メニュー(閉じる)
閉じる

ここから本文です

露木先生の受験対策講座

露木 信介(つゆき しんすけ)

プロフィール露木 信介(つゆき しんすけ)

社会福祉士(認定社会福祉士・医療分野、認定医療社会福祉士)、社会福祉学修士。
 現在、東京学芸大学教育学部ソーシャルワークコースで教員をするとともに、他大学や他専門学校での非常勤講師、現場におけるスーパービジョンや職員研修などを行っている。大学教員になる前は、病院でチーフ・ソーシャルワーカーとして管理業務や相談業務を行っていた。
 受験関係では、社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士等の養成講座の講師、受験テキストや模擬試験問題の作成、受験対策講座の講師などを行っている。

第13回 「保健医療サービス」のポイント

4.保健医療サービスにおける専門職の役割と実際

 本項目では、保健や医療における専門職の役割や機能について、具体的に整理することが必要となります。例えば、医師、保健師、看護師、作業療法士、理学療法士、言語聴覚士、医療ソーシャルワーカーなどの役割です。また、前項とも関連しますが、インフォームドコンセントの意義と実際についても理解しておく必要があります。

 医療ソーシャルワーカーの役割の理解については、業務指針などを中心に整理するとよいと思います。「医療ソーシャルワーカー業務指針」では、業務の範囲を(1)療養中の心理的・社会的問題の解決、調整援助、(2)退院援助、(3)社会復帰援助、(4)受診・受療援助、(5)経済的問題の解決、調整援助、(6)地域活動としています。また、業務の方法等としては、(1)個別援助に係る業務の具体的展開、(2)患者の主体性の尊重、(3)プライバシーの保護、(4)他の保健医療スタッフ及び地域の関係機関との連携、(5)受診・受療援助と医師の指示、(6)問題の予測と計画的対応、(7)記録の作成等としています。これらの業務の範囲や方法等については、テキストや業務指針などを使用してよく理解しておいてください。過去の問題を見てみると、第29回試験では、医療ソーシャルワーカーの業務指針と、事例問題で医療ソーシャルワーカーの具体的支援について問われました(問題74、75を参照)。

 また、医療ソーシャルワーカーと同様に、ほかの専門職の役割を理解する場合にも、各種専門職の倫理綱領や業務指針などを参考にするとよいと思います。また、養成課程、根拠法や業務内容の概観などを理解することも重要となります。このように、ほかの専門職について正しく理解することが、次項でふれます連携や協働をしていくなかでとても重要となります。ちなみに、過去の問題を見ておくと、第31回試験では、前述した通り、医療関係職種の具体的な業務内容(業務範囲)について問われています。また、第30回試験では、医師の業務について、第29回試験では、医師、看護師、理学療法士、言語聴覚士、社会福祉士について、第28回、第25回試験では、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、介護福祉士の資格とその業務についてまた、第24回試験では、問題67で、医療法などに規定される「医師等」の専門職種の役割や業務に関する問題が出題されました。さらに、第27回試験でも、保健師・助産師・看護師の資格とその業務について問われています。

 このほか、本項目では、患者の権利といった観点から、インフォームドコンセントやセカンドオピニオン、アドヴァンス・ディレクティブ(事前指示)については必ず整理しておきましょう。ここ数年出題はありませんが、インフォームドコンセントについては、第24回、23回試験で出題されています。また、第27回試験では、医療ソーシャルワーカーの患者の権利を守る方策に関する問題が問われました。設問とされた用語は、「アカウンタビリティ」「セカンドオピニオン」「リスクマネジメント」「アドボカシー」「インフォームドコンセント」です。こちらの用語については、その内容について必ず整理しておいてください。

