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露木先生の受験対策講座

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露木 信介(つゆき しんすけ)

プロフィール露木 信介(つゆき しんすけ)

社会福祉士(認定社会福祉士・医療分野、認定医療社会福祉士)、社会福祉学修士。
 現在、東京学芸大学教育学部ソーシャルワークコースで教員をするとともに、他大学や他専門学校での非常勤講師、現場におけるスーパービジョンや職員研修などを行っている。大学教員になる前は、病院でチーフ・ソーシャルワーカーとして管理業務や相談業務を行っていた。
 受験関係では、社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士等の養成講座の講師、受験テキストや模擬試験問題の作成、受験対策講座の講師などを行っている。

第8回 「地域福祉の理論と方法」のポイント

 さて、今回は、「地域福祉の理論と方法」の具体的な内容、ポイントについて解説していきたいと思います。今回も、公益財団法人社会福祉振興・試験センターが示す出題基準に即した内容で、整理していきます。

本科目のねらい

 本科目の出題基準によると、大項目として、(1)地域福祉の基本的考え方、(2)地域福祉の主体と対象、(3)地域福祉に係る組織、団体、及び専門職や地域住民、(4)地域福祉の推進方法の4つがあげられています。

第33回試験をみてみると…

 本科目の問題は、幅広い分野から出題されていましたが、基礎的な問題が出題されていましたので、過去の問題や模擬問題などから派生させた学習をしていれば得点につながったかと思います。また、ここ数年の傾向として、本科目では事例問題が2~3問程度出題されていました(第33回試験:3問出題)。そのため、今後も事例問題が出題される可能性が高いと思われますので、一問一答の暗記だけではなく、覚えた内容を実例に照らし合わせて理解したり、実例をもとに用語や制度を整理しておくようにしましょう。第33の回事例問題は、問題32で「地域福祉の理念や原則に基づき、障害者施設の社会福祉士が作成する、利用者の地域移行に向けたプランに関する内容」について問われ、問題35、38では、「地域包括支援センターの社会福祉士の対応事例」と「社会福祉法人の生活相談員の対応事例」が出題されました。

 このほか、本科目では、問題33で「民生委員制度及び方面委員制度」、問題34で「地域福祉のあり方」、問題36で「地域福祉の推進(社会福祉法)」、問題37で「地域生活課題を抱える人への支援(施策)、問題39で「地域福祉を推進する民間組織への寄付等」など、地域福祉のあり方や推進、そのための人材や施策などが問われました。

 以下、出題基準を中心に、整理、確認していきます。出題基準は4つの項目に分けられています。

各項目の詳細について

1.地域福祉の基本的考え方

 本項目は、地域福祉の基本的な考え方を理解するために、1)概念と範囲、2)地域福祉の理念、3)地域福祉の発展過程、4)地域福祉における住民参加の意義、5)地域福祉におけるアウトリーチの意義の5つに分けられています。

 例えば、2)地域福祉の理念では、人権尊重や権利擁護など、ソーシャルワーカーにとっての大きな目標となっている自立支援や地域生活支援などの知識や技術の整理が必要です。また、4)地域福祉における住民参加の意義は、特に重要な内容なのでしっかりと学習しておいてください。

