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露木先生の受験対策講座

毎週火曜日更新。人気講師による受験対策講座を、一年通してご提供。合格を目指して一緒にがんばりましょう。
露木 信介(つゆき しんすけ)

プロフィール露木 信介(つゆき しんすけ)

社会福祉士(認定社会福祉士・医療分野、認定医療社会福祉士)、社会福祉学修士。
 現在、東京学芸大学教育学部ソーシャルワークコースで教員をするとともに、他大学や他専門学校での非常勤講師、現場におけるスーパービジョンや職員研修などを行っている。大学教員になる前は、病院でチーフ・ソーシャルワーカーとして管理業務や相談業務を行っていた。
 受験関係では、社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士等の養成講座の講師、受験テキストや模擬試験問題の作成、受験対策講座の講師などを行っている。

特集③ 夏の勉強法 社会 精神 介護 ケアマネ
特集④ 受けてみよう!「模擬試験」のススメ! 社会 介護

第11回 「障害者に対する支援と障害者自立支援制度」のポイント

(3)障害者総合支援法
3.障害者総合支援法、4.障害者総合支援法における組織及び団体の役割と実際、5.障害者総合支援法における専門職の役割と実際、6.障害者総合支援法における多職種連携、ネットワーキングと実際、7.相談支援事業所の役割と実際

 本項目では、障害者総合支援法の目的にはじまり、障害支援区分判定の仕組みとプロセス、支給決定の仕組みとプロセス、財源、障害福祉サービスの種類、障害者支援施設の種類、補装具・住宅改修の種類、自立支援医療、地域生活支援事業、苦情解決、審査請求、障害者総合支援制度の最近の動向などの理解が重要です。また、障害者総合支援法の基本的な知識をベースとした事例問題も出題されています。

 もう一度、障害者政策の流れを整理しておくと、障害者自立支援法は、支援費制度に代わって2005(平成17)年に制定され、2006(平成18)年より施行されました。特徴としては、障害の種別ごとに異なる法律に基づいて提供されていた福祉サービスが一元化され、共通の障害福祉サービスとして提供されるようになり、支援費制度では対象外だった精神障害者も包括しています。そして、前述の通り、現在は、障害者総合支援法として、新たな仕組みのもとで障害者支援、サービスが提供されています。この「障害者自立支援法」も、「障害者総合支援法」へと変わるわけです。

 障害者総合支援法の概要を少し整理してみると、法の理念としては、「共生社会の実現と、社会参加の機会の確保、地域社会における共生、社会的障壁の除去」のため、「総合的かつ計画的に行われること」が挙げられます。また、障害の範囲は、前述の通り三障害に、難病等を加え、「制度の谷間を埋める」努力をしています。このほか、細かいですが、従来、「障害程度区分」と称していたものを「障害支援区分」に改めることで、「障害の多様な特性その他の心身の状態に応じて必要とされる標準的な支援の度合いを総合的に示すもの」としました。

 出題の内容としては、本制度に基づく障害者福祉サービスに関する基本的な内容について問われています。例えば、第33回試験の問題59は、本制度の「介護給付」「自立支援給付」など具体的な障害者福祉サービスからはじまり、共生型サービスに関する考え方についても問われています。少しだけ解説しておくと、2018(平成30)年に創設されたサービス体系であり、障害者総合支援法、介護保険法、児童福祉法に共生型サービスを位置づけました。具体的には、65歳以上の障害者は、年齢から介護保険法が優先されますが、障害者が65歳以上になっても、使い慣れた事業所においてサービスができるようにするサービス体系と言えます。

 また、本制度では、相談事業と権利擁護についても重視しています。ですから、相談支援事業所の役割と実際についても整理しておきましょう。相談支援事業所が行う相談支援とは、障害者相談支援事業として行われる相談や、計画的な自立支援を必要とする相談に分けられます。具体的には、障害者のニーズに応じて支援を効果的に実施するための仕組み(ケアマネジメント)が制度化されており、例としては、一人ひとりの利用者が、必要に応じて支援を受けられるよう、市町村の必須事業(地域生活支援事業)として相談支援事業を位置づけ、その中で一般的な相談支援を行う障害者相談支援事業を指定特定相談支援事業者または指定一般相談支援事業者に委託できるようにしています。また、特に計画的な支援を必要とする者を対象として、サービス利用の斡旋・調整などを行うための給付(サービス利用計画作成費)を制度化しています。この相談支援については、第34回試験の問題57で「相談支援」について触れらています。