 以上のことから、広く保健医療サービスにおける専門職の役割と実際については、必ず整理しておいてください。

5.保健医療サービス関係者との連携と実際

 本項目では、医師、保健師、看護師等との連携、地域の社会資源との連携について押さえておくことが重要です。この2つの項目については、連携の方法、連携の実際、医療チームアプローチの実際などについてよく理解しておいてください。前項でもふれましたが、連携や協働を行うための基礎知識や、その初歩として相手の専門性や業務内容、役割や機能についてよく理解しておく必要があります。

 では、なぜ連携や協働が、重要かつ必要なのでしょうか。それは、人々の抱える問題が多様化し、複雑化しているからです。今までの支援は単一の専門職が単一の視点に基づいて行っていましたが、今後の支援は、多くの専門職が手を繋ぎ合い(連携)、ともに支援を行っていく(協働)ことになります。つまり、各専門職がそれぞれのアセスメントや診断、計画をもち寄って、それを一緒に共有する(カンファレンスなど)ことで、包括的な支援プランを作成していくことになります。

 また、本項目では、医師、保健師、看護師、助産師やリハビリテーション・スタッフ、その他コメディカル・スタッフとの連携についても具体的に理解しておく必要があるでしょう。また、地域の社会資源との連携についての整理も重要です。「地域」なくして「医療」を語ることが困難な昨今、当該医療機関がどのような地域に立ち、その地域からどのような期待をされているのか、そのために地域の社会資源とどのように協働していくのかなど、具体的に整理しておくことが大切です。

 第30回試験では、緩和ケア病棟における緩和ケアチームの各専門職の視点と役割に関する事例問題が問われました(問題76)。第29回試験では、「地域連携クリティカルパス(問題76)」について、第28回試験では、問題76で「回復期リハビリテーション病棟における復職を支援するチームのあり方」について問われています。このほか、第25回試験では、問題76で医療における地域連携システムが問われました。内容としては、医療機関の機能分化や、医療計画に関するものでした。本項目は、前述したように、人々のニーズや医療の意味が拡大する現代の保健医療分野では、チーム医療や他職種の連携や協働、統合が重視されています。また、診療報酬をはじめ国の保健医療政策や計画に連携が重要とされていることからも、今後も連携や協働に関する知識や技術については、出題される可能性が非常に高いです。基礎と共に、事例問題を想定し、応用力などをつけておきましょう。そのためにも、過去問解説集模擬問題集を中心に、事例問題慣れをしておくとよいでしょう。
 以上が、「保健医療サービス」のポイントです。

 次回は、「権利擁護と成年後見制度」の具体的な内容、ポイントについて解説していきます。

梅雨時は…

 天候も不順な梅雨。そして、なんとなく中途半端な季節で、「中だるみ」しやすい時期ですね。体調も崩しやすいですし、目標を見失いがちですよね。社会人の方で4月から国家試験勉強を始めだした方も、停滞期というか、「中だるみ」の時期だと思います。

 そんな時は無理して詰め込まず、コーヒーや紅茶を飲みながら、ゆっくり、のんびりと、勉強をしてみてください。ゆっくり、のんびりと、確認しながら勉強できるのは今のうちだけです。月日が進み、年末年始になると、じっくりと勉強することができなくなってきますので、今はとにかく丁寧に勉強しましょう。そして、この基礎学習が、後半戦で発揮されることになるということを意識しましょう。今はいい加減になんとなく覚えて学習するのではなく、丁寧に確実に学習することが大切です。

 もうすぐ梅雨明け!? いよいよピカピカの夏がやってきますよ。

 最後の最後まで、一緒に国家試験勉強頑張りましょうね。

■お知らせ■
 本講座とは直接関係性はありませんが、私のメールマガジン【社会福祉士をめざす「露木先生の合格受験対策講座」】が始まりました。こちらの講座では、勉強方法やマル秘話、独学や勉強時間がない方を対象に開講しています。こちらもチェックしてみてください。
  • ※メルマガ【社会福祉士をめざす「露木先生の合格受験対策講座」】は、中央法規出版及び本講座「けあサポ」との関係はありません。そのため、本メルマガの問い合わせに関しては、中央法規出版では対応しておりません。