今月のケアマネジャー
介護専門職の総合情報誌『ケアマネジャー』最新号の内容をご紹介します。
生産性向上に役立つ
ケアマネジャーのための
“ICT”の知識とスキル
『ケアマネジャー』2024年12月号から、特集(生産性向上に役立つ ケアマネジャーのための“ICT”の知識とスキル)の内容を一部ご紹介いたします。
生産性向上を図るうえでICT(情報通信技術)は不可欠な存在になりつつあります。
本特集では、誰でも簡単にできる工夫から最新の手法まで、ICT活用のポイントを現場の実践者がわかりやすく紹介します。
なぜケアマネジャーに
ICT活用が求められているのか
「生産性向上」「ICT活用」「DX推進」、最近さまざまな業界で
よく耳にするようになったこれらの言葉ですが、皆さんはその意味を知っていますか。
業務効率化、負担の軽減に欠かせないこれらのキーワードと併せて、
なぜケアマネジャーにICT活用が求められているのかを解説します。
少子高齢化に対応していくために
ICT活用が求められる
「生産性向上」「ICT活用」「DX推進」―これらの言葉は、「人によるケア」が中心の介護現場にとって無関係と思われてきました。
しかし、近年、これらの概念が介護業界においても積極的に取り入れられ、重要なキーワードとなっています。少子高齢化に伴う人手不足や、業務の多様化・複雑化に直面するなかで、介護現場では、効率的に業務を進めながら質の高いケアを提供するために、ICTの活用が強く求められているのです。
2024(令和6)年度介護報酬改定では、逓減性の緩和により、ケアマネジャー1人あたりの取扱件数は、居宅介護支援費(Ⅰ)(ⅰ)は40件未満から45件未満に、居宅介護支援費(Ⅱ)(ⅰ)は45件未満から50件未満へと改められました。この改定から、国がケアマネジャーにより、多くの対象者を支援してもらいたいと考えていることは明白です。そのような状況で、ケアマネジャーがこれまでどおりの働き方を続けると、支援の質を確保することが困難になってしまいます。さらに、業務の負担が増大することで、ケアマネジャー自身が疲弊し、燃え尽きてしまう可能性もあります。
ケアマネジャーとして
ICTをどのように活用するか
こうしたことを背景に、支援の質を維持しつつ、業務負担を軽減する手段として、ICTツールの活用が注目されています。とはいえ、多くのケアマネジャーが「どんなICTツールを使えばよいのか」「具体的にどう活用すれば業務が効率化されるか」と悩まれていることでしょう。
そこで、本特集では、次ページの3つのCHAPTERに分けて、私たちケアマネジャーが直面する日常業務の効率化や、デジタル時代の新しい働き方、そして現場での実践事例をもとに、具体的なICT活用のノウハウをお伝えします。これらの内容を参考に、ぜひ皆さんの現場でもICTを積極的に活用し、業務の効率化と質の高い支援の実現につなげてください。
押さえておきたいキーワード
生産性向上
少ない投資でより多くの成果や価値を生み出すことです。コスト削減、従業員の負担軽減、より質の高いサービスの提供などのメリットがあります。
ICT活用
ICTとは、「Information and Communication Technology:情報通信技術」の略語です。 主に情報の伝達やコミュニケーションを効率化することを目的としています。
DX推進
DXとは、「Digital Transformation:デジタルトランスフォーメーション」の略語です。デジタル技術を取り入れて、業務プロセス等を革新して競争力を強化することを目的としています。
【CHAPTER_1】
ICT活用の第一歩 今日から使える時短仕事術
ケアマネジャーの業務の多くはデスクワークであり、パソコンを使った書類作成や記録業務に多くの時間が割かれているのが現実です。
そこで、CHAPTER_1では、特別なスキルがなくてもすぐに実践できる音声入力やショートカットキー、さらに辞書登録といった、すぐに使えるテクニックを紹介します。これらのテクニックを活用することで、パソコンを使った事務作業がよりスムーズに進み、業務負担が大幅に軽減されます。
【CHAPTER_2】
デジタル時代のケアマネジメント
2023(令和5)年4月から、国によるケアプランデータ連携システムの運用が開始されました。これにより、ケアプランのサービス提供票(予定・実績)のデータ連携が可能となり、入力作業が大幅に簡略化されました。
さらに、今年度の介護報酬改定では、管理者以外の従業者にもテレワークの実施が認められるようになり、業務の柔軟性が向上しています。
CHAPTER_2では、これらのシステムや取り組みを、実際にどう活用できるかを具体的に解説します。
また、近年、注目を集めるAIについても、「適切なケアマネジメント手法」と絡めてケアマネジメントに活用する方法を紹介します。AIと聞くと、苦手意識を覚える人もいるかもしれませんが、ステップにならうだけで誰でも活用できます。挑戦してみてください。
【CHAPTER_3】
実践者がナビゲート! ICT普及の取り組み事例
ケアマネジャーの業務効率化やケアの質向上を実現するためには、自事業所でICTを活用するだけでは十分ではありません。ICT活用の輪を地域全体へと広げれば、スムーズな多職種連携が実現し、地域住民が住みやすい社会をつくり上げることが可能になります。
CHAPTER_3では、介護DXによる地域づくりとICTの勉強会に取り組む2つの実践事例を紹介します。
執筆:
【PROLOGUE】
ヒトケア 独立型居宅介護支援事業所 管理者
【CHAPTER_1】
池本恭子 オフィスたんぽぽ 代表
井上彩加 ケアマネ彩 代表
【CHAPTER_2】
次田芳尚 株式会社279 代表取締役
山本英也 居宅介護支援事業所 管理者
【CHAPTER_3】
谷本誠二 北広島市にし高齢者支援センター 主任介護支援専門員
東川信一 居宅介護支援事業所 主任介護支援専門員
編集協力:
NPO法人タダカヨ
特集
PROLOGUE
なぜケアマネジャーにICT活用が求められているのか
CHAPTER_1
ICT活用の第一歩 今日から使える時短仕事術
CHAPTER_2
デジタル時代のケアマネジメント
CHAPTER_3
実践者がナビゲート! ICT普及の取り組み事例
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