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特別編 第34回社会福祉士国家試験 問題の講評

特別編(1) 第34回社会福祉士国家試験 午前<共通科目>問題の講評

低所得者に対する支援と生活保護制度(7問)

 本科目は、出題基準から万遍なく出題されており、例年通りの内容、例年通りの難易度でした。例年出題される低所得者/生活保護の状況を問う問題は出題されませんでしたが、生活保護の原理原則(問題63)やその応用となる事例問題(問題64)、被保護者の権利及び義務(問題65)などが問われました。今年度は出題されませんでしたが、生活保護法に定める不服申し立てについては整理しておきましょう。不服申し立ては、「権利擁護と成年後見制度」の科目でも取り扱われる知識ですが、国民は行政の判断(行政処分)に不服がある場合は、(1)不服申し立て(行政不服審査法)と、(2)直ちに出訴(行政事件訴訟法)することができます。ちなみに、2014年に不服申し立ての手続きは「審査請求」に一元化され、「異議申し立て」は廃止となっています。それに伴い、不服申し立ては、処分庁以外の行政庁に3か月以内に行うこととなりました。また、(2)の直ちに出訴(行政事件訴訟法)ですが、全てのものではなく、(1)の不服申し立ての決済を得た後でなければ出訴できないものもあり、これを「不服申立て前置」といいます。生活保護の決定はこの「前置」の対象となります。これを前提に、生活保護の不服申し立てに話を戻すと、不服申し立て(審査請求)を行った後(決済後)でなければ、(2)の出訴をすることができません。審査請求は、都道府県知事に3か月以内に行うこと、再審査請求は厚生労働大臣に(都道府県知事の)裁決があったことを知った日の翌日から1ヶ月以内に行うことになっています(第33回試験参照)。このほか、生活保護法上の保護施設(問題66)や実施機関(問題68)などの基礎的な知識が問われました。また、「生活福祉資金貸付制度」についても出題されていました(問題69)。

保健医療サービス(7問)

 本科目は、出題基準からやや偏りがありますが、基本的な内容が問われました。例年出題されてきたものの昨年は出題されなかった「国民医療費の概況」についても復活していました。国民医療費については、「現在の医療」を把握するために重要な指標・統計ですので、必ず整理しておいてください(問題71)。このほか、例年出題されている「医療保険制度(問題70)」「医療提供施設(問題72)」「医療法(問題73)」などが出題されました。加えて、他職種の理解として、理学療法士などのリハビリテーションスタッフの業務ついても問われました(問題75)。事例問題は、経済的問題に対する医療給付の具体的内容について問われています(問題76)。難易度としては、例年通りだったでしょうか。診療報酬制度や、多職種連携・協働、チームケア(医療)や、「医療」と「介護」の連携などの出題はありませんでした。ただし、重要な項目ですので、整理しておきましょう。