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露木先生の受験対策講座

露木 信介(つゆき しんすけ)

プロフィール露木 信介(つゆき しんすけ)

社会福祉士(認定社会福祉士・医療分野、認定医療社会福祉士)、社会福祉学修士。
 現在、東京学芸大学教育学部ソーシャルワークコースで教員をするとともに、他大学や他専門学校での非常勤講師、現場におけるスーパービジョンや職員研修などを行っている。大学教員になる前は、病院でチーフ・ソーシャルワーカーとして管理業務や相談業務を行っていた。
 受験関係では、社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士等の養成講座の講師、受験テキストや模擬試験問題の作成、受験対策講座の講師などを行っている。

第14回 「権利擁護と成年後見制度」のポイント

4.成年後見制度利用支援事業

 成年後見制度に伴う鑑定費用や登記手数料、報酬等については、成年後見制度利用支援事業(障害者総合支援法第77条)により、国庫負担を行う制度があります。また、2006(平成18)年度には、介護保険法や障害者自立支援法の改正に伴い、本事業は、高齢者分野では「地域支援事業」、障害者分野では「地域生活支援事業」として実施されるようになりました。

5.権利擁護に係る組織、団体の役割と実際

 本項目のポイントとしては、家庭裁判所の役割、法務局の役割、市町村の役割(市町村申立)、弁護士の役割、司法書士の役割、社会福祉士の活動の実際などが挙げられます。それぞれの役割と機能、その実際についてはよく理解しておいてください。特に役割については、それぞれ細かくチェックし、理解しておくことが大切です。

 第31回、第30回、第29回試験では出題されていませんが、第28回試験では、問題81で「家庭裁判所の役割」について、問題82で「成年後見制度の市町村申し立て」について問われました。こちらは、過去問をベースに整理しておきましょう。

6.権利擁護活動の実際

 本項目では、実際の権利擁護活動についての理解が目的となります。出題の方法などは明確にはされていませんが、本項目全体を満遍なく理解しているかを問うため、事例を用いて確認する問題が出題されるかもしれません。

 具体的な権利擁護活動の場面を例示してみると、認知症を有する者への支援の実際、消費者被害を受けた者への対応の実際、被虐待児・者(高齢者を含む。)への対応の実際、アルコール等依存症者への対応の実際、非行少年への対応の実際、ホームレスへの対応の実際、多問題重複ケースへの対応の実際、障害児・者への支援の実際などがあげられます。

 第30回、第28回、27回試験では、成年後見制度に関する実践事例が問われましたが、第31回試験では、特定商取引に関する法律が規定するクーリング・オフによる計画の解除(解約)に関する事例問題が問われています。また、第31回試験では、前述しましたが、「虐待」「権利擁護」に関する問題が出題されており、具体的には、「児童福祉法と児童虐待防止法」に関する問題が出題されています。また、第29回試験は、「高齢者」「障害者」「児童」に関する虐待防止法の具体的内容が問われています。こちらは基礎的な内容ですので、過去問をベースにマスターしておきましょう。

 以上、本項目に関しては、法律に基づく基礎的な内容から、事例問題まで幅広く出題されることが予測されます。よって、活動場面を想定しながら学習するとよいでしょう。例えば、ホームレスやアルコール等依存症者、被虐待児・者及び障害児・者に関する権利擁護活動の事例問題が出題される可能性が高いと思います。関連法と結びつけて学習しておくと、理解しやすいでしょう。

 以上が、「権利擁護と成年後見制度」のポイントです。

 次回は、「社会調査の基礎」の具体的な内容、ポイントについて解説していきます。

 と、いうことで、今回で午前の部の共通科目の解説はすべて終わりです。次週から、いよいよ午後の部の専門科目の解説となります。「継続は力」となるでしょう。続けていくことが大切です。

夏を制するものは受験を制する!?

 7月になり、夏本番です。春の頃、「夏から受験勉強を本格的に始めるぞ」と心に決めていた人も多いのではないでしょうか? そして、その「夏」になりました。国家試験勉強は、個人差がありますが、例年の合格者を見てみると、夏までに基本的な用語はおさえられており、秋からは過去の問題や模擬問題などを解き、さらなる知識の補充、詳細項目の検討に入っている人が多いです。このことから、夏の終わりの9月までには、福祉に関連する基礎や基本的な項目、用語は習得しておく必要があります。

 試験間近になると、心も頭も焦りを感じ、落ち着いて細かな内容を整理したり、全体を俯瞰して関係性を整理したりすることが困難になってきます。今、余裕があるうちに少し腰を据えて、取り組んでみましょう。

 受験生の間で語り継がれる言葉で、「夏を制するものは、受験を制する」という言葉があります。この夏の時期に基礎をしっかり作り、秋からの受験勉強に備えておきましょう。まだ、この時点で、本年度の試験を「記念受験」にするのは早すぎますよ。

 最後の最後まで、一緒に頑張りましょうね。

 暑い日が続きますので、お体大切に。

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