019年2月号の特集「これって法令違反? ケアマネ業務の疑問に答えるQ&A」の一部です。このほかにも下記のような内容を解説しております。ぜひお手に取ってご覧ください。

【特集】これって法令違反? ケアマネ業務の疑問に答えるQ&A

  • Chapter1 ケアマネ業務と法令の関係性
  • Chapter2 実務編 プロセス別ケアマネ業務Q&A
    • ・PHASE1 契約
    • ・PHASE2 アセスメント
    • ・PHASE3 ケアプラン原案の作成
    • ・PHASE4 サービス担当者会議
    • ・PHASE5 ケアプラン公布
    • ・PHASE6 モニタリング

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