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特別講義 第34回社会福祉士国家試験の「この問題、難しかったですね!」
~正誤を分けたFork In The Road


特別講義 第34回社会福祉士国家試験の「この問題、難しかったですね!

問題97:インテーク(初回面接)と生活困窮者へ自立支援を理解することができたかが分岐点

 次に、問題97について見ていきたいと思います。問題97は、〈この段階における〉〈自立相談支援機関での社会福祉士の対応〉を問う事例問題です。
 【キーワード】としては、「この段階=インテーク(初回面接)」や「自立(本事例では、経済的自立が優先)」「失業中」「通院(治療中)」などが挙げられるのではないでしょうか。つまり、この問題のFork In The Roadは、「インテーク(初回面接)」「生活困窮者への経済的支援と自立支援」の[知識や技術、制度や政策、価値や倫理]を理解していたか? ということです。例えば、「インテーク(初回面接)」では、主訴や情報収集、信頼関係の醸成を知っていたか、「生活困窮者への経済的支援と自立支援」では、生活保護制度、生活困窮者自立支援制度、生活福祉資金貸付制度、傷病手当金(医療保険)、労働者災害保険、失業手当などの制度や政策を知っていたかが分岐点となりました。
 ここまで来ると、「インテーク(初回面接)」の知識から、選択肢4の「病院と連携を取り症状把握の情報収集をする」というのが適切な対応であることがわかります。しかし、ここで、選択肢3の「司法の専門家との連携」はどうなのか? という疑問が湧くと思います。重要なのは、「この段階の対応」、即ち「初回面接(インテーク)」の対応ですので、選択肢3は、十分な情報収集を経て、アセスメント、プランニング後の介入段階(インターベンション)の対応ですから、不適切であることがわかります。
 次に、「生活困窮者への経済的支援と自立支援」について、事例の情報から生活困窮者自立支援制度や生活福祉資金貸付制度が考えられるのではないでしょうか。それぞれの制度を見ていくと、選択肢2の生活福祉資金貸付制度は、低所得世帯や障害者世帯を対象として、資金の貸付と必要な相談支援を行うことで経済的自立と生活意欲の助長促進、在宅福祉及び社会参加の促進を図り安定した生活を営むことを目的とするものですので、ズバリ、本ケースに必要な対応であることがわかります。一方、生活困窮者自立支援制度の生活困窮者一時生活支援事業で迷った方もいらっしゃるかもしれません。しかし、この事業は、ホームレス等を対象とするもので、宿泊場所の供与や食事の提供等を行うものですので、不適切であることがわかります。
 最後に、選択肢5については、一件、対応として適切に思うかもしれませんが、「初回面接(インテーク)」であることや、「生活困窮者への経済的支援と自立支援」を総合して考えてみると、Eさんの現状況で優先されるのは「生活困窮に対する経済的問題の解決」であるため、ボランティア活動への参加を提案するのは、この問題が解決した後の対応であることがわかります。よって、解答は【2と4】となります。