 このほか、同法における組織及び団体の役割と実際についても整理しておいてください。例えば、国の役割、市町村の役割、都道府県の役割、指定サービス事業者の役割、国民健康保険団体連合会の役割、ハローワークなどの労働関係機関の役割、特別支援学校などの教育機関の役割、障害者自立支援制度における公私の役割関係などについてです。ちなみに、第32回試験では、「本法における市町村の役割」について問われました。同法における専門職の役割と実際としては、相談支援相談員の役割、サービス管理責任者の役割、居宅介護従事者の役割と実際について整理しておいてください。

 さらに、同法における多職種連携、ネットワーキングと実際として、医療関係者との連携、精神保健福祉士との連携、障害程度区分判定時における連携、サービス利用時における連携、労働関係機関関係者との連携、教育機関関係者との連携などが特に重要となってきます。現在の支援体制はこの連携と協働がキーワードとなっています。

 以上、本項目は、試験でも問われやすいため、よく理解しておいてください。わからない用語については社会福祉用語辞典を使い、見たことのない法律については必ず福祉小六法などを使って確認しておいてください。また、各々の関係性や体制など不明瞭な場合は、テキストなどに収載されている図表を使ってよく理解しておいてください。

(4)障害者の権利及び社会参加と雇用
14.障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律(障害者虐待防止法)、16.高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー新法)、17.障害者の雇用の促進等に関する法律(障害者雇用促進法)

 高齢者、障害者等の移動等の円滑化及びその雇用の促進については、重要な課題となっています。

 まず、「16.高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」は、バリアフリー新法とも呼ばれており、従来のハートビル法と交通バリアフリー法を一体化させたものです。同法の目的は、建築物(商業施設など)や交通施設(駅など)についてのバリアフリー対策がそれぞれ別々に行われてきたことから、今後一体的に整備を行うことにあります。

 次に、障害者の職業の安定を図ることを目的として、雇用の促進とその後の職業生活の安定を積極的に支援するための法律として、「17.障害者の雇用の促進等に関する法律(障害者雇用促進法)」があります。具体的には、(1)法定雇用率、(2)福祉的就労などがあります。

 (1)法定雇用率では、事業主は雇用する労働者のうち障害のある人を一定の数雇用しなくてはならないという法定雇用率が定められています。この法定雇用率を達成していない企業は、「障害者雇用納付金制度」により、一定額を負担することが義務づけられています。こちらについては、今年度、改訂されているのでチェックしておきましょう。例えば、法定雇用率そのものの変更があり、民間企業は2.0%から2.2%へと引き上げられ、令和3年に、さらに0.1%引き上げた2.3%となりました。また、国・地方公共団体等は2.6%へ、都道府県等の教育員会は2.5%へと引き上げられています。これに、対象となる民間企業(事業主)の範囲が拡大され、今まで従業員45.5人以上だったものが、43.5人以上に広がりました。なお、この内容については、ここ数年は、午前の部(共通科目)の「就労支援サービス」で取り上げられています。関連項目として整理しておきましょう。

 (2)福祉的就労については、一般の企業や公的機関での就労が難しい障害者の雇用の場として、授産施設、小規模作業所などがあります。これらの施設で就労することを福祉的就労といいます。障害者総合支援法では、訓練等給付に「就労移行支援」や「就労継続支援(A型/B型)」、「就労定着支援」が位置づけられており、こちらの詳細については、必ずチェックしておきましょう。つまり、障害者の就労支援については、「就労」への「移行支援」と「継続支援」、これに加えて「定着支援」が準備されているということです。また、関連する就労支援の仕組みについては、「障害者就業・生活支援センター」「ハローワーク」「地域障害者職業センター」をチェックしておく必要があります。まずは、用語から整理しておきましょう。

 このほか、第33回試験では、「障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律(障害者虐待防止法)」について問われ、具体的で、詳細な内容が問われました。こちらは、過去問をベースに整理されるとよいと思います。さらに、第29回試験では、問題62で「障害者虐待防止センターの対応」についての事例問題が出題されています。また、過去の問題では、「障害者虐待対応状況調査(厚生労働省)」から障害者虐待の実態に関する問題が問われています。このような統計資料とともに、虐待防止法の内容についても必ず福祉小六法で確認しておいてください。虐待の定義から、法律の目的など、必ずチェックしておきましょう。

 以上が、「障害者に対する支援と障害者自立支援制度」のポイントです。
 次回は、「低所得者に対する支援と生活保護制度」の具体的な内容、ポイントについて解説していきます。


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