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露木先生の受験対策講座

露木 信介(つゆき しんすけ)

プロフィール露木 信介(つゆき しんすけ)

社会福祉士(認定社会福祉士・医療分野、認定医療社会福祉士)、社会福祉学修士。
 現在、東京学芸大学教育学部ソーシャルワークコースで教員をするとともに、他大学や他専門学校での非常勤講師、現場におけるスーパービジョンや職員研修などを行っている。大学教員になる前は、病院でチーフ・ソーシャルワーカーとして管理業務や相談業務を行っていた。
 受験関係では、社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士等の養成講座の講師、受験テキストや模擬試験問題の作成、受験対策講座の講師などを行っている。

第6回 「社会理論と社会システム」のポイント

3.人と社会の関係

 本項目は、1)社会関係と社会的孤立、2)社会的行為、3)社会的役割、4)社会的ジレンマについての理解が重要です。社会における個人との関係性に着目して整理する項目となります。

 近年の社会状況から、社会的孤立や社会的役割、社会的ジレンマについては出題される可能性は高いと思います。したがって、『新・社会福祉士養成講座 第3巻 社会理論と社会システム(第3版)』の「第4章 社会問題の理解」の内容などを参考にして、整理しておくとよいでしょう。

 第31回試験では、問題20の社会的行為が本項目に該当します。このほか第30回試験では、問題19で「子どもが、ままごとのような「ごっご」遊びで親の役割をまねることを通して自己を形成し、社会の一員となっていく過程を示す概念」について問われました。これを「役割取得」といいます。このような基礎的な内容ですが、本選択肢で示された、「役割期待」「役割葛藤」「役割演技」「役割分化」については各自で用語の整理をしておきましょう。特に「役割葛藤」は出題頻度が高い項目です。例えば、第27回試験は「役割葛藤」がピンポイントで問われ、第25回試験では、広く「役割概念」について問われました。具体的には、「役割期待」や「役割葛藤」「役割距離」「役割分化」「役割取得」などの用語が出題されています。さらに過去の問題を整理しておくと、第29回試験では、問題19「社会的行為」、問題20「社会的役割」について問われています。また、第28回試験では、「社会的ジレンマ」について問われました。社会的ジレンマとは、ある行為者にとって利益をもたらす合理的選択が、他の個人や社会全体にとって合理的とならず、損害をもたらす事態を指す用語で、人々がそのような経験を積み重ねることで、規範や道徳などの社会性が形成するとされています。また、第27回試験では、「ソーシャルキャピタル(社会関係資本)」に関する基本的な内容が問われました。ちなみに、第23回試験でも、同様に「ソーシャルキャピタル」について問われています。この「ソーシャルキャピタル」とは、「社会関係資本」と称され、社会構造が資本的に動くメカニズムに焦点をあてた概念と言えます。また、第26回試験では、「社会的行為」について問われています。同様に、第25回試験でも「社会的行為やその働き」に関する問題が出題されました。内容としては、ヴェーバーやミード、マルクス、ゴッフマン、パーソンズなどの人名や業績に関する問題でした。

 このような問題は、暗記問題ですが、同じ用語がなんども問われていることに気がつきます。勉強法としては、過去問解説集ワークブックなどを活用して、用語を整理しておきましょう。暗記問題は、覚えるまでは苦労ですが、覚えてしまえば必ず得点できるものです。

4.社会問題の理解

 本項目では、1)社会問題の捉え方、2)具体的な社会問題についての理解が重要です。1)社会問題の捉え方については、社会病理、逸脱などがあげられています。

 また、2)具体的な社会問題については、差別、貧困、失業、自殺、犯罪、非行、公害、社会的排除、ハラスメント、DV、児童虐待、いじめ、環境破壊などがあげられています。これらについては、まずは用語の正しい理解と、それに関連する法律や制度について整理しておく必要があります。また、統計データなどの最新の情報や新聞などで取りあげられている話題についてもよく理解しておく必要があります。

 第31回試験では、問題18の人口に関する内容が、本項目に関連する項目と言えます。高齢化や少子化、人口の減少など、我が国の社会保障制度を支える上で非常に重要な問題となります。科目「社会保障」と関連させて学習するとよいでしょう。第30回試験では、児童虐待に関する検挙状況について問われました。また、第28回試験では、(社会問題の捉え方に関する)構築主義的なアプローチについて問われました。構築主義とは、ある認識が人々の相互作用から社会的に構成されていく過程を明らかにしようとする考え方で、事実や現実は人間関係の中でそのつど生成、変形されると考える立場を取っています。こちらについては、過去問ベースで整理しておきましょう。

 以上、前述の2)の具体的な社会問題については、一つひとつの用語を整理しておきましょう。どのような社会的問題が生じているのか、個人の問題として捉えるのではなく、問題が個人と社会や環境との相互作用によって生じることを意識して整理すると、理解が促進されます。

 ここまでが、「社会理論と社会システム」のポイントです。聞きなれない用語や概念などが出てくる科目なので、苦手意識をもっている人が多い科目です。しかし、一度しっかりと用語や人名、概念などについて学習すると、意外と解きやすい問題でもあります。そして、このように暗記を要する科目は、早い段階で自分なりの整理を一度行い、そのうえで暗記してみてください(中央法規出版からは、暗記マスターなども出版されています)。そして、過去問解説集模擬問題集を使って繰り返し問題を解きながら、暗記を確実なものにしていくと、より力がつきます。
 次回は、「現代社会と福祉」の具体的な内容、ポイントについて解説していきます。

中弛み(なかだるみ)の季節

 ゴールデンウィークも終わってしまいましたし、夏休みまでしばらく時間があります。そして、6月は梅雨の時期ですので、ジメジメと、悶々と、何となく気分が乗りませんね。目立った連休もなく、体も心も疲れぎみ。4月に立てた目標や、それを実現するためのモチベーションも、徐々に忘れ、中弛みの季節ではないでしょうか?

 そんな時は、無理して外に出ようとせず、自宅でも、自宅の近所でも、気分転換できる手軽な場所で、リセットしてみてはいかがでしょうか?

 例えば、ゆっくり自分のためにコーヒーや紅茶を入れて、10分でも、30分でも何も考えずにのんびりしてみるとか、近くにあるコーヒーショップで、淹れたてのコーヒーや紅茶を味わってみるとか。人間の脳はよくできていて、気持ち、気分一つで、行動も見えてくる世界も全然違ってきます。

 それでは、Have a break!! Have a good time!!

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