 過去の問題を整理しておくと、第33回試験では、問題33で「民生委員制度及び方面委員制度」についてその詳細が問われ、問題34の、地域のあり方については、社会保障審議会等の資料から出題されています。また、第32回試験では、問題32で、「日本の地域福祉の歴史」について問われ、隣保館や中央慈善協会、共同募金会、方面委員制度、市町村社会福祉協議会などについて問われ、問題33では、地域福祉における住民参加を促進する仕組みや制度について問われています。併せて、第29回試験では「地域福祉の学説」について問われ、非常に重要な人名と学説が取り上げられていました。人名だけ列挙しておくと、岡村重夫、永田幹夫、真田是、三浦文夫、右田紀久惠です。こちらの人名については、提唱した学説とともに整理しておいてください。この他、問題33では「イギリスの各種報告書」、問題34では「日本における地域福祉の前史」について問われています。後者については、我が国の地域には、家族や地域で相互に助け合う関係があり、日本における地域福祉の前史を支える基礎的な考え方がありました。その具体的な内容として、頼母子講(タノモシコウ)をはじめ、七分積金制度、五保の制、結、戸令(コリョウ)について問われました。最後に、第31回試験を見ておくと、問題33の地域福祉に関する理念と概念で出題された用語については、必ずチェックしておきましょう。列挙しておくと、「ソーシャルキャピタル」「住民主体の原則」「ノーマライゼーション」「地域移行支援」「ソーシャルインクルージョン」です。聞いたことがある用語も多いかと思いますが、先入観で理解せず、過去の問題の解説や用語集、テキストなどに立ち返り、正しく用語の意味を理解しておきましょう。できれば、200字以内で説明をしてみることが大切です。

 以上、初めて聞く言葉、人名などが多い項目なので、途中で諦めてしまいたくなる人もいるかもしれませんが、今から繰り返し学習しておきましょう。繰り返し覚えておけば、暗記できますし、国家試験で必ず得点できる項目でもあります。

2.地域福祉の主体と対象

 本項目は、1)地域福祉の主体、2)地域福祉の対象、3)社会福祉法の3つに分けられています。3)社会福祉法では、第4条に規定されている「地域福祉の推進」について、特に重要となります。条文は、以下のとおりです。

(地域福祉の推進)
社会福祉法第4条 地域住民、社会福祉を目的とする事業を経営する者及び社会福祉に関する活動を行う者は、相互に協力し、福祉サービスを必要とする地域住民が地域社会を構成する一員として日常生活を営み、社会、経済、文化その他あらゆる分野の活動に参加する機会が確保されるように、地域福祉の推進に努めなければならない。

2 地域住民等は、地域福祉の推進に当たっては、福祉サービスを必要とする地域住民及びその世帯が抱える福祉、介護、介護予防(要介護状態若しくは要支援状態となることの予防又は要介護状態若しくは要支援状態の軽減若しくは悪化の防止をいう。)、保健医療、住まい、就労及び教育に関する課題、福祉サービスを必要とする地域住民の地域社会からの孤立その他の福祉サービスを必要とする地域住民が日常生活を営み、あらゆる分野の活動に参加する機会が確保される上での各般の課題(以下「地域生活課題」という。)を把握し、地域生活課題の解決に資する支援を行う関係機関との連携等によりその解決を図るよう特に留意するものとする。

3.地域福祉に係る組織、団体、及び専門職や地域住民

 本項目は、1)行政組織と民間組織の役割と実際、2)専門職や地域住民の役割と実際の2項目に分けられています。1)の行政組織と民間組織の役割と実際については、地方自治体、社会福祉法人、特定非営利活動法人、社会福祉協議会、民生委員・児童委員、共同募金、自治会、ボランティア組織、企業、生活協同組合、農業協同組合などがあげられます。これらの用語と内容については、確認しておいてください。また、2)専門職や地域住民の役割と実際については、社会福祉士、社会福祉協議会の福祉活動専門員、介護相談員、認知症サポーター、その他の者の役割があげられます。地域福祉に関連する専門職の役割や機能については、テキスト用語辞典などを活用して、その内容を把握しておくとよいでしょう。

 第33回試験では、問題39の「地域福祉等を推進する民間組織の寄付等」、問題40では、「地域福祉の人材」について問われています。第32回試験でも、地域福祉の担い手や組織について広く問われていますが、問題35では、「ボランティア活動」や、問題37は「市町村社会福祉協議会」、問題38は「民生委員・児童委員」などが問われています。また、第31回試験では、問題37で「地域福祉の担い手や組織」について広く問われています。更に、第30回試験、第29回試験でも、「民生委員・児童委員」や「地域にかかる専門職及び組織」について問われています。こちらは、過去問をベースに整理しておいてください。民生委員・児童委員については、今年度も出題される可能性が高いので、必ずチェックしておきましょう。

