露木先生の受験対策講座
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- プロフィール露木 信介(つゆき しんすけ)
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社会福祉士(認定社会福祉士・医療分野、認定医療社会福祉士)、社会福祉学修士。
現在、東京学芸大学教育学部ソーシャルワークコースで教員をするとともに、他大学や他専門学校での非常勤講師、現場におけるスーパービジョンや職員研修などを行っている。大学教員になる前は、病院でチーフ・ソーシャルワーカーとして管理業務や相談業務を行っていた。
受験関係では、社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士等の養成講座の講師、受験テキストや模擬試験問題の作成、受験対策講座の講師などを行っている。
第12回 「低所得者に対する支援と生活保護制度」のポイント
さて、今回は、「低所得者に対する支援と生活保護制度」の具体的な内容、ポイントについて解説していきたいと思います。今回も、公益財団法人社会福祉振興・試験センターが示す出題基準に即した内容で整理していきます。
本科目のねらい
本科目の出題基準によると、大項目として、1.低所得階層の生活実態とこれを取り巻く社会情勢、福祉需要と実際、2.生活保護制度、3.生活保護制度における組織及び団体の役割と実際、4.生活保護制度における専門職の役割と実際、5.生活保護制度における多職種連携、ネットワーキングと実際、6.福祉事務所の役割と実際、7.自立支援プログラムの意義と実際、8.低所得者対策、9.低所得者への住宅政策、10.ホームレス対策の10項目があげられています。
第34回試験をみてみると…
本科目は、出来不出来がはっきりと分かれる科目です。不得意な人は、ここで無得点、1~2割という人もいらっしゃいます。また、得意な方は、8~9割や満点を取る人もいらっしゃいます。では、得意な人と不得意な人とに大きく分かれるのはなぜでしょうか? それは、苦手意識をもっていて、生活保護制度の仕組みや基本的な原理・原則、そして用語などをきちんと整理・理解できていない場合に、あまりよい点が取れていないようです。つまり、基礎を怠って、無理に理解をしようとしているため、応用問題などが出題されると、全く内容がわからない状態に陥ってしまっているということです。本科目は、不得意な方も半分の4~5点は得点しておきたいところです。
内容的には、事例問題は7問中2問でした。例年、事例問題は1~2問程度出題されますが、第34回試験では、「福祉事務所の生活保護現業員の本法の原理原則(保護の補足性の原理)の説明に関する事例(問題64)」と「福祉事務所の生活保護現業員の支援に関する事例問題(問題67)」について問われました。これらの事例問題は、基礎知識を具体的な事例で問う応用問題と言えそうです。出題頻度が高い項目としては、生活保護制度の基本的知識ですが、具体的には、生活保護法の目的・原理原則、生活保護の種類とその内容、生活保護法で規定されている被保護者の権利と義務、生活保護制度に関する国、実施機関(都道府県及び市町村など)の役割や機能、専門職について問われています。この他、生活福祉資金貸付制度など、こちらについては、毎年問われる重要項目と言えます。過去問をベースに必ず整理しておきましょう。では、出題基準で取り扱われる10項目をもとに整理していきます。
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