 この他、第31回試験では、災害ボランティアセンターや災害復興ボランティアセンターに関する問題も出題されています。さらに、事例問題は、本項目に該当する内容ですので、前後の項目ごとに分断して学習するというよりは、「地域」をキーワードに具体的な支援や方法、制度や政策、専門職といったように、関連づけをして学習してください。

4.地域福祉の推進方法

 本項目は、1)ネットワーキング、2)地域における社会資源の活用・調整・開発、3)地域における福祉ニーズの把握方法と実際、4)地域ケアシステムの構築方法と実際、5)地域における福祉サービスの評価方法と実際の5つに分けられています。

 まず、1)ネットワーキングについては、意義と方法及び実際の理解が大切です。2)地域における社会資源の活用・調整・開発については、地域における社会資源の活用・調整・開発の意義や目的と留意点及びその方法と実際の理解をする項目です。また、3)地域における福祉ニーズの把握方法と実際については、質的な福祉ニーズの把握方法と実際、量的な福祉ニーズの把握方法と実際の理解となります。さらに、4)地域ケアシステムの構築方法と実際については、地域トータルケアシステムに必要な要素、地域トータルケアシステムの構築方法と実際について、それぞれの整理が必要です。

 最後に、5)地域における福祉サービスの評価方法と実際については、ストラクチャー評価、プロセス評価、アウトカム評価などの福祉サービスの評価方法や福祉サービスの第三者評価事業、ISO,QC活動、運営適正化委員会などの福祉サービス評価の実際に関する理解が必要となります。第32回試験の問題41では、「社会福祉協議会の福祉活動専門員の行ったアウトカム評価」に関する実例(事例問題)が出題されています。アウトカム評価とは、アウトカムは〈成果〉ですので、「どのような成果=アウトカムがもたらされたか」を評価することです。事例をベースにその実際について整理しておきましょう。

 このほかの過去の問題を見てみると、第33回試験の問題41で、「福祉サービスの立案及び評価」について問われています。また、第32回試験では、問題39、問題40で、地域福祉推進のための財源や福祉調査・分析活動について問われています。このほか、第31回試験では、地域福祉における連携が問われています(問題39)。第30回試験では、問題39で「地域における福祉ニーズの把握方法」や問題41で「福祉サービス第三者評価事業」について問われています。また、第29回試験では、「ソーシャルアクション」をはじめ、問題37で「介護保険制度と地域福祉」について問われています。

 以上が、「地域福祉の理論と方法」のポイントです。地域福祉に関する知識や技術は、ソーシャルワーカーにとってとても重要です。本科目の学習は、テキスト用語辞典福祉小六法などを利用して、各事柄をしっかりと押さえておくことが大切です。特に、テキストを使って内容を整理しておくとよいでしょう。

季節の変わり目ですね。疲れが出やすい時期です。

 今年の流行語になりそうな「◯◯疲れ」。◯◯に色々当てはまりそうな状況ですね。緊急実態宣言やまん延防止措置などを経て、ワクチン接種後の『新しい生活』をはじめつつあります。

 我々人類は、様々な「虚構」の中で生きてきましたが、これからの『新しい生活』も、やはり「虚構」の中にあります。この虚構が、我々を幸せにしてくれるのか。たとえ、虚構の中だとしても、自分の未来は、自ら能動的に創造していかなければいけません。ね。

 さて、春から夏へと変わるこの季節。各地で、30度を超える高温が観測され、暑い日が続いています。また、天候の変化も激しく、亜熱帯気候のようなゲリラ豪雨や気温の変化も激しいですね。季節の変わり目ですので、身体の疲れが出やすい時期です。また、気候の変化などでも体調を崩しやすい時期ですので、生活にメリハリをつけて、休みと仕事や勉強などの切り替えをきちんとすることをおすすめします。体調が優れないと、ダラダラしてしまいがちですが、メリハリと切り替えが大切です。人の心や身体は、考え方ひとつで変わるものです。

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